Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

17年台湾縦断 15 迪化街でフレンチ

2017-06-10 13:56:44 | 東アジア
4月14日 続き

台北駅からは地下鉄を乗り継いで大橋頭駅へ。

台北での宿は駅から徒歩3分ほどの9ine Hotel。
 
ゆるい弧を描いた古いアパートビルの2階が目指すホテル。
 
入口が急階段でエレベーターがないのが残念だが、ロビーに入るとすっきりときれいにされていて、さすがに台北では英語も普通に通じる。

 
ドアを開けるといきなりベッドの狭い部屋でちょっと驚いたが、バスルームも清潔で一人なら問題なし。
窓の外は台北大橋からつながる民権西路だが、防音もしっかりしている。
この狭さで7000円弱も台北なら仕方あるまい。

荷物を置いたら早速夕食を摂りに夜の街へ。
目指すは宿から徒歩10分ほどの迪化街。
台北大橋が降りてくるあたりがこの問屋街の北の端になるのだが、こんなに北までは来たことがない。

前回ここに来たのは6年前。その時にもお化粧直し中のビルが多いと思ったが
 
もう乾物問屋はあまりないこの辺りもすっかりきれいにされている様子。
 
建物の奥にもしゃれたカフェなどが見える。

今夜選んだのも台北ナビで見つけたそんな一軒。
 
柱の向こうに見えるビストロ、豐舎。
ずっとB級グルメで過ごしてきたので、たまには台湾のフレンチも試してみようと思ったのだ。

店内はこじんまりしているが2階にも席がある様子。
 
メニューは壁一面の黒板に書かれていて、中国語に英語併記なのでわかりやすい。
フレンチだけれど臭豆腐とか豆干、竹の子など台湾らしい食材を使った料理があるのが面白く、セットメニューの中の料理も単品でオーダーできる、と日本語を話すかわいいウェイトレス嬢が説明してくれる。

さんざん迷ったけれど、生野菜に飢えていたのでまずはサラダをオーダー。
 鴨肉の火の通り方はパーフェクトで、中国の鎮江黒酢を使ったドレッシングもまろやかでおいしい。

メインには魚の紙包み焼き。
 
お腹にザワークラウトが詰めてあるのが珍しいが、酸っぱいキャベツが白身の魚に意外なほど合う。
魚は中国語では「午仔魚」とあって、検索してみると日本名は「南洋アゴナシ」と出たが、スズキ系の魚だろう、骨もすべて取ってあって食べやすかった。

この2品に中国茶をポットでもらって780元(約2800円)はリーズナブル。
サービスも良くて十分に満足できたが、惜しむべきは店の雰囲気。
と言っても店のせいではなく、若いグループの客がやかましいのだ。

10日も台湾にいて今更ながらに気が付いたが、本土の中国人同様、台湾人も声の出し方に遠慮がない。
声を作ることなく、お腹から声を出すので日本人からするといささか品がなく聞こえるし、集団になれば当然うるさい。
2階からもにぎやかな声が聞こえたし、個人が来るB級食堂の方がグループが来る高級レストランより静かだとは、意外な発見。どこでも気取りがないのが台湾のいい所ではあるのだが。

そんなわけでにぎやかな店からは早々に退散して、デザートは別の店で食べることに。

ホテルの前まで戻って民権西路と直角に交わる道に入るとそこは延三夜市。
 と言っても交通量の多い大きな道路の両脇に飲食店と屋台が連なっている所。

その中の一軒、杉味豆花でテイクアウト。
 
大好きな蓮の実や小豆入りの豆花、また食べすぎてしまった。


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17年台湾縦断 14 瑞穂温泉~台北

2017-06-07 19:14:18 | 東アジア
4月14日

せんべい布団を3枚重ね、隣室のおじさんのいびきを聞きながら眠った翌朝、起き抜けに個室風呂をいただきに行って、表に出ると社長が「朝ご飯」と袋を渡してくれた。
 「ございます」の紅茶はどこから来たのだろう。

WiFiの良く入るフロントに行くときれいな緑のオウムがいて、これは宿の娘がかわいがっている。
 
ここには人懐っこい猫もうろうろしていて、まるで友達のうちに遊びに来たみたいにまったりしてしまう。

チェックアウトのお昼まで時間がたっぷりあるので、宿の周辺の散歩にでかける。

この宿の敷地はすごく広くて、裏の方にはアヒルもいる蓮池があるし
 
和室の本館の他にもベッドに浴室の付いた部屋もかなりの数がありそうだ。

集落へ向かう道から山の方に上がる細い道が分かれていたのでそちらに行ってみると
 
ぐんぐん上がって、向かい側の宿が下に見えてきた。他には建物などまったくなく、この景色を見れば猿が出るのも当たり前と納得する。

 
道には花がたくさん落ちているので、どんな木に咲いているのかと見上げると
 鳥かと見まごうばかりに大きな蝶。
他にも周り中いろいろな種類の蝶がひらひらしていて
  
 
好きな人には天国じゃないだろうか。

散歩の汗をまた露天で流させてもらって、最後まで紅葉温泉を堪能。
ここは本当に忘れがたい宿になった。

12時きっかりに昨日の運転手さんが来てくれて、駅に行く前にまずは瑞穂の集落までお願いする。
寄り道したのはいつも温泉情報をいただいている温泉逍遥さんのブログで紹介されていた「瑞雄温泉」。
 ここの個室風呂が良いとのことだったので、ちょっとけばい女将に300元を支払って案内を乞うと
 
気持ちよさそうなウッドデッキや空っぽの大きな浴槽の横を抜け
 こちらの個室へ。
 
入ってすぐのきれいな更衣室には鏡台にドライヤー、水とタオルも用意され
 
感じのいいご主人も登場してお風呂やサンルーフの説明をしてくれた。
ここのお湯は瑞穂温泉と同じ鉄分の多い黄金色だが、金気はほとんどなく、なめると塩気を感じる。湯温は40℃ほどで、やっぱり裸で入れるのが気持ちいい。 
 
この温泉に浸かりながら、台東の市場で買ってきたおこわで昼ごはん。
 
鶏肉の入ったおこわの上には卵黄と椎茸が乗り、裏には竹が貼りついているが、この中にはタロイモのちょっと甘いペーストが入っていてこれがおいしい。3つで90元、丸一日経っていたが、問題なく食べられて一安心。

気持ちのいいお湯を堪能して個室を出ると、正面に宿泊棟の大きな窓が見える。
 ここはきれいだし、お湯もいいし、運転手さんは「ここは高い」と言っていたけれど、湯治宿のようなところが苦手な人にはいいんじゃないだろうか。

運転手氏と約束した2時にはまだちょっとあるので、フロントに荷物を置かせてもらって周辺を軽く散策。
この奥には紅葉温泉があるだけなので車もろくに通らない静かな集落。
  
 
こののどかさがいいではないか。

またきっちり時間通りに来てくれたタクシーで瑞穂駅に向かうと、駅の近くには台湾資本のチェーンが巨大なリゾートホテルを建設中。
駅のお色直しもこのためかもしれず、街が活性化するのはいいかもしれないが、温泉の量などは足りるのだろうか。
奥の温泉郷には変わらないでもらいたい。

駅に到着すると、「こちらの方にはエレベーターがあるから」と裏側で降ろしてくれた運転手さん。最後まで本当に気の利く方。 
 
こちら側にあった案内看板が面白くて、元々原住民に「水尾(みずお)」と呼ばれていた地名が日本人によって「瑞穂(みずほ)」と改名され、その漢字が今は「ルイスイ」と中国語読みされているのがわかる。

エレベーターで改札のある地下に降りたら、列車の時間までまた少しあるので大きな荷物は置きっぱなしにしてまた外へ。
 
昨日降りた正面からまっすぐ歩くと一番賑やからしい国道に出る。

ここにある涂媽媽肉粽店がおいしいとの情報があったので、一つ購入、35元。
 
作っているのは一種類だけ、包んでいるところを見ていたら蒸す前のおこわを味見させてくれた。ここの粽は炊いた糯米をさらに蒸しているらしい。
 
買った粽は翌朝の朝食にいただいたが、大きな豚肉がゴロンと入っていて豪快。糯米はしっかり固めで、やっぱり蒸し上げた後の方がおいしい。

駅に戻り、時間になって改札に上がるとホームのベンチがかわいい。
 
瑞穂は牧場でも有名なので牛柄。そう言えば瑞穂牛乳を飲みそびれた。

やがてやってきたのは特急のプユマ号。
 
この列車だけは2週間前にオンラインで予約をしておいたのだが、車内は案の定満席。
窓側席が取れなかったのは残念だが、花蓮から先は以前にも乗ったことがある。

3時間の乗車で台北に到着した。

 
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17年台湾縦断 13 瑞穂温泉&紅葉温泉

2017-06-06 19:31:23 | 東アジア
4月13日 続き

池上からゆっくりお弁当を食べながら50分で瑞穂駅に到着。

 ここも駅を改装中で、地下の改札から階段を上がる。

すぐに駅前のタクシーを拾い、瑞穂温泉の先の紅葉温泉までお願いする。
するとこの運転手さんが気のきいた人で、いくらかと聞くとメーターで行くと言う(これまでは言い値だった)し、途中に一軒だけあるコンビニまで来ると、「紅葉温泉の周りには何もないから夕食はここで買っておいた方がいい」と停めてくれようとする。
そのために駅弁をもう一つ買っておいたのでそのまま行ってもらい、瑞穂の集落を過ぎて15分で目指す紅葉温泉に到着。
 メーターは210元だったがまけてもらって200元。
英語も通じるいい運転手さんだったので、翌日も迎えに来てくれるようお願いして別れる。

やってきた紅葉温泉は日本統治時代の警察官保養所だった所。

本館はほぼ昔のままなので、まるで日本の田舎の古い小学校みたい。
 右端にフロントがあるので入って一番安い和室に泊まりたいと写真を指差すと、英語も日本語も通じないおばさんは指を6本立てる。てっきり1500元だと思ってお金を出すと、困った顔をして英語の通じる娘を呼んだ。すると宿泊代はなんとたったの600元(約2200円)。安っ!

お金を払っていると今度は日本語を話すおじいちゃん社長が現れて、正面の玄関で靴を脱いで部屋に案内してくれた。
 
廊下や壁、ガラス張りの入り口の障子などは最近改装したようできれい。
 
ただし細長い6畳の畳はだいぶくたびれて、窓の向こうはトイレ。この景色にはいささかがっかりしたが、ちゃんとした水洗なので別に匂いなどがするわけではない。
部屋には布団が3組用意されていて、まるで日本の湯治宿そのままだ。

ここに荷物を下ろしたら、水着を持って早速おでかけ。

まずは車で通り過ぎてきた瑞穂温泉に行くべく、宿の前の一本道を下る。
 
 
しばらく行くと広い河原の紅葉渓を渡る橋があって、ここまでは人家もほとんどなかったが、この先には集落がある。

 このあたりはアミ族が多いそうで、それらしいモニュメントがあったり
 
小さい教会もちらほら。
 
あちこちで細い竹の子の皮むき作業をしていて忙しそう。

 
やがて瑞穂温泉への看板が見えたのでここで曲がり、大きな集会場の前を過ぎると
 
上へ上がる階段があって、瑞穂温泉に到着。
ここも1919年に建てられた日本統治時代の警察官保養所「滴翠閣」が始まりだそうで、日本の警察官もどれだけ温泉が好きだったのやら。

紅葉温泉からここまで、歩いて30分。
もう汗だくになったが、今日は曇っている分まだ楽だったかも。
 
早速フロントで200元を支払い、靴を下足箱に入れて温泉へ。

 
すぐ左手には個室風呂が並んでいるが
 
階段の下のシャワー室で水着に着替えて、寒冷紗の屋根の掛かった露天風呂へ。
 
浴槽は3つあって、一番奥が一番高温で43℃ほどあり、そこからお湯が落ちる真ん中は40℃ほど、一番手前は38℃。
 黄金湯と名付けられたお湯は黄土色に濁り、周りの床にも滔々と流れだして、広々したお風呂が気持ちいい~。
 
浴槽の前には樹齢400年という木があって、「ここはパワースポットである」みたいなことが書いてあるが、このお湯とこの景色があればそれはパワースポットであろう。

入れ替わりにお兄さんが出た後はこのお風呂を独り占め、3つの浴槽を存分に楽しんで、そろそろ出ようと着替えたら他のお客さんがやってきたのはタイミングが良かった。

 
また橋を渡って来た道を戻るが、この辺りの木には花が咲いて一面とてもいい香り。

帰りついたらまた着替えて、今度は宿のお風呂へ。
 
フロントの奥に入ると水着や飲み物を並べた一角があり、その先が露天風呂。
 
ここも大きな浴槽が3つあって、一番手前は水風呂、真ん中が43℃で、一番奥は41℃。
炭酸気鈉泉というこちらのお湯は無色透明、無味無臭。温泉らしい癖はないものの柔らかいお湯で、浅めの浴槽に体を伸ばすと周りの緑がなんとも心地いい。

このお風呂に同時に入っていた高雄から来たという男性、福岡に何年か住んでいたと言うことで日本語でおしゃべり。
この温泉が気に入って通うようになり、社長とはもうお友達とか。
「この周りには猿が出るよ」と言われたが、ここの猿は温泉には入らないらしい。

露天は堪能したが、お風呂はやはり裸で入りたいので、〆は個室風呂へ。
 
壁の赤文字がちょっとおどろおどろしいが
 台湾らしく簡素な個室はかわいいピンク。

この一角には男女別の内湯大風呂もあるのだが
 平日のこの日はお客が少ないのでお湯を張られていなかった。

さて、2つの温泉を楽しんで、畳の部屋でくつろいでいると扉の向こうから宿の娘に声を掛けられた。
何事かと扉を開けると高雄からのお客さんもいて、「社長がごちそうしてくれるからご飯を一緒に食べましょう」と言う。
お弁当を買ってきたからと遠慮するも、「いいから、いいから」と誘われてフロントの横の部屋へ。

するとテーブルの上にはご馳走がいっぱい。
 
昼間見た竹の子が煮物とスープになっていて、食べてみたかったのでこれはうれしい。「これは今しか食べられないからラッキーだよ」と言う竹の子はちょっとえぐみがあって野生の味。この辺で獲れるという川エビもすごくおいしい。
 さらに「これは珍しい料理」と言われたスープ。
鶏と卵焼きが焼酎で煮こまれていて、アルコール分は飛んでいるようだが焼酎臭さはプンプン。

テーブルには隣の部屋の台南から来たというおじさんもいて、今夜の客は自分も入れて3人だけのよう。
食べているとウィスキーも出てきて、皆さんストレートでぐびぐび。この食事と飲み代だけで600元は越えちゃうよね。

 宿のお母さんと娘さん、ごちそうさま。

關山弁当が食べられなかったのにはこんなわけがあったのだ。


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17年台湾縦断 12 台東~池上

2017-06-03 15:57:24 | 東アジア
4月13日

台東のホテルは朝食付きなので、起きたら1階にあるレストランへ。
 
こぎれいな会場にビュッフェの器はあるがどれも空っぽ、スタッフに何か言われたが言葉は通じず、冷蔵庫にあったおしゃれなサラダをもらって食べていると
 
ボリュームたっぷりの温かい料理が登場。こんなに立派な朝食が付くとは思っていなかったので驚いた。

時刻は8時過ぎ、予定しているバスの時間までまだ間があるので、昨日はもうほぼ閉まっていた中央市場をまた覗きに行く。
 
まわりにはスクーターがいっぱい停まっていて
 
中もさすがに活気がある。
 
卵も練り物も種類豊富で
 
お惣菜やつやつやの豚足がめちゃくちゃおいしそう。
 
練った生地を鉄板に押し付けて薄餅を焼く手際に見ほれ
 
お寿司屋さんで思わずおこわなど買ってしまった。今日のお昼はもう決まっているのに。

市場をたっぷり楽しんだら、ホテルをチェックアウトしてバスターミナルへ。
 台東の市街は駅から離れているので20分もかかり
 
現在正面をお化粧直し中の台東駅へ。駅前は見事に何もなくて、なんでこんなところに駅を移さなければならなかったのか、不思議に思う。

 
微妙にわかりづらい自販機で次の自強号の切符を買うと、池上までは96元。
 華やかな塗装の列車がやってきた。

 台東を出てしばらくすると車窓は一面の田んぼになって、台東の南とは明らかに景色が違う。
このあたりは台湾の米どころで、一番有名なのは池上だけれど、その手前の關山もブランド米。
それを使った駅弁があるというので、駅に停車した時に乗車口から身を乗り出して待っていると
 駅弁売りのお姉さんが遠くから走って来てくれた。

台湾でも珍しい立ち売りのお弁当を一つ無事にゲットして、次の停車駅が台東から38分の池上。
 こここそホームの駅弁売りが有名なはずなのだが、なぜかこの日は一人も見当たらず。
この駅で降りることにしていてよかった、と改札を出ると
 
駅舎が立派でおしゃれでびっくり。てっきり田んぼの真ん中の田舎駅だと思っていたのに。

乗降客も結構いて、駅前もこのにぎわい。
 
弁当屋の看板が何軒か見え、ホームにはいなかった駅弁売りがここにはいた。

この駅前から5分ほど歩いて、やってきたのは「池上飯包博物館」。
 
ここに来たくてわざわざ列車を降りたわけだが、建物の前には客車が一輌置かれ、テラスの座席も列車風。
店内では14種類もの駅弁が売られていて、観光バスで乗り付けた大勢の観光客が駅弁を食べている。
 ブランドの池上米も売られていて、有機の最高米が2キロで320元(約1200円)だから日本のブランド米なみ。

この2階が駅弁博物館になっていて
 
初代の池上弁当はさつまいものてんぷら、それがおにぎりになって現在のお弁当になったというのが良くわかって面白い。
ただしあとはお米作りの展示が少しあるだけなので、にぎやかな店内からは早々に退散。

 駅前に戻って、これぞ池上弁当の創始店、全美行へ。
 
日本語を話す大女将にお金を払ってチケットをもらい、奥のカウンターでお弁当を受け取る仕組み。
ここで食べることもできるけれど、駅弁はやっぱり列車の中で食べたいのでぶら下げて駅に戻る。

池上駅から乗り込んだのは莒光号。
 
ガラガラに空いているので駅弁を食べるのにぴったり。

と言うことで、待望の池上弁当、80元をオープン。ずっと本場でこのお弁当が買いたかったのだ。
 
中身は焼豚やカツ、ソーセージ、卵にキャベツ、大根の漬物なども入って盛りだくさん。お米はなるほど日本米と変わらないおいしさで、かつお節のふりかけもかかっているのですすむ、すすむ。
この値段でこの内容、有名なわけだ、と大満足。

ついでにこれは後で食べた關山弁当、同じく80元。
 
こちらは池上弁当に比べるとおかずの種類は少なめだが、中央の焼豚の存在感が際立っている。
味付けは全体に薄味で、自分的には池上弁当の方がおいしいと思ったが、ある事情によりこちらのお弁当は満腹状態で味見をしただけなので、正当な比較はできない。
こちらの關山米も十分においしい、とだけ言っておこう。


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17年台湾縦断 11 台東

2017-06-02 20:05:43 | 東アジア
4月12日 続き

金崙の町を出たバスは急カーブをいくつも曲がりながら海岸線の高い所を走る。
 
天気が良ければさぞや、と言う景色だが、道路工事がガンガン進行中なので、じきに道ももっとよくなるだろう。

やがて山道を降りて狭いながらも平地に出ると、周りは果樹園が続く。
 
ここいらへんは釈迦頭の産地、道路脇には農家の直売所などもたくさんあって、バスでなければ買えるのに。

 やがて今朝通った知本の外温泉を通り過ぎ
 1時間ちょっとで台東のバスターミナルに到着。

また降りだした雨の中を歩いて7,8分。今夜の宿、鴻端軽旅 Home Rest Hotel に到着。
 
チェックインの時にいたお姉さん一人を除いては英語も通じないし、小さな窓の向こうはまた壁で部屋は暗いが、どこも清潔で設備に不足なし。これで1280元(約4800円)なのだから文句はない。

中途半端な時間だけれど、お昼が軽かったので小腹が空いた。
おやつを食べようと早速外へ出る。
 典型的な台湾の地方都市という街並み、車もあまり通らなくてちょっと寂しい中を、宿でもらったグルメマップを頼りに近くの店へ。

老東台は米苔目(ミータイム―)という米麺の有名店。
 
B級食堂をイメージしていたら大きくてきれいな店なので驚いたが、お店のお姉さんは外国人にもとても親切。
 米苔目は丸くてツルツルした麺で、細かく切れているのでレンゲで食べる。スープはかつお出汁で上にもかつお節がたっぷり。奥の黄色い皿は金針の甘酢和えで生姜とにんにくが効いている。
どちらもさっぱりとおいしくいただいたが、おやつというにはボリュームがありすぎた。

食後は街の見学に歩き出して
 まずは中央市場にやってきたが、午後の遅い時間では外側の店ぐらいしか開いていない。

さらに行くと先ほど着いたバスターミナルの奥に今は使われなくなった旧台東駅のプラットフォームが残されている。
  
 
ここは現在は台東鉄道芸術村と称していて
 防空壕の上まで芸術(?)しているが
 
おそらくは高雄の駁二芸術特区を狙っているだろうしゃれた建物の中はからっぽで、人の気配もない。
 その先の鐡花村も原住民の手造り品を売っているとのことだったが、屋台のような店がいくつかあるだけで見る物もなく、ちょっとがっかり。

他には見るところもないので、町を突っ切って海浜公園へ。
 
海岸沿いにはきれいな遊歩道が整備されているが、やはり曇天では楽しくない。
天気のいい日に来たら台東のイメージもずいぶん違うだろう。

この後はホテルに戻って暗くなるまで休憩していたが、夜になっても食事をするほどはお腹が空かない。
そこでまたグルメマップに従って湯圓のお店へ。
 
予想に反してこちらこそ屋台だったが、白玉や豆がたくさん入ったかき氷で今夜はもう十分。

小さな台東の街は夜もやっぱり静かだけれど、もう少し何かないかと歩いてみるとなにやら明るいお宮があった。
 
このお宮が近づいてみるとさらにすごくて
 額縁のように区切られた一つ一つに極彩色の人形たちがいて、しかもこれがクルクル回っている。 
 向かいの舞台ではいかにもローカルな大衆劇のようなものをやっていて、しかし観客はほとんどいなくてなんともわびしい。
なんだかすごいものを見たという感じ。

さらに歩くと静かな台東の町には小さなお宮というか祠がいっぱいあって
  
なにかお祀りをしているところもある。
 
この日はあちこちの店先にお供え物が置かれ、紙のお札が燃やされていたので、何かの祭日だったのかもしれない。


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奈良を食べる

2017-06-01 18:08:26 | 食べ歩き
仏像を見まくった2日間、合間にはもちろんエネルギー補給をしていたわけで。

まずは奈良国立博物館で「快慶展」を見た後、博物館内のカフェにはカレーぐらいしかないので外に出ると
 暑い中、すごい行列の店が一軒。
釜飯の有名店らしいのだが、並んでいる人のかなりの数はアジア系の外国人のよう。
欧米人観光客は面白がって写真を撮っていたが、同じ行動をとる自分は空いている隣の店で
 
三輪素麺にサバの柿の葉寿司、奈良漬けに抹茶ゼリーぜんざいの王道奈良セット。
素麺は以前吉野に桜を見に行った時、老舗メーカーの直営店で食べたのがおいしかったっけ。

夜には早朝に鹿がうろついていた東向商店街で
 
奈良漬けの山崎屋本店の奥の味亭へ。
デパートの食堂街にあるような入口だが、中に入ってみるとかなり広くて、表の立派な奈良漬け店舗と合わせてどれだけ大きい店なんだか。

こちらでお願いしたのはこれまた奈良と言えば、の茶がゆ御膳。
 
茶がゆはさらさらでやさしいお味、盛りだくさんで楽しい八寸にわらび餅も付いて、これで2160円はコスパがよろしい。
付いてきた奈良漬けよりもかつお牛蒡と柴漬けがおいしくて、しかしなぜかこれらは表の店舗では売られていなくて味亭のレジで買う。

一日で素麺、柿の葉寿司、茶がゆに奈良漬けと食べて、他に奈良の名物はあっただろうか。

 近鉄の駅中で大仏プリンの大和茶味を買ってみたが、これはまあ、普通のとろとろプリン。

翌日のお昼、薬師寺の参拝後は駐車場の脇にあったこちらへ。
 外観は和風ながら、中はイタリアンのレストランとカフェ、ギャラリーというアムリット。
昨日は食べすぎたので、軽くケーキとコーヒーだけお願いしたのだが、
 この地味なフルーツケーキが予想外のおいしさ。
と、後からやはり一人で入ってきてケーキセットを注文したご婦人、ウェイターに「ここのシェフは有名な人なの?こんなところでこんなにおいしいケーキを食べられるとは思わなかった」って、物腰は上品ながらかなり失礼な(笑)ほめ言葉。誰しも思うことは同じだったか。

そして夜は友人の関西グルメ案内人にお任せしたところ、近鉄奈良から一駅の新大宮の店を予約してくれた。

 駅の一本裏手、普通のビルの1階にある居酒屋のような外観の店だが、この「川波」はミシュランの一つ星を獲得したこともある店とか。土の料理人を名乗る店主は自ら甲子園球場の広さの畑を耕し、器も自分で焼くのだそうだ。

なんとか確保してくれたカウンター席に座って、まず出されたのはきれいな竹の籠。
 
八寸の上に乗って来た見たことのない花はオオヤマレンゲという花だそうで、奈良に自生すると言うからこれも山で採って来たのだろう。
 セリやエンドウ豆、海老の頭がおいしい。
 お造りはこれが二人前だが、タイとヒラメがたっぷり。
 
その後は煮物にチーズがけのステーキと淡竹の料理が続いてかなりのボリューム。味付けはかなり甘め。

 ピンクの岩塩とおろし金を渡されたらこの後は天ぷら。
 
セリと白エビのかき揚げ、さやえんどう 
 新玉ねぎにニンジンと続いてどれも野菜の甘みが濃くておいしいが、一番おいしかったのは写真を撮り忘れた竹の子。煮物より焼き物より甘くておいしかった。

 
さらに鴨とセリのお鍋を卵とじでいただいて
 最後のタケノコご飯は食べきれなかった。

食材が重なるのは自家農園の旬の野菜を使うからだろうが、農園では100種類ほども育てているとか。
農園は見学も可能だそうで、とても感じのいい女将さんは店よりもむしろ農園押しなのが面白い。
「寝る暇もないのでは」と聞くと「寝る時間はあるよ」とぽそっと言う店主がかわいくて、この店にミシュランの星は邪魔な気がする。

仏像ともども、奈良の食材でもおなか一杯になった2日間だった。


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