ダーリン三浦の愛の花園

音楽や映画など徒然なるままに書いてゆきます。

明日のためにその259-BSにお宝発見。

2017年03月09日 | 日記
皆様、日本のBS放送と言えば、何を想像されるだろうか。
ほとんどの方は「NHK BS」と「WOWOW」をあげられるだろう。
しかし日本のBSは、上記以外の民放のチャンネルがいくつもある。
昨晩、私は偶然BS朝日のチャンネルで「昭和偉人伝スペシャル」と言う番組を見た。
2時間の尺の番組だったが、私が見たときは既に1時間程たっており、最初から見られなかった。
しかし、内容は興味深いもので、昭和の歌謡界を代表する作曲家「古賀政男」と「服部良一」の伝記番組だった。
番組内容は、両氏それぞれの歴史を対比しながら進めてゆくもので、なかなかしっかりした作りで、見るに十分の作品であった。
それ故、番組を最初から見ることができなかったことが悔やまれた。
あらためて、日本の大衆音楽における「歌謡曲」の重要性を再確認できた。
そこで、私が今回提案したいのが、民放BSをもっと見ていただきたいということだ。
今回紹介した番組以外でも、良い番組はけっこう存在している。
例えば日本の唱歌、歌謡曲などを混声コーラスと伴奏はピアノ一台だけで聴かせる番組。一つのジャンルのマニアックなコレクターを紹介する番組。
等等、ディープな番組が存在している。
今は便利になり、テレビのリモコンの「EPG」ボタンを押せばテレビの番組表が見られる。
是非民放BSの番組表を見て、興味のある番組があったら見ていただきたい。
思わぬ番組に出くわし、おもわずほくそ笑むことうけあいである。
もし、興味深い番組に出くわした時は、是非メッセージの投稿を願いたい。


明日のためにその258-早熟なる天才バンド。

2017年03月07日 | 洋楽ポップス
1970年代。混沌たるロック界は、玉石混合。様々な音楽が出現した。
その中に彗星のように現れたバンド、それが「FREE(フリー)」だった。
最近、古いヴィデオテープを整理していたところ、彼らのライヴを録画したテープが出てきた。
何年ぶりであろう、長い間見ることがなかった、フリーのライヴを見てみた。
やはり凄い、圧巻である。
ここでフリーについて、紹介しておこう。

バンドを結成したときは、まだメンバー全員が18歳ぐらいであり、メジャーデビューをしたときも、メンバーの平均年齢は20歳ほどだった。
1969年バンドデビュー。年齢にそぐわぬしっかりした演奏と、ブルースを基本にした素晴らしい楽曲センスでセンセーショナルをおこす。
メンバーは。
ヴォーカル:ポール・ロジャース
ギター:ポール・コゾフ
ベース:アンディ・フレイザー
ドラム:サイモン・カーク
1969年デビュー、1970年解散。

大まかにフリーについて紹介したが、この内ポール・コゾフとアンディ・フレイザーは故人となっている。
さて、話題をフリーのライヴに戻そう。
「ミスター・ビック」から始まるライヴ映像は、様々なライヴの映像の寄せ集めである。
一つのライヴ会場で演奏したものを記録していないので、ちょっと残念だ。
しかし、どのライヴを見てもその演奏力には感心させられる。
フリーはヴォーカルが単独であるので、演奏者としては三人、俗に言う「スリーピース」となる。
ここでベースのアンディ・フレイザーが光る。
実にしっかりしたベース演奏で、アンサンブルをまとめ上げている。映像に写る彼は、当時まだ18歳である。恐るべき天才ベーシストだ。
ギターはビブラートの鬼、泣きのフレーズが痺れるポール・コゾフ。常にギターのフレットを握る左手が、絶妙に震えている。
とにかくこのバンドは、ベースがしっかりしているので、ドラムのベースドラムさえしっかりベースラインを踏んでゆけば、他の楽器は何をしていても良い。
アンサンブルの基本は、ベースとベースドラムである。
約一時間程度の、フリーのライヴ番組を見終えた後、やっぱりバンドはこうあるべきだと確信した。
多分、今の若い人達からは「何それ」と言われてしまうと思うが、やはりバンドはフリーのようにあるべきだと、再度言っておこう。
下にフリーの名曲「ファイアーアンドウオーター」のライヴ映像を貼った。
前述した「泣きのギター」ポール・コゾフの左手と、ロックを歌う為に声を得たようなヴォーカル「ポール・ロジャース」のまさに「これぞロックのヴォーカル」たる歌声に注目していただきたい。
なお、この映像の時は、最年長20歳、最年少18歳である。
是非、早熟だった天才バンドの演奏をお楽しみいただきたい。
追記:この映像は、公開者の都合により、このブログでは見られません。
お手数ですが、再生ボタンを押したとき表示されるリンクから見てください。


明日のためにその257-今週の一曲

2017年03月04日 | 今週の一曲
皆様、週末のひと時をいかがおすごしでしょうか。
本日は「今週の一曲」をご紹介いたします。
今回ご紹介するのは、世界歌謡祭でグランプリを受賞した「出発の歌」です。
ヴォーカルは上条恒彦、演奏は六文銭です。
今聴いても、この楽曲のスケール感には驚かされます。
では、ご堪能あれ。


明日のためにその256-若者の暴発する狂気。

2017年03月03日 | 邦画
青春時代、何もかにも希望が持てず、有り余る情熱を狂気と化し、暴走する者たちも多いだろう。
社会の仕組みも分からず、何をしたいかも分からない状況では、そのような行動にはしることもしかたあるまい。
私には青春時代、音楽があった。そのおかげで、有り余る情熱を全て音楽にかけていた。幸運なことだ。
本日紹介する映画は「ディストラクション・ベイビーズ 」青春の情熱を狂気と暴力で描いた作品だ。
ストーリーを紹介しておこう。

舞台は松山市。泰良は幼くして両親を亡くし、弟の将太と暮らしている。
泰良はとにかく喧嘩が好きで、暴力しか見えていない狂犬である。
彼はある日地元から姿を消す。心配した弟はなにかにつけて、兄泰良を探そうとしている。
弟の心配をよそに、泰良は松山の繁華街などで誰彼区別無く喧嘩をふっかけ、いくら倒されようとも相手に向かっていく。そんな生活を繰り返す泰良だったが、あるきっかけから、泰良の行動に共感を持った裕也は泰良と行動を伴にし、みさかえない暴力の世界をつき進むのだったが......

とにかくこの映画は喧嘩のシーンが凄い。昔のアメリカ映画のように、本当に相手を殴っている。
特に相手を殴る時の音が、リアル過ぎて怖いくらいである。
本当に相手を殴る演技をしているのか、詳しく調べていないので断言はできないが、私が観た印象ではそうだ。
そして主役の泰良を演じた「柳楽優弥」が凄い。
暴力でしか情熱の発散、欲求の満足を得られない、感情が無い、氷で出来た刃のような役を見事にこなしている。
さらに裕也を演じた「菅田将暉」も良かった。
泰良の「虎の威を借る狐、それも限りなく臆病な狐をこちらも見事にこなしている。
この二人の演技あってのこの映画だろう。
一方、映画についての感想は「なぜ?」と思えるシーンが多く、映画の出来については不満が残る。
原因の一つは、映画の作りに「力強さ」が無いためだろう。
力強さのある映画は、多少の矛盾、疑問はまったくどうでも良くなってしまうものだ。
総合的に「いびつな」作りの映画ではないだろうか。
前述のとおり、主演、助演の二人の演技が良かっただけに、そこが惜しまれる所である。
ラストシーンからエンディングロールにかけても、今流行の作り。
インディーズ系の曲が流れ、エンディングロールが始まる。
そろそろこのような作りは、改めた方が良いのではないかと、私は思う。
映画の作りには不満があるものの、主演、助演の演技は一見の価値がある。
特に暴力シーンが過激なので、一般的には勧めづらいが、興味を持たれた方は是非観ることをおすすめする。

2015年製作、日本、2016年日本公開、カラー108分、監督:真利子哲也