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シルバーシリーズで有名なエピソードが、ジョージ・ハリスンにおくられたという話です。元々、息子のダーニにJVシリアルのスクワイアを買い与えたジョージが、自分が気に入ってそれをライブで使用していたとのこと(87年のプリンストラストライブで使用しているそうです)。
それを知ったフェンダーのロンドンプロモーションオフィスがジョージに贈ったのが、このシルバーシリーズのストラト(Lシリアル)です。このギターをジョージが実際に使用していたのかは定かでは無いですが、フェンダー側からすれば良いプロモーションになったことでしょう。
ここからは、憶測です。
日本製スクワイアは88年には姿を消して、韓国生産に移行しています。シルバーシリーズは91年頃に製造開始しているようです。
なぜ、この時期に日本製スクワイアが復活したのか。これには当時の韓国製スクワイアの品質低下が著しく、フェンダーがテコ入れのために日本での製造を指示したのでは?というような記事を発見しました。書いていたのは英国のライター?のようでしたが、あり得ない話ではないとも思います。
合板ボディで作られた韓国製スクワイアに対し、当初、フジゲンは単板で製造したようです。確かに92年のカタログではボディがバスウッドの表記です。
が、以前にも書いたように93年のカタログではBody:Wood Fiber(P.A.F)とあります。これ要するに、MDFのような集成材ですよね。P.A.Fが何を表すかはギター好きなら誰でも知ってます。特許出願中ということです。この頃、フジゲンはギター用に集成材の開発をして、特許出願したようです。
同時期に、フジゲンのハウスブランドと言えるAnboyでは「キャストウッド」、そしてOEMを手掛けていたアイバニーズでは「レゾンキャスト」というボディ材が使われています。おそらく、これらとスクワイアのウッドファイバーは同じものでしょう。キャストは鋳造、端材などを熱で溶かして、接着剤で固めたものという意味でしょう。レゾンがよく分かりませんが、樹脂を意味するresinかもしれません。
アイバニーズでレゾンキャストが使われたのは、RGシリーズのエントリーグレードと、今もマニア的な人気のあるTalmanシリーズの一部だったようです。ハードロック用でフロイドローズ搭載のRGであれば、個人的にはこのボディ材でもあまり問題無いように思えます。ぼくのイメージでは、この集成材ボディはハイが抜けず、ローがボワつく感じがあるのですが、高出力のハムバッカーとフロイドローズの組み合わせならば、うまくマスキングされる気がするのです。
タルマンに関して言えば、レゾンキャストが採用されたモデルはリップスティックPUのものだったりします。これはつまり、ダンエレクトロ狙いですよね。ダンエレクトロのボディもメゾナイトという集成材です。リップスティックPUとの相性が良いのは、実証済みです。
アイバニーズについては、さすがの企画力というか、ボディ材の特性に合わせたギターを作った気がします。
一方で、スクワイアです。
ストラト、テレキャスター、プレベにもウッドファイバーは採用されたようですが、材の特性を生かすわけでもなく、代替材として採用したに過ぎないこれらは、やはりコストダウンの産物でしかないように思えます。
つまり、高い志を抱いて?復活した日本製スクワイアですが、1年後にはボディは集成材へとグレードダウンしてしまったわけです。更には、パーツもグレードダウンしている可能性が高いです。92年のSSTにはゴトーのペグが着いているものがあったようですが、ぼくの94年製はよく安物ギターに着いているカバードペグです。かなりのコストダウンが実施されている印象です。
つづく
質問なんですが、92年までのバスウッドとそれ以降の集成材のものとでは、シリアルの頭文字は同じLですか?
同じなら、ボディを確認する以外の見分け方は何かありますか?(例えば、L030000以降は93年製、など)
お手持ちの94年製のシリアルは何番ですか?
いきなりですみませんが、ご回答いただけたら嬉しいです。宜しくお願いします。
返信遅れてすみません。気づいてませんでした。
もうギターは届きましたか?
シリアルでの違いは定かじゃないですが、ペグがロトマチックタイプのものは初期ロットじゃないかと思います。それが全てバスウッドボディかは定かではないですが。
参考になれば幸いです。
(変形とか入門ギターばかりなんで)
ブログ放置していたのでコメント気づいてませんでした。すいません。
アイバニーズではレゾンキャストと言っていたかと思いますが、確かにクセがない音だと思います。フロイドローズならちょうど良いような気がしますね。