ダーリン三浦の愛の花園

音楽や映画など徒然なるままに書いてゆきます。

明日のためにその62-年末のご挨拶

2012年12月31日 | 日記
今年はありがとうございました。

今年も大晦日を迎えることとなった。
このブログも今年の1月から始めやがて一年が経とうとしている。
今年このブログを読んでくださった方々にこの場をかりてお礼を申し上げます。
特に毎回のようにコメントをいただいた映画マニアさんには深くお礼を申し上げます。
皆様にとっても来年も良い一年でありますように。
来年もこのブログを読んでいただきますようにお願いします。
短いですが私の年末の挨拶とさせていただきます。

ダーリン三浦

明日のためにその61-砂漠でサーモンフィッシング

2012年12月22日 | ヨーロッパ映画
心温まる感動の一作。

「荒唐無稽」辞書で調べると「言動に根拠がなく、現実味のないこと。また、そのさま」と書かれて
いる。
今回紹介する映画「砂漠でサーモンフィッシング」は正にこの言葉を絵に書いたような作品である。
監督はラッセハルストレム「マイライフアズアドック」「ギグバートグレイプ」を撮った名匠である。
物語を少し紹介しよう。
イエメン富豪のイギリスでの女性代理人ハリエットは或る日彼から大変な注文を受ける。
「砂漠で鮭釣りがしたい」
この実現不可能であろう要求を彼女はその道のプロフェッショナルである水産学者ジョーンズに依頼する。
ジョーンズは「現実的に不可能」と彼女の依頼を拒否する。
しかしイエメンとイギリスの関係悪化のカモフラージュとしてその依頼をバックアップする女性が現れる。
内閣の広報責任者であるマクスウエルが国家プロジェクトとしてこの依頼を取り上げると言うのだ。
ジョーンズの心配をよそにこのプロジェクトは進んで行くのだか......
前半の創りがちょっと粗雑でどうなるのかと思い観ていたが、後半に行くほど創りもしっかりしてきて安心して観られた。
特にマクスウエルを演じた「クリスティン・スコット・トーマス」が良い。
とてもユニークな役を実に上手く演じていた。
そしてラスト、ほんの少しの希望と愛と友情が結び合った時、観ている者は感動をおぼえることだろう。
現在公開中。

明日のためにその60-クリアヒット

2012年12月15日 | ボクシング
閃光の一撃。

私は昔からボクシングのファンで今でもテレビをとおしてボクシングの試合を観ている。
日本にも偉大なるボクシング選手は多数存在した。
中でも「具志堅 用高」は忘れてはならぬチャンピオンの一人だ。
プロ9戦目で当時世界最強といわれたチャンピオンを7回マットに沈めた。
日本ボクシング史上最短の挑戦を制しチャンピオンベルトを巻いたのだ。
その後13度王座防衛に成功しており、日本人としては未だ破られていない記録を持っている。
今でこそテレビのヴァラエティで活躍している彼だがその彼がこれほど偉大なチャンピオンであったことは決して忘れてはならない。
先日今年最大に注目されたボクシングの試合が開催された。
現在最強のボクサーと謳われ6階級制覇をはたしたフィリピン出身のマニー・パッキャオ。
そのパッキャオと過去3度にわたり拳を交え一歩も引けをとらなかったメキシコ出身の4階級制覇をはたしたファン・マヌエル・マルケス。
この二人の4度目の試合が先日開催された。
過去パッキャオの2勝1分、どの試合も接戦であった。
パッキャオは得意の左ストレートでマルケス以外の対戦相手は殆どマットに沈めていた。
または圧倒的な勝利を得ていたのである。
しかしマルケスだけにはいつも接戦を強いられていた。
その二人が事実上どちらが強いかを決める一戦なのである。
試合は両者とも1度ダウンを奪われるという緊迫した試合だった。
結果は6ラウンド2分59秒パッキャオが得意の左ストレートを放とうと踏み込んだ瞬間マルケスの右カウンターがヒット、パッキャオは音もなく前のめりにマットに沈んだ。
これである、これこそがボクシングの醍醐味である。
一瞬のカウンターに崩れ行く肉体。
このカタストロフィーこそボクシングがアートである所以である。
このボクシングの持つアートに魅入られて私はボクシングを観始めた。
この美しきボクシングのアートの世界、まだボクシングを観たことが無い方には是非一度観ることをお勧めする。

明日のためにその59-擬似ステレオ

2012年12月08日 | 音楽サービス
ステレオと擬似ステレオ

日本でも待ちに待った音楽配信サービスが始まった。
ソニーが開始した「Music Unlimited」と言うサービスだ。
月額1500円弱で1000万曲から好きな曲を聴くことができるクラウド型音楽配信サービスである。
アーティストで検索ができたり曲目から検索できたりと1000万曲の中から聴きたい曲が選べる。
詳細は「Music Unlimited」で実際に試していただきたい。
私は既にこのサービスに加入して楽しんでいる。
先日ある発見をした。
このサービスの中からギターの神様「ジミヘン」ことジミーヘンドリクスをアルバムを聴いてみた。
アルバムは「スマッシュヒッツ」と言うタイトルで初期のジミヘンのヒット曲を網羅したアルバムだ。
それを聴き始めておかしな点に気がついた。
本来このアルバムはレコード時代には「モノラル」で発売されていたはずである。
しかしCDでリイシューされたこのアルバムは「ステレオ」になっている。
俗に言う「擬似ステレオ」である。
擬似ステレオはビートルズの初期盤にも多くみられた。
実際私の持っているビートルズの初期のアルバムは全て擬似ステレオである。
擬似ステレオとはモノラルの音源を強制的に左右に分割し作成されたものである。
正直とても聴きづらいのだ。
ビートルズの初期のヒット曲集の中には「右チャンネル」ビートルズのヴォーカル「左チャンネル」演奏のみと言うものまであり、左チャンネルだけ論音すればビートルズのカラオケができてしまうものまであった。
やはりモノラル録音はモノラルで聴くのが正しい聴き方である。
蛇足ではあるがレコードの時代ステレオ盤を聴くときは「ステレオ用」のレコード針、モノラル盤を聴くときは「モノラル用」のレコード針を使う必要があった。
私なりにレコードをCDとしてリイシューする場合は「ノンエフェクトリマスタリング」「ボーナストラック不要」「ステレオ・モノラルはオリジナル仕様」が原則であると考えている。

明日のためにその58-情婦マノン

2012年12月01日 | ヨーロッパ映画
濃厚なる愛。

今の若者たちはどのような愛の形を持っているのだろうか?
草食系男子が増える中、男性から女性へ愛の告白もできない若者たちが増えていると言う。
今回はそのような男性に是非観てもらいたい映画を紹介する。
情婦マノン。
「恐怖の報酬」を撮ったアンリジョルジュクルーゾの作品である。
物語を少し紹介しよう。
主人公の男性ロベールは第二次世界大戦中フランスの或る場所でマノンと言う女性と出会う。
彼女は高級情婦で敵方に情報を漏らしていたのではないかと一般市民たちから罵声を浴びせられていた。
ロベールは彼女の危機を救い、お互い愛し合うようになる。
彼女の提案で彼女の兄が住んでいるパリへ身を移すことになった二人だったが......
この作品には濃厚な愛がある。
ロベールは彼女しか愛せない。
しかしマノンは奔放に愛を他人にも振舞う。
あまりにも悲しいラストで彼が「ようやく僕だけのマノンになってくれたね」と言う台詞は心を締め付ける強烈なものだった。
この二人の愛、是非草食系男子だけでなく多くの人に観てもらいたい作品である。
1948年、フランス映画、アンリジョルジュクルーゾー監督