ダーリン三浦の愛の花園

音楽や映画など徒然なるままに書いてゆきます。

明日のためにその315-マイティ・ソー バトルロイヤル

2018年03月19日 | アメリカ映画
コミカルとシリアスが融合する空間。

映画で人を笑わせる。
これは大変難しい作業である。
かって、白黒・サイレント時代の喜劇は、人の動きによってそれを成していた。
しかし、カラー・トーキーになると、それはもう通用せず、映画で人を笑わせることは至難の業である。
私は、喜劇もよく観るのだが、心底から笑った喜劇は少ない。
あえて挙げるなら「パリスアカデミー1.2」とメル・ブルックスの「鳥」あたりか。
長時間、揃いすぎた条件の中で、人を笑わせる難しさを私は知っている。
今回紹介する映画は「マイティ・ソー バトルロイヤル」。
マイティ・ソー シリーズの最新作で、珍しく監督が「喜劇」出身のものだ。
ストーリーを紹介しておこう。

ある日ソーは、ラナグノワの巨人スルトに囚われてしまう。
辛くも、スルトを倒したソーは、アスガルドに帰還するが、そこは、王に化けたロキが支配していた。
そのからくりを見破り、ロキの化けの皮を剥がしたソーは、父に会いに地球に行く。
ドクターストレンジの協力で、ソーとロキは父に会うことができるが、一緒にアスガルドに帰る事を父は拒否する。
その父からソー達は、今まで隠されていた自分たちの姉の存在を告白される。
そして、その姉はまもなく復活し、アスガルドを暴力の元支配するであろうことを告げる。
それを聞いたソー達は、姉からアスガルドを守るために立ち上がるのだが..........

ストーリーは単純である。
映画の作りも単純である。
しかし、この監督はあなどれない。なかなかの作り手である。
シークエンスとシークエンスの間に作られる「喜劇」の間。
この作り方が抜群である。
全体は、今までのマーベル作品と同様に作ってあるのだが、コミカルな「間」の入れ方が絶妙である。
かと思えば、アクションシーン等の作りもしっかりして、全体をまとめている。
この作品は「アクション」と「喜劇の間」の絶妙なアンサンブルが良い。
アクションシーンに魅入られながら、時々笑ってしまう。なかなかの作品である。
今まで観た「マーベル」作品の中では、最高に位置される作品と私は思う。
この映画の監督は、今後注目だ。
まだ観ていない方は、是非観ることお勧めする。

2017年、アメリカ製作、カラー、130分、監督:タイカ・ワイティティ

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