ダーリン三浦の愛の花園

音楽や映画など徒然なるままに書いてゆきます。

明日のためにその137-ミラクル7号

2015年05月23日 | アジア映画
面白くやがて悲しき切なさよ。

映画と言えばハリウッドがその代表とされ、今までも様々な名作を生み出している。
アメリカの監督層は厚い。
またヨーロッパ映画も80年代後半の「シネマティク」ブームをきっかけに様々な名作が日本に紹介された。
それに遅れをとる形になったがアジアの映画も日本に紹介されることとなる。
アジアにも名作は数多く存在するのだ。
その中でも異彩を放つ存在が居る「周星馳(チャウ・シンチー)」である。
この監督の名前をご存知のかたも多いと思う、そうあの「少林サッカー」を撮った監督である。
本日紹介する映画は「ミラクル7号」制作年は古いが彼の最新作である。
ストーリを紹介しておこう。

主人公ディッキーは工事現場で働く父ティーと二人暮らし。
貧乏であるが父はディッキーに正直に、誇りを持って生きるように毎日諭す。
ある日父はゴミ捨て場から緑色のボールのような物を拾ってくる。
ディッキーがそのボールで遊んでいるとそのなかから不思議な生き物が出現する。
その生き物をディッキーは飼おうとするのだが.........

映画の作りはさすがである、細かい点についても上手く作ってある。
そして何よりも良いのはこの監督の持つセンチメンタリズムだ。
「少林サッカー」「カンフーハッスル」でも見られたそれがこの映画にも活かされている。
周星馳はもっと評価されてしかるべき監督だと私は思う。
それは既に彼が彼独自の世界を形成しているからである。
ハートウォームな映画なので是非観ることをお勧めする。

2008年、香港製作、カラー88分、2008年日本公開、監督:周星馳