ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

奈良市郊外にある平城宮跡の広大な草原はヒバリの楽園でした

2011年05月17日 | 旅行
 奈良市街の西側に再現された平城宮跡は現在、ヒバリなどの草原に住む野鳥の楽園になっています。平成22年に「平城遷都1300年」を祝うために再現された平城宮跡の広大な土地の大部分が草原などになっているからです。

 南側に再現された朱雀門(すじゃくもん)が、北側に平城宮跡資料館がそびえている、東西約1.4キロメートル・南北約1キロメートルにわたる平坦な土地は、大部分が草原や湿地、小さな森などになっています。その草原の奥に平城宮跡資料館が建っています。



 広大な草原では、ヒバリが多数、元気よくさえずっています。上空に一気に飛び上がったり、草原でエサを求めて歩いたりしています。



 ヒバリが草の背丈が高い場所に舞い降りると、どこにいるのかまったく分からなくなります。そっと近づいても、ヒバリはすぐに飛び立ちます。草の背丈が低い場所に降り立つと、遠目には観察できるのですが、そっと近づいてもすぐに逃げます。

 ヨシなどの少し背丈の高い草地の中に、アオサギがいました。草の背丈があるので、アオサギの首の部分しかみえません。



 イヌを散歩させている方が近づくと、アオサギは上空に飛び上がりました。



 上空をゆうゆうと滑空しています。飛び去った湿地帯の端にはハナショウブ(花菖蒲)が咲き始めていました。

 背丈の高い草地の中には、セッカやオオヨシキリなどの野鳥がいる感じです。鳴き声は聞こえても、その姿を実際に見ることが適いませんでした。

 背丈の低い草原には、茎が長いタンポポが群生しています。黄色い花が風になびいてとてもきれいです。



 この背丈の高いタンポポは「カンサイタンポポ」という日本固有種ではないかと推定しています。

 数10年前の日本の草原では、この平城宮跡の広大な草原のように、ヒバリが上空のあちこちで、さえずっていました。ヒバリは、ごく身近な野鳥でした。最近は、平城宮跡のような人工の草原でないと、ヒバリが上空のあちこちでさえずる田園の風景には出会えません。ここ数10年間に大変便利な社会システムができあがりました。しかしこの間に、我々が失ったものも大きかったと、平城宮跡の広大な草原に立って、考えました。