ダーリン三浦の愛の花園

音楽や映画など徒然なるままに書いてゆきます。

明日のためにその135-ソニー・ミュージックアンリミテット終了

2015年03月31日 | 音楽サービス
残念な結末。

今の日本において「音楽を聴く」と言う行為はどう受け止められているのだろう。
CD業界が不振らしい。
推測ではあるがその原因は「ダウンロード型配信サービス」が隆盛を極めているからだろう。
今やスマホ時代、様々なアプリをダウンロードしておけば「音楽」も簡単に「ダウンロード」と言う形で購入できる。
個人的意見であるが圧縮タイプの「MP3」は私は好きになれない。
スマホあたりで聴いているには良いが、しっかりした音響システムで聴くとCDとの音質差が歴然となる。
同じ「ダウンロード型販売」でもハイレゾリューションなら良い。
スペック的にはCDよりも多くの情報量で音楽を聴くことができる。
さて、つい前置きが長くなってしまったがこれからが本題である。
ソニーは2015年3月29日をもって音楽配信サービス「ミュージックアンリミテッド」を終了した。
終了についての具体的な説明はソニー側からは無い。(一応理由的なものはHPに記載されているがあれでは終了の理由について納得できるものではない。)
実に残念な結果である。
私はこのサービスに加入をしており結構重宝に利用してきた。
ニューリリースのCDを聴いては気に入ればそのCDを買っていた。
また私の好きなかなりマニアックな音楽も登録してありこれも重宝した。
それなのにサービスが終ってしまったのだ。
憶測するに「収益が十分得られなかった」ことに尽きると思う。
順調な商売をしている者がそれを見捨てる訳がなかろう。
日本人特有の「只より安いものはない」的な考えがサービスの普及に繋がらなかったのが原因とおぼしい。
「良いものは有料で利用する」と言う行為をもっと当たり前にするべきだろう。
本日ラーメンを食べに行った。
そこの店のBGMは無節操な民間のFM局がかかり、ゴミ箱に紙を捨てるがごとく次々とJ-ポップを流していた。

あしたのためにその134-乾き

2015年03月25日 | 邦画
失速した一作。

乾き
・のどに潤いがなくなって、水分が欲しくなること。
・求めても得られず、欲望・欲求が高まること。
国語辞典には上記のように解説してある。
今回紹介する映画は中島哲也監督の「渇き」
ストーリーを紹介しておこう。

もと刑事の主人公は離婚した妻から娘が数日行方不明との連絡を受ける。
彼は早速娘の居所を突き止めるべく行動を起こす。
しかしその過程で自分の知らない娘の本性を知ることになる。
いよいよ娘の行方を突き止められそうな状況になったのだが......

心配である。
私は中島哲也は今後の日本映画界を牽引する一人と思っている。
しかし今回の作品は完全に失速した一作である。
彼自身にしか撮れない映像を映画と言うものの一部にピースとしてはめ込むことは成功している。
映画のイントロダクションも良い。
しかし映画は徐々に失速してゆく。
特に「エブリバディ・ラブ・サムバディ」が流れながら迎えるラストはあまりに一人よがりに思われる。
彼の今後にまだ期待してみたい。

2014年日本製作、2014年日本公開、カラー、監督:中島哲也

明日のためにその133-そして父になる

2015年03月06日 | 邦画
父親の成長記録。

どうも悪い癖である。
観たい映画を録画するのだが、ついつい観ないでしまう。
録画したものを放置して、新しい映画を観てしまう。
録画されたそれらは果たして観る機会を逃してしまうのだ。
本日紹介する映画はその録画した映画でようやく最近観ることのできた一本である。
題名は「そして父になる」
昨今話題になった映画なので観られた方も多いかもしれない。
ストーリーを紹介しておこう。

大企業に勤めエリートととして活躍している野々宮良多は妻と一人息子慶多と幸せに暮らしていた。
ある日慶多を出産した病院から連絡があり、慶多が生まれたとき他人の子と取り違えがあったことを知る。
取り違い相手は電気店を営む良多とはかけ離れた貧しい生活をしている家庭だった。
両家の合意で息子を交換し生活を始めようとするのだったが......

良多は絵に描いたような大企業のエリートである。
相手の電気店を営む父親は貧しいが暖かい家庭を作り暮らしている。
子供にとってどちらの家庭を好むのだろうか?
この映画は子供取り違えを通し良多が父親として成長していく過程を描いている。
父親の存在意義とは何か?
家庭とは何か?
非常に難しい問題を正面から描いた佳作である。
是非観ることをお勧めしたい映画である。

2013年、日本製作、カラー、120分、2013年日本公開、弟66回カンヌ映画祭審査員賞受賞、監督:是枝裕和