桜の季節になると心ここにあらずで、最近のブログ記事も桜のことばかり。その間、結構、展覧会にも行っているのだが、記事にしていないものが多い。もう、十件は溜まっていると思う。それらを、一つひとつ、書いていくと、いつ終わるかわからなくなりそうなので、いくつかまとめて、記録にだけ残しておこう思う。その第一弾は、仏像展を三つまとめてという、あらっぽいくくりです。
コルカタ・インド博物館所蔵 /インドの仏 (東博) 3/17~5/17
コルカタとは、旧カルカッタのこと。そこのアジア最古のインド博物館の仏像さんや仏画、経典など90点近くが集合。そのボリュームにびっくり。見応えのある展覧会でした。
次のような章立てで、仏教誕生以前からはじまり、釈迦の誕生から涅槃までの一生、その後の仏教の発展が様々な美術品等で示される。
第1章仏像誕生以前
第2章 釈迦の生涯
第3章 仏の姿
第4章 さまざまな菩薩と神
第5章 ストゥーパと仏
第6章 密教の世界
第7章 経典の世界
以下に、ちらしの図版で、主要展示物の簡単な説明。
↓図版左上の、菩提樹(カナカムニ仏)の礼拝。釈迦誕生前に悟りを開いたとされる過去七仏がいたそうで、その一人、カナカムニ仏を礼拝する場面なのだが、仏の代わりに菩提樹が。古代、仏陀は表現しないというルールがあったという(第1章)。右上のカサルバナ観音立像。「空中を遊行する」観音さまで、密教において多様化した観音のひとつとのこと(第6章)。右下の仏坐像はガンダーラと並んで仏像が最初に作られたマトゥラーのもの。みずみずしい肉体をもった青年のように仏(第3章)。左下の奉献塔は、ストゥーパ(仏舎利を納めた容器)の流れ(第5章)
↓左上の仏伝出家踰城(しゅっけゆじょう)は、王子として育った太子が、出家をするために城を出ていく場面(第2章)。仏足石(第6章)、摩利支天立像(第6章)、四相図(第2章)。
みちのくの仏像展 (東博)(1/14~4/5)
もう、終わってしまったが、東博の本館特別5室にお集まりいただいた東北6県の仏像さんの迫力にはおどろいた。個性豊かで、どれもこれも素晴らしい。ノミの跡が目立ちつ聖観音菩薩立像(岩手。天台寺)から始まり、曲がったお顔の如来立像、宮城の双林寺から来られた二天立像さんは、東日本大地震では大丈夫だったが、持国天さまは力尽きて、余震で倒れとか。
東北初の国宝という栄誉を担う仏像は福島・勝常寺の薬師如来像及び両脇侍立像。永観地震と今回と二回の大地震を経験された薬師如来坐像は岩手・黒石寺から。欅の木目がうつくしいふくよかなお顔の伝吉祥天立像は岩手・成島毘沙門堂から。そうそう、去年訪ねた、山形の本山慈恩寺からは重文・十二神将立像がずらりと4体。酉神も来て下さったぞもし。そして、〆はお馴染み円空仏が三体と。
円空・木喰展 (そごう美術館) 2/7~3/22
日本全国を巡って、仏像を彫りつづけた円空(1632-1695)と木喰(1718-1810)。お二人が作成した仏像、神像が約250点、横浜に大集合。これまでも、何度か、円空と木喰については、ブログ記事を書いているし、もうひと月も前に終了しているので、簡単ながら、ちらしの写真を載せるだけで、展覧会記事としたい。
お天気が落ち着いたようですね。そして明日からは、絶好の東北桜旅日和!決心せねば