ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

オオルリのペアを間近で見ました

2010年05月09日 | 旅行
 菅平高原の唐沢の滝の近くでオオルリのペアに出会いました。オオルリをこんなに間近に見たのは初めてのことです。

 5月3日早朝、佐久市から東御市(とうみし)を抜けて上田市真田町を通って菅平高原を上り始めました。午前6時台で菅平高原に向かう車が少なく、のんびりと坂を登っていました。夏に菅平高原に向かう時は、車の数が多く、遅い車を先頭に車列ができます。このため、坂の途中にある見事な渓流は車窓からしか見たことがありませんでした。

 雪解け水が流れる渓流沿いの所々に、渓流釣りの方がもう竿をたれています。山女魚(ヤマメ)か岩魚(イワナ)を狙っているようです。皆さん、釣りの許可の鑑札を帽子に付けています。

 車も少ないので、今回は渓流を見てみようと思い、唐沢の滝の近くに車を止め、滝に向かいました。

 滝に向かう細い山道の周囲は、まだ早春で毒を持つハシリドコロの若草が出始めたばかりです。滝としてはあまり大きくありませんでしたが、山頂からの雪解け水がほとばしるため、滝の水しぶきが遠くまで届いていました。

 道路から少し入っただけですが、深山の趣(おもむき)があり、野鳥がいろいろと鳴いていました。「こんな雰囲気の所にオオルリがいるはず」と思い、辺りを見渡すと、いました。すぐ側の岩陰近くにペアがいました。本当に驚きました。幸運でした。

 オオルリは、10数年間で3回しか見たことがない野鳥でした。見ると得した気分になる野鳥です。これまでに見た3羽は渓流沿いのいくらか離れた木の枝に止まっていました。群馬県下仁田町から内山峠に上がる旧道沿いの崖上部にオオルリが巣をつくると、日本野鳥の会の方から以前に教えていただきました。その方たちは、旧道沿いの渓流越しにそびえ立つ崖の上の方を、バードウオッチング用の望遠鏡で観察していました。新緑に包まれた崖の中に所々、赤いツツジが咲く景観のところです。

 オオルリは人間に気づくと、警戒心が強いためか、すぐに飛び去ります。このため、これまではじっくりと観察したことがありませんでした。バードウオッチング用の望遠鏡でピントを合わせる間もなく飛び去ります。双眼鏡で見る間もありません。

 そのオオルリが頭上の梢(こずえ)に止まっています。逆光で色がよく確認できませんが、オオルリであることは間違いないようです。時々、美声で鳴きます(オオルリは三大美声の持ち主の野鳥だそうです。「日本三鳴鳥」(にほんさんめいちょう)という言葉があるそうです。残りの野鳥はウグイスとコマドリだそうです)。

 気配を消してじっと待っていると、雄が高い梢から降りてきて近くの枝に止まりました。望遠レンズで狙います。自動焦点になっているため、手前の小枝が邪魔してなかなかフォーカスが合いません。オオルリの雄が動かないことを祈りながら、何枚か撮影しました。背中の深い青色(藍色?)は美しいです。光が反射しているような深みのある青色です。

 人間の目には美しい青色ですが、カメラの画像としてはうまくとらえられません。渓流沿いなので、木漏れ日の光が弱々しいためです。シャッタースピードを遅くする間もなく何枚か撮影しただけです(オオルリは画像の中央部にある岩の手前にある枝に止まっています)。


 ヒガラなどのカラ類の野鳥も近くの枝に止まります。野鳥たちは警戒していないようでした。もう少し居続けたい気持ちを残しながら、車に戻りました。今回の目的は長野県高山町のしだれ桜を見ることです。到着時間が遅くなると、車同士がすれ違うのが難しい、道幅が狭い農道が混み始める可能性が高くなります。「この滝にまた来よう」と思って去りました。

 菅平高原のダボススキー場近くでは、サッカーやラクビーなどのスポーツウエアを着た若い人たちが練習を始めるところでした。菅平らしい雰囲気でした。ここから須坂市に向かってきつい坂を下りました。