ダーリン三浦の愛の花園

音楽や映画など徒然なるままに書いてゆきます。

明日のためにその204-できんボーイ

2016年01月30日 | 
ジェットコースターギャク漫画。

最近漫画を読んでいない。
昔「北斗の拳」や「ドラゴンボール」が掲載されていた「少年ジャンプ」は、発売を待ちきれない程熱狂し、愛読していた。
その連載も終了し、新たな興味を引く漫画を探したが、残念ながら私にベネフィットするものは無かった。
少年時代、こずかいを貯め、時には親に無理を言い、週間少年雑誌の全てを読んでいた。「少年サンデー」「少年マガジン」「少年キング」である。
「少年ジャンプ」や「少年チャンピオン」は、某作家の「ハレンチ」関係の連載があったので、親もさすがに、私にそれを読むことを禁じていた。
週間少年雑誌の愛読は、十代半ばまで続いた。
そのころ驚くべき漫画作家と出会った。
「田村 信」である。
彼との出会いは「少年サンデー」に連載されていた「できんボーイ」である。
この漫画を読んだときの衝撃は、いまだに忘れられない。
脈絡のないストーリー展開、人物のハチャメチャなキャラクター設定、その他様々な常識では考えられないないような内容の漫画だった。
読む側が、心してかからなければ読めない漫画である。
俯瞰して読んでしまっては、面白くない。なんだこれはの世界である。
しかし「田村ワールドに乗るぞ」と心して読むと、大笑いの連続の漫画である。
そう、笑いの「ジェットコースター」に乗る気持ちで読むのだ、そうすれば彼の漫画ワールドにどっぷり入りこめる。
主人公の「ちゃっぷまん」その友達の「キッド君」そして「ちゃっぷまん」の両親、決して上手いとはいえない作風だが、そのいいかげんさが良い。
或る回には銀行の看板を「BANK」と書くところを「BANKU」と書いてしまい、「U」の文字を上から消している場面がある。普通ならば書き直すところを、子供が文字を消すようにペンで消しているのだ。
常識では考えられない、作風である。
また、この漫画で特筆できる点は「擬音」である。
「すぺぺぺぺー」「ずももももー」など、当時の常識では考えもつかない擬音が画面を走る。
そして忘れてはならないのは、臀部の表現である。
ちゃっぷまんは、やたらに臀部を露出する。その場面では必ず彼の臀部に「しり」と書いてある。
また「物」にも、荷札をつけてそれが何か(見れば何かわかるのだが....)しっかり書いてある。
まさに「田村ワールド」恐るべしである。
以前から「できんボーイ」の単行本を探していたのだが、2000年に「できんボーイ完全版」と言う本が出版された、前編、後編の二巻である。
当時、私はこれを大変喜び、発売早々買ったものだ。
今回、この記事をブログに投稿するにあたり、再度「できんボーイ」を読んでみた。
間違いなく傑作ギャク漫画である。
しかし、読むのは三話程度で留めておこう。脳みそが沸点にたっしてしまうから。

明日のために203-ebay

2016年01月28日 | 日記
GSPには気をつけろ。

「ebay」世界最大のオークションサイトとしてしられている。
アメリカを中心に、様々な国のセーラーが商品を出品している。
私もたびたびこのebyを利用し、CD等購入している。
外国人との個人売買なので、取引に慎重な方は、このサイトを知っているけど利用していない方も多いと思う。
私も最初は不安だったが、今までの取引で、商品が未着と言うことが無かったので、今でも利用している。
しかし、先日ebayを利用したとき、気をつけなければならないことがあったので、本日はそれを紹介させていただく。

私はカセットテープを買った。私の好きなパンク&ニューウエイヴのコンピレーションで、三十年以上前に発売されたものだ。
当時それを買っていなかった私は、千載一遇のチャンスとばかり、それを買うことにした。
しかし、ちょっと迷った点がある。送料が大変高額なのだ。普通の取引の倍の値段である。
送料は高いものの、どうしてもそれを欲しかった私は、購入をすることにした。
問題はここからである。
送料が異常に高い割りに、到着時期が遅い。
商品の送付は「USPS(アメリカの郵便)」のプライマリータイプを使用する記載されていた。
暫く経ってから、ebayの該当商品の取引蘭を見てみると、既に到着したことになっている。
これはおかしい、すわ商品未着のままなのか、取引は失敗か、と思った。
しかし、よくよくサイトを見てみると「マルチプルキャリア」と表示されていた。
これは商品送付にかかる業者が、一業者でなく、いくつかの業者を経由するとの意味だ。
そして「GSP」と言う言葉が表示されていた。
調べてみると「GSP」とは、グローバル・シッピング・プログラムの略で、ebayが出品者有利の商品送付を行なうため方法だと知った。
その流れを簡単に説明しておく。

1 出品者はebayのグローバル・シッピング・センタへ商品を送付する。
2 商品を受取ったグローバル・シッピング・センタは購入者の宛名ラベルを作成し、荷物を出荷状態まで仕上げる。
3 グローバル・シッピング・センターは商品を「UPS」傘下の「i-parcel」と言う会社に送付する。
4 i-parcelは受取った荷物を通関させ、購入者へ発送する。
5 海外から到着した商品は、通関後、日本の運送業者へ引き渡される。
6 日本の運送業者は、購入者へ商品を配達する。

以上である、なんと簡単にまとめただけでも、6回のプロセスを経ることとなる。
因みに通常の方法であれば、出品者が荷造りし、郵便局へそれを持っていく、後は通関、輸送のプロセスで日本郵便が荷物を配達する。
たったこれだけである。いかに「GSP」が無駄に時間を使っているか分かるであろう。
複数の業者を使用している分だけ、料金も増す。
高額な輸送料を支払いながら、長い時間商品到着を待つ。出品者には利得があるかもしれないが、購入者はたまったものではない。
結局私は、二週間以上商品の到着に時間がかかった。
今まで海外から商品を何度も取り寄せているが、その中ではかなり遅い部類に入る到着時期だ。

皆様もebayを利用される場合は「GSP」に要注意だ。


明日のためにその202-テレビジョンパーソナリティーズ

2016年01月25日 | パンク&ニューウエイヴ
年とともに変わる。

「テレヴィジョンパーソナリティーズ」
以前このブログでも、彼らの事を取り上げた。
そのソリッドでシンプルな音作りは私の趣向と合い、私のお気に入りのバンドである。
私は彼らのアルバムを三枚所有している。ファースト、シングルコンピレーション、クローサートゥゴットである。
中でもファーストはお気に入りで、私のヘビーローテーションの一枚である。
私は、そのファーストに満足してしまい、彼らのディスクグラフィを知ろうとしなかった。
今回、故あって、彼らのセカンドアルバムを入手した。
その際、彼らのディスクグラフィを調べてみた。(それをしたことにより、今回入手したアルバムが彼らのセカンドアルバムであることを知った)
1981年から2007年まで、彼らは多くアルバムをリリースしていた。私の所有しているアルバムの中で一番年代が新しいのが、クローサートゥゴットで、1992年リリースと判明した。
今回はアマゾンイギリスでCDを入手した、CDは約二週間程で手元に届いた。
早速期待を込めて聴いてみた。
ファーストに比べ、やや実験的な要素の楽曲が多いが、ソリッドでシンプルな音作りは健在だった。
続いて、久しぶりに「クローサートゥゴット」を聴いてみた。前述したとおり、私の持っている彼らのアルバムの中では一番時代が新しい。
だめである、あのソリッドでシンプルな音作りはそこには無く、脂肪をまとった「デブでよろよろ」な音楽が展開されていた。
彼らは変わってしまったのだ。
やはり年を重ねるにつれて、アーティストは余分なことをする。
音楽の世界で言えば、やたらアレンジが派手になり、その分使用する楽器も多くなる。そうなると「音の脂肪」が付いてしまう。
以前このブログで「松任谷由実」について取り上げたことがある。
彼女もまた、「荒井由実」時代はソリッドでシンプルな音作りだったが「松任谷由実」以降はアレンジが派手になり「音の脂肪」が付いてしまった。
「音の脂肪」は付けるべきでないと、私は思う。
何故かと言うと、本来のメロディラインの良さを消してしまうからだ。特にソリッドでシンプルな楽曲で良い楽曲を制作しているミュージシャンは絶対にそれを付けてはならない。
多くの楽器、派手なアレンジ、音楽を制作していた私はそれについて理解はできる。しかし、それを行なっても良いのは、それに見合った楽曲を制作している者に限られる。
自分の楽曲の良さを見失わなければ「音の脂肪」は付かないのだが.....
その点、現在「ザ・クロマニオンズ」で活躍している「甲本ヒロト」は良い。いつまで経っても「ソリッドでシンプル」な音作りである。
私は彼に、最高の「かっこよさ」を見た。


明日のためにその201-海外CD購入のその後

2016年01月23日 | 日記
輸入代行者に有る意味感謝。

以前のブログで、CDを輸入してくれる(正確にはCDだけではないが)個人業者について書いた。
考え方の甘さから「プロ意識に欠ける」と私はその相手を叱咤した。
その後どうなったろう、果たしてCDは無事私の元に届けられた。
前回も書いたが、個人業者がのんびり構えていたため、CDをストック切れにしてしまった。
一時はCDの購入を諦めかけた。しがし、その後その業者は出来る限りの努力を惜しまなかった。
CDショップのストック切れの後、オンラインショップでCDを業者は買った。
現地のコンビニ決済で買ったものの、コンビニでエラーとなり、代金が支払えなくなってしまった。
そして業者はコンビニ決済の期限切れを待ち、再度銀行振込でCDを注文した。
かなり焦っていたのだろう、メールの文面からもその焦りが伝わってきた。
そして無事業者はCDを入手。即日本へと発送した。
日本への到着までは約10日、途中CDの破損等を心配していたが、梱包もしっかりしてあり、CDは何も損傷することなく届いた。

カスタマーファアーストに考えるべきところ、自分中心で行動をしたために、依頼者に迷惑をかけることなった。
しかし、問題はその後処理である。
損得抜きで出来る限りの方法を試す。全ては「お客」のためである。
事実今回の私の依頼した仕事は、業者の儲けはほぼゼロである。
オンラインショップへの、商品代金等の銀行振込手数料、現地での業者への商品輸送料、業者の活動した人件費。これらを全てあわせると、とても粗利がでる商売ではなかった。
勿論、私への追加請求は無い。それは当たり前だと思うが、損をしてまで仕事を遂行するところはプロの業者ではなく、個人の業者としては良い仕事をしてくれたと思う。
しかし、依頼者である私に対して、商品到着までの時間が大幅に遅れたことを考えると、厳しいようだが、しかたがないと言えよう。
しかし、反面感謝もしている。
出来る限りの努力を惜しまなかった行動は、それに値するだろう。

私はCDを受取った旨、業者にメールを送り、いとまを告げた。


明日のためにその200-psy

2016年01月21日 | ワールドミュージック
韓国の変なおじさん。

以前から韓流ブームと言われ、韓国のカルチャーがもてはやされている。
一説には業界の仕掛け人がおり、針小棒大にパブリシティーを展開しているとも言われている。
音楽の世界で言えば「K-POP」のジャンルは定着化しており、少女時代をはじめとするガールズグループなど人気が高い。
以前このブログでもK-POPが定着化する前の「あだ花」的な存在として「aida」を紹介した。その時も「彼女達が売れなかったことが、K-POPへの警鐘になっている」と書いた。
私的意見ではあるが、K-POPは欧米をターゲットにした楽曲作りになっていて、私自身何の面白みも感じていない。
今まで紹介したワールドミュージックの楽曲の様に、地域臭さが無いのが最大の欠点である。
韓国が近代化したのは最近である。日本の歌謡曲等、日本文化の韓国での開放は最近の出来事だ。
よって、韓国のポピュラー音楽の形成に至る歴史の浅さが、K-POPの基盤の弱さになっているのはしかたがない。
しがし、欧米を意識した音楽作りには感心できない。
だが、最近韓国の面白いアーティストを発見した。
デビューは一昔以上前なので、既に知っておられる方も多いかもしれない。
それは「psy」である。
略歴を紹介しよう。

psyことパク・ジェサンは1977年産まれの38歳。
韓国のソウル特別市江南区に生を受ける。
地元の小学校~高校で教育を受け、大学はアメリカのボストン大学に学ぶ。その後バークリー音楽学院へ編入したらしいが、確かな形跡はないという。
2001年音楽界デビュー。その後大麻事件を起こしたり、徴兵を免れるためにソフト会社に勤務する。
その後発表したCD「PSY6甲」がヒットし、世界的に有名になる。
2013年、楽曲「ジェントルマン」を発表、これもヒットし、現在に至る。

以上が彼の略歴である。何かと問題の多い人物像が浮かんでくるが、確かに一癖ありそうな輩だ。
私は最近だが、あるきっかけで彼を知り、ヒット曲「江南スタイル」を聴いてみた。
面白い、キャラクターにも一癖あるが、楽曲にも一癖ある。
独特のグルーヴ感があり、結構私自身の好みである。
やはり音楽は「音」を楽しまなければいけない、私は彼の楽曲にそれを感じた。
つまらないと思っていた「K-POP」界に、面白い男が出てきた。
今後の彼の活躍に興味がそそられる。
下に「江南スタイル」の動画を貼った、一癖あるその世界を堪能いただきたい。

江南スタイル

明日のためにその199-ウインドウズムービーメーカー

2016年01月17日 | オーディオ
かなり使えるツール。

世の中便利になったものだ。
こと映像編集などは、昔に比べて隔世の感を禁じえない。
昔、パソコンの無かった時代には、二台ヴィデオデッキを用意し、一台で再生、もう一台で録画をしながら編集をしたものだ。
アナログ時代のことなので、きっちりした長さで、映像など収めにくく、それに音声をシンクロさせようものなら、かなりの技術を持った者でないと、大変に苦労する。
ヴィデオ編集とは、素人が手の出せる範疇に無い、マニアックな趣味だった。
しかし今やデジタル時代、パソコン時代の最中である。デジタル化した映像や音は、素人でも簡単に編集できるようになった。
簡単にパソコンに撮影した映像等を取り込み、マウス操作で簡単に編集や画像エフェクトが使用できる。
私も趣味で、テレビ番組をデジタル録画し、それを有料ソフトの画像編集ソフトを使用し、編集作業をしている。
特にコマシャールカットには便利で、まるでコマーシャルなど無かったことのように編集が可能だ。
ただパソコンの有料画像編集ソフトでも、画像を処理する時に、元の画像が悪化してしまうものもある。
今はどうか判らないが、十年程前は、明らかに元の画像を悪化させるソフトもあった。
私も様々なソフトを試し、今、長年愛用しているソフトとめぐり合えた。
しかし最近驚いたことがある。
それはウインドウズOSに付随されている「ウインドウズムービーメーカー」だ。
これが結構使えるソフトである。しかも無料で利用できるのがありがたい。
所詮OSの付属ソフトなので「おまけ」的にしか思っていなかったが、最近あることに使用してその便利さに驚いた。
視覚的要素に優れた操作性、様々な動画エフェクトの種類。どれを取っても十分実用に耐える。
私が使った「そのあること」とは、我がバンド「ダーリン三浦と横浜シューシャンボーイズ」の静止画を使ったプロモーション動画である。
制作目的は、ユーチューブへの音楽アップロードのためだ。
最初は、音楽のみアップロードしたかったが「映像のないものはアップできない」とユーチューブ側からメッセージがあったので、アップロードを諦めかけていた。
しかし、ユーチューブ側のメッセージで「簡単な動画ならウインドウズムービーメーカーで作成でき、アップも可能」と言うことが分かった。
早速それを試してみた。前述したように思っていたよりその使い勝手は良く、簡単に作業を行なえた。
皆様も一度試していただきたい。
今後はこのソフトの画質、音質のチェックをして、どの範囲まで使用できるか検証をしたいと思っている。
下に恥ずかしながら、今回私が制作したプロモーションヴィデオを貼っておく。
映像は、静止画にエフェクト処理をしただけのものだ。
是非皆様に観ていただきたい。

僕の大事なエレキギター

明日のためにその198-同じCDを買うこと。

2016年01月16日 | オーディオ
買っていないはずのCD。

ある映画の台詞に「人間は忘れるという特権を持っている」と言うものがある。
確かにそれによって、人々は時の流れに心の傷等を癒されるのかもしれない。
しかしこの「特権」は時にやっかいなものになる。
先日、或るCDを買った。昭和歌謡物のCDでシリーズの第二集にあたるものだ。
第一集から、十年程度経過してからの発売となるもので、早速購入をした。
ただ心配なことがあった。
果たして第一集は以前に購入していたのだろうか。
私は心配になり、CDを収めてあるラックを調べてみた。
やはり無い、購入したつもりが、購入していなかったのだ。
しかし、再度ラックを探してみた、果たしてそのCDは発見された。
二度探すことにより「買っていたつもり」が「買っていた」に変化した。
私は多くのCDを持っている。興味のあるCDは直ぐに買ってしまう。
今では何枚CDがあるのか、把握はしていない。
この件では、ほっと胸をなでおろしたものの、CD検索の過程で嫌なものを見てしまった。
比較的最近買ったCDと同じCDがラックに収納されていた。
二重買いである。
似たような経験を、以前もしたことがある。
映画好きな私は、ビデオレンタル(まだDVDが無いころ)ショップで、観たい映画を探しているときだった。お目当てのビデオを手に取り、ビデオラックを散策していると「これは観たかった映画だ」と思うビデオを探りあてた。
早々それも手に取り、レジへ向かう。
帰宅して、そのビデオを観ていると、次第に「見覚え」のある場面がいくつも出てくる。
「しまった」そう、その映画は以前に観たことのある映画だったのだ。
このような経験は、映画好きの方々には多々あることでは無いだろうか。

前述のとおり、私の持っているCDは数多い。これをパソコン等を使い、データベース化すれば「二重買い」など起こらないと思う。
しかし今さら、多量に有るCDを、そのような管理方法で管理するのは無理である。
「自分の頭の中のデータベース」を頼らなければならない。
文頭の「人間の持っている特性」はこのように、時につまらない行動を起こしてしまう。
以前に買ったCDに特別な「思い」があるものなら、同じCDを再度買うことは無いだろう。
しかし、気軽に買ってしまったCDには、二重買いの危険はある。
買ったCDに対する思いが、多少記憶に何かを残してくれていればいいのだが、そうもいかない。
今回の事を教訓に、これからはCDの購入には慎重になりたい。
しかし、また「しまった」を繰り返すことがあるのだろう。私はつくづく懲りない人間である。


明日のためにその197-マッドマックス 怒りのデス・ロード

2016年01月14日 | アメリカ映画
これが2015年ベスト1

「マッド・マックス」
1979年に公開され、俳優メル・ギブソンを一躍有名にした映画だ。
この映画は後にシリーズ化され、計三作製作された。
私は、一作目から三作目まで全て観ている。
一作目は現実世界のストーリー展開で、壮絶なカーチェイスやスタントが話題になり、私自身も楽しめた。
しかし、二作目以降は近未来SF映画のような作りになり、あまりその出来に感心できなかった。

昨年三十年振りに、その四作目となる「マッドマックス 怒りのデス・ロード」が公開された。
ストーリーを紹介しておこう。

世紀末、核戦争で荒廃した地球で人々は苦しい生活を強いられていた。
そこにイタデルと言う、イモータン・ジョーを首領とした砦が作られていた。
そこは緑が豊富で、水も多く蓄えた、環境上申し分のない土地だった。
主人公マックスは、砂漠を走行中イモータン・ジョーの戦闘隊ウオーボーイズに囚われる。
彼は奴隷として扱われる寸前に牢獄を脱走、イモータン・ジョーの一番信頼をしている女性フィリオサが運転するタンクローリーに逃げ込む。
彼女は実はイモータン・ジョーを裏切り、彼の子供を産むため囚われていた数人の女性を逃亡させるつもりだった。
しかし、フィリオサの行動に異変を感じたイモータン・ジョーは、多数の軍勢を連れ、砂漠を逃走する彼女を追跡するのだが......

なんとも皮肉である、舞台設定から人物のキャラクター設定、そのフリークスさ、全てがあの漫画界不朽の名作「北斗の拳」そのものである。
私はいつ「ケンシロウ」が現れ、必殺奥義を爆発させるか、そんな妄想にとりつかれた。
皮肉と言うのは、北斗の拳のキャラクター設定等は、マッド・マックスの一作目から影響を受けたと私は思っている。それがこの作品で逆転するとは思わなかった。

何故私がこの映画を観たのか、それはキネマ旬報社の、毎年行なわれる「キネ旬ベスト10」の洋画部門の一位になったからだ。
120分の本編の殆どがカーチェイス、アクションである。このような映画がキネ旬の年間一位になるということは、正直信じられない。
キネ旬ベスト10とは、昭和初期から始まった、アメリカのアカデミー賞より歴史のある賞である。映画好きな人々は、この賞の結果を見て、映画を観る指針にする人も多い。
以前にもあった。「ダイハード」が一位になったことがある。この映画も全編アクションと破壊の連続の映画であった。
「マッドマックス 怒りのデス・ロード」は、120分間ハードなシークエンスを展開し、飽きずに観られたことは評価できよう。
しかし、様々な設定等に無理がある。
傑作と呼ばれる映画は、そのような「無理」な部分をも観客に納得させてしまう凄さがある。
残念ながら、本作にはそれがない。

全編「CG」「SFX」無しで製作された作品と聞く。それも評価に値するだろう、しかし私自身、この作品の一位受賞には疑問を持たざるを得ない。
前述したとおり、120分飽きさせなかったと言う意味では、映画の作りはしっかりしていると言えよう。
興味を示された方は、ご覧になることをお勧めする。

2015年、アメリカ・オーストラリア合作、カラー120分、2015年日本公開、監督:ジョージ・ミラー

明日のためにその196-デヴィット・ボウイ(David Bowie)

2016年01月12日 | 音楽
音楽界の巨星堕つ。

今朝、新聞の朝刊を持つ私の手が震えた「デヴット・ボウイ死去」新聞の一面にそれはあった。ジョンレノン射殺事件以来のショックを私は受けた。

デヴィット・ボウイは1947年にイギリスで生を受ける。
音楽好きの父親の影響で、幼い頃から様々な音楽に影響を受ける。
1967年音楽界デビュー、その後1971年グラムロック全盛期に「スパイダーズ・フロム・マーズ」を率い、傑作アルバム「ジギー・スターダスト」を発表。ロック界に大きな衝撃を与え、このアルバムはNMEの選ぶ1970年代傑作アルバムの第一位に輝く。
その後話題のアルバムを次々と発表「時代がボウイに追いつくのはいつの日か」がキャッチフレーズになるようになった。
そして1983年、スマッシュヒットとなった「レッツ・ダンス」を含むアルバム「レッツ・ダンス」を発表。一躍表舞台に復帰した。
その後1983年、バンド「ティーンマシーン」を結成。2年ほどで解散に至るも彼唯一のバンド活動を行なう。
その後も歳を重ねるも、全く制作意欲は衰えず、数々のアルバムを発表する。
しかし2016年1月10日逝去、69歳であった、死因はガンといわれている。

以上がデヴィット・ボウイの略歴である。
私は正確には、彼と同時代ではなく、後追いでの経験となる。
1980年代初頭「パンク&ニューウエイブ」全盛期に、そればかり聴いていた私に、いきつけのレコード店の店員が「これ聴いてみたら」と言ってすすめられたのが、デヴィット・ボウイの「ジギー・スターダスト」だった。
勿論彼の名前は知っていたが、あまり興味を持っていなかった私にとって、そのアルバムは大した価値がないと思っていた。
しかしLPに針を落とした瞬間から、私の衝撃は始まった。
スピーカーから流れ出る音楽の素晴らしさ、新しさは私の体を硬直させた。
アルバム一枚を聴き終えてから、私は暫く椅子に座ったまま動けなかった。
「ジギー・スターダスト」は私にとって紛れも無い、生涯の名盤になった瞬間だった。
その後、リアルタイムで「レッツ・ダンス」を聴いた。
これは一時「スケアリーモンスターズ」で彼にしては珍しく「パンク&ニューウエイブ」に乗ったアルバムを作ったが、原点回帰で、彼自身の世界を作り上げた「レッツ・ダンス」は佳作の一つと言えよう。

「デヴット・ボウイ」
20世紀から21世紀にかけ、音楽界を震撼させた数々の音楽を作った功績は、褒めたたたえる言葉が見つからない。
あえて「ロック界の巨星」とは書かない「音楽界の巨星」だったのだ。

彼は今「スパイダー・フロム・マーズ」とともに、火星に駆け上がっている途上に違いない。

下に私が傑作と思う彼の楽曲2曲を貼った、是非聴いていただきたい。

David Bowie Space Oddity


David Bowie Ziggy Stardust

明日のためにその195-RR-777

2016年01月08日 | オーディオ
それなりの効果を感じる。

昨日の投稿で、関口機械販売株式会社(アコースティックリバイブ)の製品について取り上げた。
その最後で、ちょっと怪しげな「RR-777」と言う機器について触れた。
昨日の投稿以来、このRR-777が妙に気にかかり、本日行きつけのオーディオショップまで足をのばした。
そのオーディオショップには、以前からその機器が販売されているのを私は知っていた。
つまりRR-777を試すことができるのだ。
私はオーディオショップにたどり着くと、間髪いれず「RR-777試させて」と言った。店員は愛想よく「いいですよ」と言い、ショーケースの中のそれを取り出した。
その店は、あまり広い面積をもっていないが、八畳程度のオーディオ試聴用の小部屋があった。
部屋の中には、私が欲しいと思っている「オーディオアクセサリー」が所狭しと設置してある。それを見るだけでも、気分は高揚してしまう。
その部屋中央にデレクターズチェアの様な椅子が置いてあり、私はおもむろにそれに座った。

私がリクエストした音源は、ビートルズの「ア・ハードデイズ・ナイト」いわずと知れたビートルズの初主演映画のCDだ。(この映画にはサントラ盤もあるが、今回はそれではない)
再生装置構成は、ソースはCDではなく、CDからリッピングした音源をNASに保存し、ネットワークプレイヤーで再生する方法だ。
ネットワークプレイヤーのメーカー、機器名称については店員に尋ねなかったので不明。
再生するスピーカーはイギリスのメーカー「リン」の小型スピーカーだ。
まずはRR-777をオフの状態で、アルバムのタイトルにもなっている一曲目を聴いた。
まあ想像した程度の音で、特色、特徴があるとは思えない。
次にRR-777をオンの状態にする。この機器は、床から150cm以上の高さに設置することが推奨されている。残念なことにこの部屋には、それに該当するような置き場が無かった。
そこで、機器の効果は本領を発揮できないかもしれないが、スピーカーの中央、床から高さ50cm程度のところへ機器を設置した。
いよいよRR-777の効果が試される時が来た。
音源は、機器の電源オフ状態でかけたビートルズの同じ曲である。
うん、なるほど、音の感触が変わった事を認識できた。
中低音は豊になり、音の解像度も上がり、アンサンブルが綺麗になった。
劇的な変化とは言えないが、はっきりと効果があったと、私は判断した。
残念なことは、機器を設置した場所が、メーカー推奨位置と違ったことだ。
メーカーが推奨しているということは、その状態で機器を使用することで機器の効果は最大限に発揮できる。
今回はそれではなかったため、多少効果が薄れたのかもしれない。
しかし、そのような状態でもRR-777は効果を発揮した。
また嬉しい「オーディオアクセサリー」と出会った。
帰りしな、近い将来この機器を買うことを心に決めていたことは言うまでもない。