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気が向いたら書く

Cort M600

2019-12-17 18:20:00 | Cort M600
メンテナンスも終わったCortです。




もう、見た目がまんまPRSのパチモンですね。でも、なかなかグッドルッキンなギターだと思います。
このギター、海外の個人サイトの情報を信用すれば、2001年に販売開始された際には、ドットポジションでメイプルトップはプレーンと少し地味目、そしてピックアップはマイティマイト(本当か?)だったそうです。しかし、発売後数年でブロックインレイ、フレイムメイプルトップ、ダンカンデザインPUに変更されたとのこと。

2000年代初頭と言えば、PRSは新興ハイブランドという感じで、大人気でした。サンタナ人気もありましたが、特にラウド系のギタリストがレクチファイヤーあたりと組み合わせて、こぞって使用していた印象があります。

ぼくは残念ながらPRSをマトモに弾いたことが無いので比較は出来ませんが、このM600はギターとして、かなりきちんと作ってあると思います。

まずボディは非常に軽く、おそらく3kg前後でしょう。マホガニーボディらしいですが、これはフィリピンマホガニー、いわゆるラワンかも知れません。ネックはスカーフジョイントは残念ですが、ヤワそうな感じはありません。塗装も、バインディング周りの処理が雑なところは見受けられますが、全体的に綺麗にできています。トップのフレイムメイプルもフィルムではなく、おそらく突き板でしょうが、質感は悪くありません。見た目と、持った感じのバランスも良いと思います。

そして、ハードウェアです。前回の記事の通り、ブリッジ関係はトーンプロス、ナットはグラフテックのNubone、ピックアップはダンカンデザインと、安ギターにしては、スペック的にはかなりのものです。

ダンカンデザインのハムバッカーは、ハイゲインでもヴィンテージ志向でもなく、まあ普通な感じ。本家で言うところのSH-2 Jazz & SH-4 JBの廉価版ということらしいです。これも本家を弾いたことないので比較できませんが、籠らないフロント、ミッドに特徴あるリア、という感じなので、そうなんでしょう。

このギターはボディが軽いせいか、多少弦鳴りの傾向があります。音が軽く、ボディからはあまりミッドレンジが出ている感じはしません。ミッドにクセが無いSGみたいな感じ。それとピックアップの特性が相まって、歪ませても抜けは良さそうです。
発売当時のターゲットは若年層だと思うので、ラウド系の歪みにマッチする作りになっているような気がします。実際、ラウド系が使っていたPRSは24フレットのものが多く、22フレだとミッドレンジが強く、音が抜けなかったとか。

あと、トーンポットを引っ張るとコイルタップできます。このタップした音も物足りなくはありますが、バリエーションとしては悪くないです。本家PRSは、ボリュームに180pfという微妙な値のハイパスフィルターが仕込まれてるようですが、タップした時のシングルっぽさを補完する目的なのかな?という気がします。ハイパス入れてみようかな。

いずれにしても、アンプでクランチを作り、ピックアップの選択、ボリュームとトーン、更にコイルタップを駆使すれば、色々な音色が出せそうです。エフェクターの乗りも良いと思います。

このギター、たぶん元々は4,5万円の価格帯かと思いますが、かなりコスパが高いです。クオリティ高くて驚きました。通常の安ギターから交換したい部分にほとんど手が入っているので、あとはロックペグにするとか、配線材などアッセンブリーを変えるくらいしかやること無いです。

ただし、正直なところ、面白味がないギターな気もします。現状で、全部平均点クリアしてると思いますけど、今ひとつ個性が無いと言いますか。まあ、そこまで求めるものでも無いですかね(笑)。

Cort M600のメンテナンス

2019-12-16 18:47:00 | Cort M600
ひょんなことから手に入ったCort M600をメンテナンスしていきます。と言っても、特に不具合があるわけでもないので、やるのは掃除くらいです。

まず指板をマスキングして、くすみまくっているフレットを金属用コンパウンドで磨きます。




ぼくはホルツのクロームクリーナーというのを使ってますが、ピカールでもなんでも良いかと思います。ローズウッド指板はマスキングしないと、導管にコンパウンドが入って取れなくなるので、注意が必要です。
このギターも、1フレット部分の指板にコンパウンドが入り込んでいました。フレットを磨いた後、乾燥して色が薄くなった指板にオイルを入れました。レモンオイルが行方不明になってるので、椿油です。コンパウンドが入ったところは、綿棒など使って掃除しましたが、それほど効果はありませんでした。んー。指板の色は少し濃くなりました。

ペグの動きはまあまあ、といったところで、高精度な感じはしませんが、普通。特に問題は無いので、そのまま表面を磨きます。

テイルピースとチューンOマチックブリッジは外して掃除しますが、このテイルピースが驚きです。レンチで締めると固定できます。




このテイルピースとブリッジはトーンプロスのライセンスものです。非常にカッチリした感じがあります。クリーニングを終えて弦を張りますが、弦高を調整する際も、このTOMブリッジは滑らかに動きました。



キャビティ内はこんな感じ。導電塗料は効いてるのか怪しいし、パーツの質も高そうではないですが、綺麗にまとまってます。

総じて、このギター、かなりクオリティ高いと思います。初心者には十分過ぎます。
売価4〜5万円クラスだったのではないでしょうか。

全体的なところは次回に引っ張りますかね(笑)

今年のギター

2019-12-15 21:57:00 | Cort M600
ぼくは奇病に罹患していまして、そのせいで、なぜか年に一本ペースでギターが増えていきます。昨年がメヒコストラト、一昨年がシルエット、という感じです。今年はねえだろ、と思っていたのですが、この年の瀬、やはり発病してしまいました。






PRSのカスタム22、、



というのはウソで、韓国の大手メーカー、CortのM600というモデルです。






で、問題なのが価格です。
ぼくも長年、ジャンクギターを見てきましたが、最安だと断言します。しかも、コスパではありません。売価が、です。ここではちょっと濁しますけど、ダダリオ3セットパックより安い金額です(笑)。そりゃ買うでしょう?

しかもリサイクルショップじゃなくて、大手楽器店ですよ。店に入った途端、フェルナンデスのジャンクストラトが3800円で置いてあって、いやーでも流石に安ストラトはもう要らないしなあ、でもクルーソンタイプのペグだし、そんな悪くないよなあ、と続けて見てたらこいつが居たんですよ。ここまで破格の価格設定は初めてです。大丈夫かな、◯橋楽器。ジャンクだけど音出るか試して良いか聞いたら、快くテストしてくれたし、ホントいい楽器店ですよ、石◯楽器。

それはともかく、すぐに持ち帰って状態を確認しました。弦が錆びて、フレットはくすみ、指板は乾燥、全体的に汚れています。しかし、、これ全然弾かれてないのでは。フレットが全然減っていないのです。ハムバッカーの割に若干ノイジーかな?という気はしなくもないですが、ポットのガリもなさそうです。いや、これマジで拾い物かも。

つづく。