おはようございます。さて、京都桜旅二日目の記録です。ぼくは、旅先でも、早起きで、5時には目をさます。そして、天気がよければ、朝食前に、ホテルの周辺を散歩するのを常としている。この日もそう。雨の予報であったが、まだ、降っていない、そうならばと、出掛けた先は、駅前のホテルから歩いて15分ほどの東寺。
4月10日早朝 曇り 東寺
3月はじめに、ここで梅と河津桜を観ている。そのとき、五重塔を背景とした、八重紅枝垂れの”不二桜”はもちろん固い蕾。さて、この日はどうだったか。
東寺道の突き当りが東寺東門。その先にピンク色の桜がみえてくる。早朝でも開門しているようでほっとする。
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東門をくぐり、まずは、見事な枝垂れ桜にごあいさつ。
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そして、左側にそびえる五重塔。そしてその前に、高さが13メートルにもなるという、樹齢120年を超える”不二桜”。弘法大師の”不二の教え”から、そう名がついた。色は少し、褪せたかなと思われれが、念願のツーショットを撮ることができた。もっと近くで観たかったが、ここは有料区域で、まだ開場していない。
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近くに、ポスターがあった。一番いい頃の不二さくら。見事なものだ。
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東寺見学というと、有料区域の五重塔、金堂、講堂ばかりに足が向いてしまうが、無料区域にも国宝の建物がある。御影堂。その説明板をみて、おどろく。司馬遼太郎の文章が載っている。司馬が京都で人と会うときには、いつも御影堂の前にしているとのこと。その理由は、平安最古の遺稿である、東寺境内を出発点にするのが京都への礼儀のような気がする、と。京都御所などよりはるかに古い形式の住宅建築である御影堂を観てから、移ってゆくのだそうだ。
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御影堂の中からお経の声が聞こえてくる。まるで声明のように、心地よく、誰もいない早朝の空気にひびいていた。しばらく佇んでいると、通りかかったご婦人が、堂内に入ってお聞きなさい、あと10分もすると、お釈迦様のお骨を頭からかけてもらえますよ、と言う。お言葉に従って、戸を開けて、御影堂内に入り、正座した。十数人の信者らしい方々がお経をあげていた。10分ほど居たが、終わりそうもないので、そっと席をはずした。貴重な経験だった。
靴をはき、ふと見上げた先に、桜が微笑んでいた。
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帰りの東寺道でポツリときた。その日は予報通り、雨の一日となった。ホテルで朝食後は、家内と、平野神社、嵐山、そして天龍寺を巡る予定にしている。