石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

世界と中東主要国の「腐敗認識指数」(下)

2020-03-04 | その他

(世界ランクシリーズ その6 2019年版)

(日本とUAEが20位、21位で競り合う!)
2.2019年の世界ランク及び2018年との比較
(表http://rank.maeda1.jp/6-T01.pdf 参照)
 2019年の腐敗認識指数世界ランクのトップ(即ち清潔度が世界一の国)はデンマークとニュージーランドであり、両国のスコアは87である。これに続く3位はフィンランド(スコア86)、4位にはスコア85でシンガポール、スウェーデン及びスイスの3カ国が並んでいる。昨年の世界ランクと比較するとデンマークが2年連続で1位を獲得、ニュージーランドが世界2位であった。フィンランド、シンガポール、スウェーデン及びスイスは世界3位で並んでいる。

 日本を含む主要な国々の世界ランクを見ると、日本は世界20位であり前年の18位より少し落ちている。米国は日本よりわずかに低い世界23位であり、昨年(同22位)とほぼ変わらない。韓国は世界39位、中国及びインドは同じ41位であり、日本より劣るものの世界180カ国の中では上位グループである。これら3か国に共通しているのはいずれも前年よりランクが上昇していることであり、韓国は45位→39位に上がっている。特にインド(78位→41位)と中国(87位→41位)は大きくランクを上げている。これに対してロシアは昨年、今年といずれも130位台後半にとどまっており腐敗度の改善が見られない。

 中東の主要国では、UAEが世界21位と中東では最も高く、日本(20位)に次ぐ高い評価を受けている。イスラエルは世界35位でほぼ韓国並みである。またサウジアラビアは世界51位であるが昨年の58位から7ランク上がっている。

 トルコ、エジプト、イランの中東三大国はいずれもランクが低く、トルコは世界91位、エジプト106位であり、イランは世界180カ国中の146位にとどまっている。因みに世界最下位はソマリアである。

3.日本と中東主要国の腐敗指数の推移(2015~2019年)
(図http://rank.maeda1.jp/6-G01.pdf 参照)
日本と中東6カ国(UAE、サウジアラビア、トルコ、エジプト及びイラン)の2015年から2019年までの5年間の腐敗認識指数の推移を見ると、2015年の指数は日本が75、UAE70、サウジアラビア52、トルコ42、エジプト36、イラン27であった。
その後、各国とも変化は小さいが、5年間を通して見ると日本は指数が下がる(即ち腐敗度が上がる)傾向が見られる。UAE及びサウジアラビアの湾岸君主国は2016年に若干指数が下がった後、最近では改善傾向が見られる。エジプトも2017年まで下落し、その後上昇している。これに対してトルコとイランは2019年の指数が5年前の指数を下回っており、腐敗度が進行しているようである。

以上

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 前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
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石油と中東のニュース(3月4日)

2020-03-04 | 今日のニュース

(参考)原油価格チャート:https://www.dailyfx.com/crude-oil
(コロナウィルス関連ニュース)

・ヨルダン、モロッコ、チュニジアでも感染者発生。MENA全域で厳重警戒

・イランの死者77人に

・サウジで初の感染者

・英国、在イラン大使館員と家族に退避指示

(石油関連ニュース)

・コロナウィルスに翻弄されるOPEC。減産幅が論点、メディアの取材を制限


(中東関連ニュース)

・イスラエル総選挙、ネタニヤフ首相が勝利。過半数には届かず事態は流動的

・イラク、首相指名できず権力の空白続く

・義家法務副大臣、レバノン大統領にゴーン被告の引き渡し協力要請

・英外相、脱EU後の協力関係強化を求めサウジ、オマーンを訪問

 

 

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