心理学者エレイン・アーロン氏によると、
ハイリーセンシティブな人々や子供というのは、
1.「一時停止チェック(pause-to -check)システム」
2.「どんどんいけいけ(go-for -it)システム」
といった脳の機能の内、
1の「一時停止チェック(pause-to -check)システム」が強い
という特性を持つとされます。
この「一時停止チェック」状態というのは、
アーロン氏も言うように「敏感さ」ゆえに、
ものすごい勢いで迫りくる溢れんばかりの情報を察知し、
圧倒されている状態。
あまりにも感じすぎるからこそ、
行動に移す前にちょっと立ち止まらざるをえないというわけですね。
ところが、この「一時停止チェック」状態を、
周りは、「シャイ」「引っ込み思案」「内気」「気が小さい」
などとみなしてしまうことが多いといいます。
「シャイ」とは、
社会的にどう思われるかといった不安感を基にする状態であり、
もともとは「敏感さ」とは全く別物なんです、とアーロン氏。
それでも周りから「シャイ」として扱われることで、
子供本人も、社会性や人間関係に不安感を抱えたイメージを、
自分なのだと思い込んでしまうんですと。
例えば、とアーロン氏はこんなエピソードを綴っています:
HSCというアーロン氏の息子さんと甥ごさんが、
プレスクール初日に、教室の後ろで立ち尽くしていると、
先生がやってきて、生徒達の輪に入るように誘います。
首を振る二人。
すると、「あら、シャイなのねー」と先生。
こうして、「シャイな子」が作られていくんです、とアーロン氏。
なるほどなー、と思います。
「ちょっと時間をかけたいのよね。
なぜならそれは、あなたがとても豊かに様々なことを感じているから」
そんな接し方でいいんですよね。
「ちょっと立ち止まってチェックする」個性を、
ホントシャイねー、引っ込み思案なのねー、気が小さいんだからー、ではなく、
よりポジティブに尊重することで、
確かに、必要のないネガティブな自己イメージを背負わずにすむ子や人々が、
少しでも増えるのかもしれません。
ちょっと立ち止まってチェックしている子を前に、
心に留めていきたいですね!
さて、こちら金曜日。これからファミリーディナーです。
みなさん、よい週末をお過ごしください!
参考資料:『the Higly Sensitive Child』by Elaine N. Aron