Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

wisdom tooth

2014-04-03 00:30:00 | コラム
基本、なんでも書く。

番地までは明かしてはいないが、住所はほぼ特定出来るところまで書いているし。
誇りであるかのように、短小や早漏を公言するし。
誰も興味がないであろうことを分かったうえで、それでも自慰の回数とかまで告白してみるし。

そうすることが自分にとって気持ちいいからするのであって、そこに深い思想や哲学などはない。

ただフェイスブックなどが誕生する以前は、実名や顔出しに対して「よくやるねー」なんていわれることが、しばしばあった。

芥川賞作家・西村賢太は風俗通いをネタにすることが多いが、それにちかい感覚があり、モノを書くヤツなんて、そういう「どーでもいい日常」を、(表現が適切かどうかは分からないけれど)切り売りするものだ、、、と思っているようなところがある。

だから去年末に交通事故に遭った際、人身扱いにはせず高額の示談金を手に入れた、、、ということまで記した。
相手が警察官であることも書いた。

完治後に明かす―これが、自分のなかにおける「ぎりぎりの倫理観」だった、と。


先月末、父親が自分の住む団地にやってきた。

目的は町田市が誇る? 『版画美術館』の鑑賞ではあったが、そこから自分の団地までは徒歩で15分の距離である、寄らないほうが不自然だものねぇ。

そこで、「金がからむことは、あまり公けにしないほうがいい」と忠告されたのである。

大金を手にしたというだけで、いろんなヤツが近寄ってくる。
トラブルを避けるためにも書くべきじゃないって。

うん、いっていることは分かる。

事実、示談金を手にしたと明かした翌日に金の無心をされた。

厄介だ、じつに厄介だ。

厄介、だけれども。。。

それでもやっぱり、書かずにはいられない。
というか、そういう厄介なものも含めて書くことが、エラソーにいえばモノカキの使命なのだろうと。

性交や成功だけじゃない、失敗や後悔や恥も・・・いやむしろ、そういうマイナス面こそ読み物としては面白いはずで、

○○に行きましたー、
●●を食べましたー、
△△を飼ってますー、
とか、モノカキ自称していたら、そんなつまらんことを書くわけにはいかんだろうって。


その場で反論することも出来たが、久し振りに会って、わざわざ口喧嘩することもないしね。
だから、うんうん頷くだけにしておいた・・・って、聞く振りをしておいて、その実、ぜんぜん聞いていないほうが「たちが悪い」気もするけれど。


父親が自分が住んでいるところに来ることは、滅多にない。
自分が帰省するのが常で、大抵は酒を呑みながら話す。
すると、どっちも酔っているのでマトモな話は出来ない。
出来ないこともないが、どっちかが真面目に聞かない。

今回は昼間、しかも自分が夕刻から仕事というのもあり、酒を介することはなかった。
ゆえに、いろんな忠告というか「注文」が出されたのだが、前述したことも含めて、自分の生きかたが父親の願う方向に「ほぼ向かっていない」ことに気づき、愕然としたんだ。

いま現在の、モノカキとしてのポジションとか。
結婚とか。
まぁ、そこらへんの話。

フツーは30代前半で気づくことなのだろうが、こっちで「のほほーん」と生きていたからね。

きのう書いた「3月はいろいろあった」というのも、この出来事が効いている。
効いてはいるが、どうすればいいのか分からなかったりするので、惑ってばかりなのである。


フェイスブックで中学時代の同級生と交流を始め、皆は子どもとの生活を中心に投稿している。

そういう、小さな幸福を捨ててこっちでやっているんだと自負を持ちつつも、

彼らは偉いなー、すごいなー、なんて思い、
キチガイザーメン映画小僧のままな自分は、惑いに惑って40歳の日々を過ごしているのであった。


※トップ画像…団地に引っ越してきたころの、自分の部屋の一部。

※きょうのタイトル…親不知を英語にすると、こうらしい。なんとなく、きょうの内容にぴったりな気がするので。

※なんか歳を取るごとに、この映画の「すごみ」「真理」が分かってきた。

小津って、すげーなと。




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明日のコラムは・・・

『銃VS、銃』

コメント (3)
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