ダーリン三浦の愛の花園

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明日のためにその234-ローザ・ルクセンブルグ

2016年06月09日 | パンク&ニューウエイヴ
最も驚いた日本のバンド

1980年代、私が自身のバンド「ダーリン三浦と横浜シューシャンボーイズ」を率い、地元のコンテストで活動していた時、自分たちの楽曲は「ユニーク」さでは誰にも負けないといきまいていた。
しかし、或る時、その「自身」を揺さぶるような楽曲を演奏するバンドと出会った。
「ローザ・ルクセンブルグ」である。
彼らの存在は、マイナーなメディアを通じ知っていた。彼らはNHKが開催した、アマチュアバンドの大会、第一回目のグランプリを獲得している。(同大会では「つんく」が在籍していた「しゃらんQ」も参加し、グランプリを獲得している)
そのローザ・ルクセンブルグがメジャーデビューし、ファーストアルバム(アナログLP)を発表した。
私は何の期待も無く「ちょっと聴いてみるか」ぐらいの感覚でアルバムを購入した。
しかし、LPに針を落とした瞬間から、驚嘆のあまり声を失った。
とにかく、どの楽曲もユニークである。今まで聴いたことの無い音楽だった。
これには私自身「ユニーク」さでは追随を許さない楽曲を作っていた自負を、見事に脅かされた。
厳密に言うと、私の作る楽曲と彼らの楽曲では音楽性に違いがありすぎ、次元の違う音楽と言えた。
しかし、今まで見たことの無い景色を彼らの音楽の中に見た驚きは衝撃的だった。

ローザ・ルクセンブルグ、1983年に京都で結成。
アンサンブルはロックの基本である「ヴォーカル」一人に「ベース」「ギター」「ドラムス」の4人編成。
その独特のリズム感、楽曲の発想の次元は当時の日本人バンドの中では、誰も真似できないものだった。
その後、メンバーの音楽的思想の違いから、二枚のアルバムを残し、1987年に解散。
ヴォーカルの「どんと」はその後「ボ・ガンボス」と言うバンドを結成。
しかし、どんとは2000年に自ら人生に幕を引いた。

ここで非常に興味深いことがある。それは彼らが京都で結成されたことだ。
京都で結成されたバンドと言えば、古くは「村八部」ニューウエィヴ界の革命的存在だった女性バンド「少年ナイフ」も結成は大阪だが、京都を中心に活動していた。
京都には「古都」と言うもの以外に、なにかがあるのだろうか。
いまだに世界的な活躍を見せる「少年ナイフ」に比べ、4年程で解散してしまった「ローザ・ルクセンブルグ」は非常に惜しい存在だった。
パンク・ニューウエィヴの全盛期から、後期にかけて活動したローザ・ルクセンブルグ、彼らの代表曲を下に貼った。
今聴いてもその存在感は色あせない。
是非、この機会に彼らの音楽を聴いて、再評価をしていただきたい。

ローザ・ルクセンブルグ 在中国的少年



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