マイコー雑記

行き来するもの書き留め場

インスピレーションを支えるもの、創造的な仕事の背景には確固としたルーティンがあるという話

2016年02月20日 | ファミリーディナー

昨日は週に一度のファミリーディナー。

パンを練り、皆ちょっとオシャレして、テーブルもキャンドルで飾り。

 

昨日の話題は「インスピレーションを支えるもの」について。

・ベートーベンは、毎朝夜明けとともに起床し60の豆でコーヒーを作った。毎朝正確に60あるか数えて。それから机に向かい、午後2時から3時まで作曲。次に長い散歩。途中アイデアが浮かんだら書き留められるよう鉛筆と楽譜を持参して。夕食の後は、必ずビールを飲み、パイプをふかし、遅くても10時には就寝。

・昼間は郵便局で働いていた英国の作家アンソニー・トロロープは、毎朝5時に起きられるよう馬丁を雇い、530分には机に向かう。それから時計を見ながら15分に250語綴るようにし3時間書く。そうして16の本の他に、47の小説を書き上げた。もし、小説をその朝の3時間内に書き上げてしまえば、すぐに新しい紙を手に取り、新しい小説を書き始めた。

・哲学者のイマニュエル・カントは、起床も、コーヒーを飲むのも、講義するのも、食べるもの、歩くのも、全て、時間通りだった。近所の人々は、カントが玄関のドアを開け、グレーのコートとスパニッシュ杖を持って現れるたび、正確に午後330分だと知った。

"Daily Ritual: How Great Minds Make Time, Find Inspiration ,and Get to Work" by Mason Curreyより)

 

「創造的な仕事の背景には、確固とした日々のルーティンがある」っていうことだね。

これらは、それが、極端なコントラストとなって現れている例。

 

この本には150近くこうした例が載っているわけだけれど、全て、発明者、開拓者、先駆者など、新しいアイデアや新しい表現方法を生み出した人々。

道のないところに、道を創った人々の生活が、毎日毎日同じことを繰り返すルーティンから成っていたというのは、面白いね。

 

はっとしたアイデアや、創造的なインスピレーションを形にしていくには、何十年もこつこつと向き合い続ける必要がある。一夜にして成り立つわけじゃないんだよね。

私たちにみたいに手に取る側としては、そうした背景が全然見えないわけだけれど。

ついついはちゃめちゃな生活になりがちな我が家にとって、インスパイヤリングな話し合いでした!

 


子供達の誰もが「最高の純文学」を生きている

2016年02月20日 | イメージ

私自身にとって、子育てをふっと軽く感じられる瞬間というのは、

子供一人一人の人生を、「小説」のように捉える時。

 

特に純文学的な「小説」というのは、

あれ、で、どういうこと?

こ、ここで終わっちゃうわけ?

で、何がいいたいんだっけ?

 

読み終わった瞬間、よく分からない場合が多い。

 

それでも、物語全体から、何だかじわじわと立ち上がるものがある。

行間や、一つ一つの言葉や、雰囲気に、何だかよく分からないのだけれど

心が惹きつけられ、自らの奥に、宝物が少しずつ増えていくような感覚。

 



親という立場であるから、自らも、子供達の物語の登場人物となり、

話を展開する役割を担っていて、その中で、辛かったり、悲しかったり、

笑ったり、喜んだりする。

 


それでも、時々、物語の外へと出てみる。

 

成功ストーリ、失敗ストーリ、ダメダメ人生ストーリといった「くくり」をはずし、

「純文学」のように、眺めてみる。

 

編み込まれた行間や一つ一つの言葉、全体から立ち上がる雰囲気。

子供たち誰もが、「最高の純文学」を生きている。

 


その確信と共に、

今日も、登場人物の一人として、

物語を織りなしていきたい。