3月27日
中棚荘のチェックアウトは11時だけれど、ちょっと早めの10時半にタクシーを呼んでもらう。
前日とは打って変わった素晴らしいお天気だけれど、これから街歩きをするのにあの坂を上がるのはいやだ。
駅のロッカーに荷物を預けて、まずは赤坂を上がって与良町を目指す。
するとこれが写真ではわからないが結構な急坂。さっきのタクシーの運転手さんが「小諸は坂なんです」と言っていたのはこういうことか、と納得。
坂を上がって突き当たる大きな道が越後と江戸を結んだ北国街道。
交差点から右手に折れると与良町だが
この辺りはあまり写真映えする旧家は残っていない感じ。
そこで交差点に戻って、今度は左手に折れてしばらく行くと、お味噌の工場が見えてきた。
こちらで作られている山吹味噌、偶然にも現在家で使っていた。門の上の立派な看板は江戸中期のものだとか。
この先、街道が折れて緩やかな下り坂になると本町と呼ばれるエリアで、この周辺にはきれいに修復保存された旧家がいっぱい。
素晴らしいのは多くの家が今もちゃんと普通の民家として住まわれていることで、外見は昔のまま、中はピザ屋やメキシコ料理店なんて所もある。
家の奥に立派な蔵がある家も多くて、そこが店や住まいになっている家もあれば
この蔵は英語教室。
途中にほんまち町屋館という施設があったので入ってみると、元はお味噌屋さんだったというお屋敷。
まだお雛様が飾られていたが、その上に下がっていた鶴の吊るし雛がきれい。
家の造りを見せてもらってから裏庭に出ると
素敵なテラスになっている。
坂を下ってお城に近くなるにつれて
家が大きくなる。
こちらは脇本陣だった所。
今は旅館とカフェになっているが、水曜日にはお休みの店が多くて残念。
ここから少し先には重文指定されている本陣問屋場があるが、現在修復中で見られず。
さらに線路脇の公園内に本陣の御殿だけ移築されているが
この中は現在はイタリアンレストラン。
これも重文の大手門を見たら北国街道の散歩は終わり。
何か地元の物はないか、と街の中心に戻ってスーパーに入ってみると
さすが、お味噌の品ぞろえがすごい。
持って帰れるような物はそれほどなかったが、くるみ製品が多いのも面白くて
左下は桜エビとくるみを甘~く和えたもの。
ついでにこちらは戸倉で仕入れたあんずもの。
あんず姫は初めて買ったが、最中の中にあんずゼリーが入ってすごくおいしい!
しかし小諸まで来るとあんずのお菓子は見なくなってしまうので、買っておいてよかった。
時間は1時を回って、それでは最後におそばを食べて帰ろう、と駅の高架橋を渡って小諸城址の懐古園の三の門へ。
と言っても城跡には入らず、横の有名なそば屋、草笛本店に行ってみたのだが
席待ちのお客さんが一杯で、30分は待つだろうとのこと。
そこで街中に引き返し、「笊蕎麦 刻」というお店へ。
小さなお店を店主が1人で切り盛りしているが
ざると田舎蕎麦の二色盛りがすばらしかった。
ざるは細くて白い更科系、田舎蕎麦の方は太くて、すするのではなくよく噛まないと食べられないほど。
自分の好みは細い方だけれど、どちらも今回の旅で一番のおそば。
予定通り、とはいかなかったけれど、今回も楽しい温泉旅だった。
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