Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

映画スタッフ別10傑(40)奥山和由

2021-12-08 00:10:00 | コラム
~奥山和由のキャリア10傑~

日本の現役プロデューサーでカブキモノといえば、奥山和由67歳でしょう。

80年代末~90年代の勢いに比べればおとなしくなってしまったけれど、よく呟くTwitterは元気があるしためになること多いし、フォローしてよかったなと。

作品の内容で映画監督と揉めに揉め、ついには自分で監督したバージョンまで公開した『RAMPO』(94)、
「映画監督としての北野武」との絶縁、
そしてクーデター。

矢面に立つことが多いので分かり易い「悪役」に仕立てられたものの、けっしてそんなに悪いヤツではないだろう(?)し、
個人的には面白いな、もっともっと「カブいて」ほしいなと思ってます。


(1)『ソナチネ』(93)

映画の内容は「大」のつく傑作、
しかし事前に武とは「『ダイハード』のような映画を創ろう」で意気投合していたらしく、そういう意味では武が悪いと思う笑

奥山は怒りが収まらず「もう武とは映画は創らない」と『文藝春秋』に寄稿、話題を呼んだ。




(2)『つぐみ』(90)

良質だが地味な小説を映画化、
しかし牧瀬里穂という逸材を起用したおかげで物語に彩りが加わり、スマッシュヒットを記録した。



(3)『その男、凶暴につき』(89)

いろいろあったが、このひとの映画監督デビューにOKを出した功績は「とてつもなく」大きかったんじゃないかな。


(4)『いつかギラギラする日』(92)

綻びはあるものの、深作欣二のエネルギーが健在であることを証明、じつにうれしくなった犯罪アクション。



(5)『無能の人』(91)

竹中直人とつげ義春、この組み合わせを「よし!」とするセンス、貴重だと思うなぁ。


(6)『GONIN』(95)

90年代を代表するであろうオールスター出演のアクション。
石井隆という映画監督の個性もちゃんと残り、愛されつづけているのも分かる佳作。



(7)『ほとりの朔子』(2014)

映画通が真に喜ぶ力作を発表しつづける、深田晃司のターニングポイント的な青春映画。

二階堂ふみの瑞々しい魅力が、あますところなく捉えられている。



(8)『地雷を踏んだらサヨウナラ』(99)

報道写真家・一ノ瀬泰造の半生を浅野忠信が好演―これは傑作で、もっと評価されていい。


(9)『外科室』(92)

坂東玉三郎の初監督作品。
原作は泉鏡花、主演は吉永小百合。

上映時間は50分、ゆえに入場料は1000円―あらゆる情報が興行に貢献し、ここがプロデューサーとしての鋭敏な感性だと思うんです。




(10)『うなぎ』(97)

イマヘイの作品としてはけっして成功作とはいえない…のだが、カンヌでパルムドール取ったものだから、敢えていうけれど過大に評価されている?

でも清水美沙は好演、キャリアが上向いてよかったなぁと。

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明日のコラムは・・・

『靴のカッパを買いました^^』
コメント
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