Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(129)

2015-07-16 05:32:20 | コラム
ふぃん「がー」→「がー」どまん(ガードマン)

ガードマンって海の向こうでも通じそうだけれども、じつは和製英語。
警備員のことだが、求人募集などを見ていると、主に交通誘導員を指していることが分かる。

「(喰う金に)困ったら、ガードマン」みたいな感覚が自分のフリーター時代にはあったと思うのだが、現在もそうだろう、
だから、アルバイトでガードマンを経験したひとは多いはずである。

よほどの問題がないかぎり不採用にならないし、面接時で即決、やる気があれば面接当日から働くことも出来るし。
なんといっても、基本が日払いですから。


通りを歩けば、必ずどこかで道路工事がおこなわれている。
おじいちゃんガードマンも居れば、若くてキレイなガードウーマン? も居る。

交通誘導は2号警備と呼ばれ、1号警備(保安員、簡単にいえば万引きGメン)や3号警備(現金輸送の警備)の連中から、「誰にでも出来る仕事」と馬鹿にされたりなんかしている。

自分は1号警備の経験があるが、いやいや、2号さんのほうが大変だと思うけれどな~。
雨の日も風の日も、猛暑日だって、あの格好で頑張らなきゃいけない。
ドライバーさんからも文句をいわれることが多いだろうしね、とてもじゃないが自分には出来ない。


ボディガードなどとちがって、警備員が映画の主要キャラクターになることは「ひじょうに」少ない。
1号は人気シリーズの『ザ・ガードマン』(65~71、TBS)があったり、木の実ナナが万引きGメンを演じているが、2号も3号も画面に登場することはあっても、ただそれだけの存在であったりする。

大手アルソックの資本で、警備員のイメージ向上を狙う映画が出来たっておかしくはないのに。




映画史上で最も有名な警備員といえば、黒沢清による傑作スリラー『地獄の警備員』(92)だろう。



日常において感謝されることの多い警備員を連続殺人者として描き、なんだか痛快なのである。


警備業の定義を広げ、ボディガードやシークレットサービスを加えたら途端に作品数は多くなる。

自分の好きなキャラクターは『デーヴ』(93)で、大統領の影武者を守らなければいけなくなったシークレットサービス(ヴィング・レイムス)だが、話が長くなるので割愛。


映画とは無関係になってしまうが・・・。

「万引きGメンやっていて、いちばん強烈だった犯人ってどんなヤツでした?」という質問を受けることが多い。

自分が負傷したことや誤認逮捕などなど、いろんな思い出があるが、ビッグインパクトといえば「捕まえてみたら、脱北者だった」中年の男、、、になると思う。

そう、「北の国から」やってきた男である。

盗んだのは、醤油とか刺身とか。
しかしはっきりいって、窃盗などどうでもよくなってしまった。

第一、冷静なはずの警官が動揺している。
小さなスーパーで窃盗を犯した脱北者が現れた―こんなケースは初めてだから、対処に困ったのである。

歴史的背景や混乱する政治などを考えてしまったら、笑えることではない。
ないが、当時の自分はドキドキワクワク、とっても楽しかったことを覚えている。


※ガードマンになる仮面ライダー。このCMの上野樹里ってすごくかわいい。





あすのしりとりは・・・
がーど「まん」→「まん」ぷく。

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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(130)』

コメント (2)
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