Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

Scream

2014-04-21 00:30:00 | コラム
Scream―悲鳴、叫び声。

上げたことがあるか、40年の人生を振り返ってみる。

小さいときは上げたろうから、10歳からの30年でやってみようか。


・・・・・。


たぶん、ない。

恐ろしいことが起こったとき、ワーキャーいうひとと絶句するひとの2種類が居ると思うが、自分はおそらく後者のほうだ。

ビビッて、ことばさえ出ないっていう。

ちなみに逆の心理状態―気持ちいいときは、声に出しがちだ。

ビール呑んで「うめー!」
唐揚げ喰って「うめー!」
クールな展開? に「かっけー!」
面白い映画を観て「おもしれー!」
射精して「気持ちえー!」

でも怖い場面で「こえー!」とはいわない。

不思議といえば不思議、でも当然といえば当然なのかもしれない。
基本、格好つけマンだから。

自分は映画に衝撃を求めるものだが、衝撃といってもホラーやスプラッターで多用される「怖がらせ描写」ではなく、なんというか、人間の持つおぞましい側面についての描写を求めている。

というわけで。
今宵は、声に出してScreamすることはないけれど、心理的にScreamした映画のシーンを集めてみた。

小学生のころに観ちゃったらトラウマ必至、
でもいたずらに描いているわけじゃない、映画作家の表現魂に溢れた「心理的Scream」―あなたは耐えられますか?


(1)『アレックス』(2002)

ひとの顔面を消火器で潰すシーン。

特製の人形だと分かっていても、リアルな創りだから顔面崩壊に何度も顔を背けたくなった。

(2)『7月4日に生まれて』(89)

トム・クルーズが骨折をするシーン。

骨が皮膚を突き破る描写があって、かなり衝撃的だった。

もちろん、テレビ放映時にはカットされている。

(3)『カノン』(98)

ギャスパー・ノエの作品がふたつランクイン。
つくづくイヤな監督だ笑(大好きだけど)

娘の首を撃ち抜くシーン。

繰り返し観ているが、その度にガツンとくる。

(4)『赤い殺意』(64)

女が車に轢かれるシーン。

ヒロインの不貞を写真に残す―彼女は、そのために道路に飛び出したんだ。

(5)『カッコーの巣の上で』(75)

ロボトミー手術のシーン。

初見のとき、ロボトミー手術がなにを意味するのか分からなかったのだが。

(6)『フルメタル・ジャケット』(87)

デブの兵士がいじめに遭うシーン。

石鹸でボッコボコに殴られる。

(7)『キャリー』(76)

豚の血を浴びるシーン。

デ・パルマの流麗なカメラワークによって「美しい!」とも感じるが、よーーく考えたら、いや、よーーく考えなくても、そーとーひどい展開だ。

(8)『それでも夜は明ける』(2013)

鞭打ちのシーン。

痛さまで伝わってくる―本年度のオスカー受賞作は、シチュエーション・ドラマの変化球だったのだ。

(9)『ゆきゆきて、神軍』(87)

奥崎がかつての上官に殴りかかるシーン。

ここ、ストップモーションで流れる。
自分がドキュメンタリーも劇映画の「一ジャンルに過ぎない」と主張するのは、こういう演出が出来るから。

(10)『プライベート・ライアン』(98)

冒頭の戦闘シーンすべて。

水中で銃撃された兵士の血の流れ―演出の意図は別にして、スピルバーグは真のサディストだと思った。


※『アレックス』予告編…公開日初日に新宿で鑑賞。あまりの残酷描写に、ひとりの観客が係員を怒鳴りつけていた。

この映画が悪ふざけでないことは、最後まできっちり観れば「誰にでも」分かることだよ。




…………………………………………

本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(73)』

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする