Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

JALで「Dr.パルナサスの鏡」「NINE」「マイレージ、マイライフ」

2010-04-29 00:55:57 | 機内食・映画・美術展
ANAじゃやだ、やだ、とだだをこねたら今回の出張はJALにしてもらえた。

 機内食はまた一段としょぼくなってるけど

やっぱり映画のセレクションが好みにぴったり。道中長いおかげで映画三昧させてもらえた。

「Dr.パルナサスの鏡」

まずは大好きなテリー・ギリアムの新作から。
主役のヒース・レジャーが急死して、またも撮影中止かと思われたところで奇跡の逆転が起こって公開にこぎつけたという曰くつきの作品。

相変わらずテリー・ギリアムの創造力はすごい。モンティパイソンの頃を思い出させるようなイメージがてんこ盛りで、この人のイマジネーションは年をとっても衰えを知らない。

ただこれも前作の「ブラザース・グリム」と同じファンタジー系で、これがちょっと不満。
テリー・ギリアムには「未来世紀ブラジル」や「12モンキース」のようなダークなSFをもっと撮ってほしいのだが、イマジネーションがあふれすぎてストーリーの方にはあまり興味がないのだろうか。もうひとがんばりしてほしいなあ。

「NINE」

フェデリコ・フェリーニの「8 1/2」を元にしたミュージカルの映画化。
全編フェリーニへのオマージュにあふれていてフェリーニ・ファンとしてはうれしい映画、というかフェリーニを知らなければ面白くないだろうな。

配役がとても豪華で、特にペネロペ・クルスの色っぽいこと。スタイルはいいし、演技もうまい、その上ダンスも踊れるなんて、いまもっとも脂が乗り切っている感じ。
ジュディ・デンチのナンバーもさすがの貫禄ですばらしいし、ソフィア・ローレンなんて出てきただけで涙が出そう。現代医学の力を大いに借りているのだろうが、この人の変わらなさは奇跡のようだ。

ミュージカルとしてもかなり良くできているこの映画の不満は一つ、曲があまりにもアメリカンなところ。もともとブロードウェイ・ミュージカルなのだからしかたないが、時々はさまれるニーノ・ロータ風の曲を聴くと、やっぱりフェリーニにはニーノ・ロータじゃないと、と思ってしまう。

フェリーニがミュージカルを撮っていたらどんな映画ができただろうか。

「マイレージ、マイライフ」

出張の最中に見るものとしてこれほどぴったりの映画があるだろうか。
荷物の詰め方からチェックインの仕方、いかに効率よくセキュリティを通るかにプライドをかけているところなんて大爆笑。
出張族なら誰でも、多かれ少なかれこの主人公と同じような感覚があるはず。1000万マイル達成者の特別なカードなんて本当にあるんだろうか。

予定調和のラストになるかと思わせてはずすところもなかなかいい。
「JUNO」も面白かったし、この監督、ジェイソン・ライトマンはかなり好きかも。

それにしてもこの映画、ANAではやっていなかったのはこれがアメリカン航空全面協力だからだろうか。
だとしたらずいぶんケチくさいぜ、スタアラチーム。


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