我が家には、今、3人ティーンがいます。
13歳次女、16歳長女、17歳長男。
その子その子によって、
思春期の表れ方は様々だと思いますが、
長女の場合は、もっぱら「ネガティブクイーン」でした。
14歳から15歳中ごろまでがピークでしたね。
例えば、
「このレストランの料理美味しいね~」といえば、
「でもさ、掃除が行き届いてないよね。あのテーブルとか食べかす残ってるし」
「あの映画どうだった?」など何かの感想を聞くなら、
足りないもの、欠けているもの、嫌な部分のオンパレードだったり。
「ネガティブクイーン」と夫と私とコミュニティー
夫は「直球」で受け取るところがありますから、
いちいち、カチンときているようでした。
また下の子達への影響も、
「ネガティブクイーン」が伝染しやしないかと心配してましたね。
私も気になりながらも、
「発達段階的な部分が大きいと思うよ」と構えるようにしていたんですが、
(←「否」ということで、自我を確立するイヤイヤ期と同じ原理でしょうね)
「こんな調子だと、この子の人生はろくなことにならない」と
ため息をつく夫の気持ちもよく分かりました。
←家族皆、「小さく見えること」でも強烈に迫るといった「敏感な面」があります。
その都度、
「じゃあよいところもあげてみてよ」と言ってみたり、
時には夫も
「そんな見方ばかりして、感謝の気持ちというものがないのか!
じゃあ、もう二度と映画なんて見なくていい!」
と言い放ったり。
確かに一度、食べるものもない貧困地でしばらく暮してみるなら、
自分がどれだけ恵まれているかを心底実感して、
ネガティブ面ばかりをあげることもなくなるのかもしれないな、
そんなことも思いましたね。
「またそんな見方ばっかりして・・・」ととがめる親に、
ますます気持ちをこじらせていく長女。
長女と話し合ってみると、
「私はネガティブなことばかり言っているわけじゃないのに、
ネガティブなときだけをつかまえて、
まるで私の全てがネガティブかのようにみる」、
という気持ちだったようです。
確かに、一旦気になると、
「またしてる!」と、
そのことばかりに反応していた面もあったでしょうね。
そこで、長女が中立だったり、ポジティブな姿勢のときには、
「あ、そう考えられたら何だか気分が軽くなるね」
「ありがと、何だか元気が出るわ」
そう認めたり喜んだりとするよう心がけるようにしました。
(・子どもに接する日々に覚えておきたい「基本中の基本」、こつこつ実践することで確実に変化が生まれますよ)
そんな親子のやり取りが続く中、
本人も、ボランティアやアルバイトなど、
家族以外の人々と過ごす機会も増えていき、
自分の言葉や姿勢が周りに与える影響や、
周りのネガティブなコメントに触れ、ぎょっとして自分を省みたりと、
人とつながりの中で、少しずつ学んでいったようです。
「ネガティブクイーン」を手放したきっかけ
そして、「きっかけ」となったことがありました。
ある午後、長女と二人で、クッキーを食べようとしていた時のこと。
小さな箱に、結構なお値段。
開けてみたらば、ほんの少しの量です。
そこで、同時に叫んだんです。
私:うわっ、rip-off(ぼったくり)!
長女:きっと、とっても美味しいんだね!
顔を見合わせて、お互い吹き出しました。
「ママ、むちゃくちゃネガティブ~」と嬉しそうな長女。
「すっごい対照的だよね」と私。
それ以来、この出来事が、長女と私の間で、
「自らが物事をどうとらえているか」と、
自分達を客観的に眺めるための「メタファー」となったんです。
ネガティブや意地悪な見方ばかりになると、
「あ、クッキー箱開けたときのママ」と
口もとがちょっと緩み、肩の力が抜けるようです。
実はママが誰よりもネガティブで意地悪だったといった構図が
ツボなんでしょうね。
常に自分には解釈を選択する自由と力を与えられている
昨夜のファミリーディナーでは、
「出来事→反応 から、
出来事→自分の選択→対応 へ」
について、話し合っていました。
例えば、交通渋滞にあった場合。
家族と話せる時間ができたとか、
今の内に、集中して考えをまとめておこうとか、
呼吸法の練習ができるぞ
などと考えることもできる。
一方、
イライラして怒りまくり、
ストレス増大!となることもできる。
「出来事」と「反応」の間には、
いつだって解釈やどう行動するかについての「選択の余地」がある、
「自分には選択する力」があると思い出していきたいね。
こうしたひとつひとつの「反応の積み重ね」が、
その人の生活や人生を築いていくと想像してみてると、
やっぱり、全く違う生活や人生になるよね。
そんな話しでした。
すると長女が、
上の「クッキー箱のメタファー」について
皆に、改めて話していました。
「うわあ、ママ、超ネガティブ~」と、
ケタケタ笑う子ども達。
「選択できるのよね、ママ」と
いたずらっ子のような表情で
私をみる長女。
教訓:
「こうした方がいいと思うよ」と伝え、
あとは、子ども本人の選択を見守る。
その過程で、今回のように「クッキー箱の出来事」に出合ったりと
理解の深まるチャンスも訪れます。
親は、そうした機会をできる範囲で生かしていく、
ということなのでしょうね。
ネガティブじゃいけない、ポジティブでなければいけないなど、
「~しないといけない」「~させられる」
という気持ちは、子どもにとって、反発心をふつふつと湧き上がらせるもの。
特にティーンなんて、反対方向にまっしぐらともなるでしょう。
そしてたとえ従ったとしても、反発したとしても、
それは、「自らの選択」ではないですよね。
つまり、その人なりとして身についたわけではない。
人とのつながりの中で、
失敗を繰り返しながら、本人自ら選択し、体験を重ねるのを
見守っていきたいですね。
我が家も、「あ、しまった」を繰り返しながら、精進していきます!
さて、週末です。
今日の運転スケジュールは、書き出さないとどう全てをこなせるのか、
理解できないほど時間も場所も散らばってましたよ。
運転時間を、子ども達と話す時間、呼吸を整える時間に用いていきます。
みなさん、楽しい夏の週末を!