◆◆今週のことば
数字のない会話はするな。数字のない会話からは何も生まれない。
がんばるとか、根性とかは一切言うな。
株式会社ニトリ 代表取締役社長 似鳥昭雄
★関連記事は、月刊「理念と経営」8月号に掲載されています。
(6~13ページ「巻頭対談・不可能を可能にする経営」)
◆◆企業事例研究
今週の企業事例研究は、音羽電機工業株式会社をご紹介します。
中小企業庁の「元気なモノ作り中小企業300社」に選ばれ、“日本唯一の雷対策の総合メーカー”として高い評価を得ています。
取締役社長の吉田修氏にお話を伺いました。
☆「当たり前のことを徹底して当たり前にやってきた」
1946年、父・亀太郎氏が「有限会社音羽電器製作所」を創業。
以来、雷対策のハードとソフトを提供するために、この道一筋で研究・開発をされてきました。
そして、驚くべきことに40年にもわたり、売り上げに対する経常利益率で20%近くを維持されています。
吉田修氏は、その理由を次のように語られました。
「私が思うに、父は、利益が出ても、無駄な類の投資には一切振り向かなかったことがいちばん。
(中略)
当たり前のことを徹底して当たり前にやってきましたし、これからもやっていきます」
当たり前のことを当たり前にやる。“言うは易し、行なうは難し”です。
しかし同社は、当たり前のことに“徹底”して取り組んでこられました。
それは創業から一貫した、同社の伝統であり、吉田氏の経営哲学です。
☆「若い社員に促す2つのウエルカム」
吉田氏は若い社員に対して言い続けていることが2つあるそうです。
一つは、「失敗を恐れるな」。
若いうちの失敗はウエルカムだと言うのです。
失敗して学ぶこともある。それよりも挑戦する気持ちを大切にしてほしいという表れでしょう。
もう一つは、「途中退社」。
勉強してこい、戻りたいときはいつでも戻って来い、と快く送り出す。
そして、これは決して外交辞令ではなく、心からのウエルカムです。
実際に、英語環境の中でやってみたいからと退職し、同社に戻ってきている技術者がいます。
若い人材に夢と希望を植え付け、将来の会社像を描かせること。
それが、会社が更なる成長軌道に乗れるかどうかのキーになる。
そう考える吉田氏は、社是を「キラリと光れ」としました。
会社のなかでも、一般社会でも、光る存在に成長してほしいという思いが込められています。
☆「雷と人間の共生」
半世紀以上にわたり、雷一筋に歩んできた同社。
2006年には、中小企業庁が選ぶ「元気なモノ作り企業300社」に“日本唯一の雷の総合メーカー”として表彰・紹介されました。
翌年には、関連会社の長谷川電機工業にも同じ栄誉を与えられ、グループ2社が選定されるという偉業を成し遂げました。
そんな吉田氏が、未来に掲げる大テーマとして、「雷と人間の共生」を挙げられました。
「雷は自然なもので、奥深い。決め手というものが見当たりません。だからこそ、私たちにはやりがいがあります。つねに未解決事が残り、宿題になる。
(中略)
人間の手で電気をつくれるようになってたかだか100年あまりしか経っていません。それに対して、雷は地球の太古からあったはずです。
だから、人間は威張れません。
先輩にあたる雷と共にこの地球に生きることを考えるべきです」
大きな夢をもってほしいと願う吉田氏。
自身も大きなテーマを抱えて、“雷”様との対話を続ける。さらに、社員とも。
リーダーは社員に夢を語り続けなければなりません。
それが、大きな仕事を為すための“原動力”になるのです。
★関連記事は、月刊「理念と経営」8月号に掲載されています。
(38~45ページ「企業事例研究2」)
数字のない会話はするな。数字のない会話からは何も生まれない。
がんばるとか、根性とかは一切言うな。
株式会社ニトリ 代表取締役社長 似鳥昭雄
★関連記事は、月刊「理念と経営」8月号に掲載されています。
(6~13ページ「巻頭対談・不可能を可能にする経営」)
◆◆企業事例研究
今週の企業事例研究は、音羽電機工業株式会社をご紹介します。
中小企業庁の「元気なモノ作り中小企業300社」に選ばれ、“日本唯一の雷対策の総合メーカー”として高い評価を得ています。
取締役社長の吉田修氏にお話を伺いました。
☆「当たり前のことを徹底して当たり前にやってきた」
1946年、父・亀太郎氏が「有限会社音羽電器製作所」を創業。
以来、雷対策のハードとソフトを提供するために、この道一筋で研究・開発をされてきました。
そして、驚くべきことに40年にもわたり、売り上げに対する経常利益率で20%近くを維持されています。
吉田修氏は、その理由を次のように語られました。
「私が思うに、父は、利益が出ても、無駄な類の投資には一切振り向かなかったことがいちばん。
(中略)
当たり前のことを徹底して当たり前にやってきましたし、これからもやっていきます」
当たり前のことを当たり前にやる。“言うは易し、行なうは難し”です。
しかし同社は、当たり前のことに“徹底”して取り組んでこられました。
それは創業から一貫した、同社の伝統であり、吉田氏の経営哲学です。
☆「若い社員に促す2つのウエルカム」
吉田氏は若い社員に対して言い続けていることが2つあるそうです。
一つは、「失敗を恐れるな」。
若いうちの失敗はウエルカムだと言うのです。
失敗して学ぶこともある。それよりも挑戦する気持ちを大切にしてほしいという表れでしょう。
もう一つは、「途中退社」。
勉強してこい、戻りたいときはいつでも戻って来い、と快く送り出す。
そして、これは決して外交辞令ではなく、心からのウエルカムです。
実際に、英語環境の中でやってみたいからと退職し、同社に戻ってきている技術者がいます。
若い人材に夢と希望を植え付け、将来の会社像を描かせること。
それが、会社が更なる成長軌道に乗れるかどうかのキーになる。
そう考える吉田氏は、社是を「キラリと光れ」としました。
会社のなかでも、一般社会でも、光る存在に成長してほしいという思いが込められています。
☆「雷と人間の共生」
半世紀以上にわたり、雷一筋に歩んできた同社。
2006年には、中小企業庁が選ぶ「元気なモノ作り企業300社」に“日本唯一の雷の総合メーカー”として表彰・紹介されました。
翌年には、関連会社の長谷川電機工業にも同じ栄誉を与えられ、グループ2社が選定されるという偉業を成し遂げました。
そんな吉田氏が、未来に掲げる大テーマとして、「雷と人間の共生」を挙げられました。
「雷は自然なもので、奥深い。決め手というものが見当たりません。だからこそ、私たちにはやりがいがあります。つねに未解決事が残り、宿題になる。
(中略)
人間の手で電気をつくれるようになってたかだか100年あまりしか経っていません。それに対して、雷は地球の太古からあったはずです。
だから、人間は威張れません。
先輩にあたる雷と共にこの地球に生きることを考えるべきです」
大きな夢をもってほしいと願う吉田氏。
自身も大きなテーマを抱えて、“雷”様との対話を続ける。さらに、社員とも。
リーダーは社員に夢を語り続けなければなりません。
それが、大きな仕事を為すための“原動力”になるのです。
★関連記事は、月刊「理念と経営」8月号に掲載されています。
(38~45ページ「企業事例研究2」)