[12月31日23時30分 天候:曇 栃木県那須塩原市某所 ホテル天長園8階・展望レストラン]
部屋に戻って銘々に過ごしていたリサ達だったが、内線電話が掛かって来た。
それはフロントからで、『年越しそば』ができたので、どうぞ食べに来てほしいというものだった。
そこでリサ達は、再び8階の展望レストランに向かった。
上野利恵「どうぞ、縁起の良い年越しそばでございます」
愛原「ありがとう」
展望レストランはガラガラだった。
愛原「他に食べに来る客はいないのか?」
利恵「天長会の信者さん達は、食べてすぐ聖堂に向かわれるので、1階のレストランで召し上がっておられます。愛原様方は、特別にこちらで」
愛原「そうなんだ。お気遣い、ありがとう」
テーブルの上には、丼に盛られた肉そばがあった。
普通、年越しそばというと、掛けそばを思いつくのだが……。
リサ「むむっ!肉がいっぱい」
利恵「姉さんに合わせてのことですよ」
愛原「わざわざ、この為だけに牛肉を?」
利恵「フードロス対策の為です」
それを聞いて、リサはピンと来た。
具材が、夕食の1人鍋に出て来たすき焼きとよく似ているのだ。
ネギやシイタケ、牛肉や蒲鉾はすき焼きの具材にも使われる。
リサ「なるほど。食材の有効活用か。頂きます」
利恵「姉さん、どうかこれで許し……」
リサ「……先生を食い殺そうとしたくせに、これだけで許せるわけないだろ」
リサは赤い瞳でギロリと利恵を睨みつけ、牙を剥き出して反論した。
尚、この2人は実の姉妹ではなく、遠い親戚の従姉妹同士であることが分かっている。
2人ともタイプは違えど、人食い鬼型BOWであり、人間だった頃の記憶が殆ど無くなるため、どのような姉妹関係だったのかさえ忘れてしまう。
因みにリサはGウィルスとTウィルスのブレンドだったものが、紆余曲折を経てTウィルスが無くなり、代わりに特異菌が入っている。
利恵はTウィルスと特異菌。
Gウィルスの方が変化しやすい為、強さはリサの方が上だとされるが……。
利恵「……ですよね、ごめんなさい」
リサ「フン……」
愛原「それより早く食べよう。そして、残さず食べるんだぞ。日付が変わる前に食べきらないと、縁起が悪いんだからな」
高橋「さすがは先生です」
リサ「承知!」
利恵「それと愛原様」
愛原「何だ?」
利恵「明日のお帰りなのですが、年末年始は送迎バスがお休みで……」
愛原「ああ、知ってる。バスのフリーパスは明日まで有効だから、明日はバスで帰るよ」
利恵「申し訳ございません」
愛原「いいよいいよ。どうせ、電車でゆっくり帰るし」
利恵「それでしたら、チェックアウトをゆっくりなさいませんか?」
愛原「えっ?」
利恵「明日はお正月ですし……」
利恵の提案は意外なものだった。
リサは正直あまり食指が動かなかったのだが、愛原と絵恋が思いっきり食指が動いたことにより、自分もそれに乗らざるを得なかった。
[1月1日02時12分 天候:晴 栃木県北部某所 某街道沿いの廃業したドライブイン跡]
作者が中高生の時、地方ではまだ暴走族が生き残っていた。
そんな彼らは『お正月暴走』または『初日の出暴走』と称し、朝日に向かって夜通し暴走行為を行っていた。
今、そんな暴走族は殆ど壊滅しており、夢よもう一度とばかりに、大人の旧車会が似たような行為をすることはたまにあるという。
しかし今回、現場となった場所には、もっと若い暴走族達がたむろしていた。
たむろというか、むくろというか……そんな状態である。
どんな状態かというと……、一言で言えば死屍累々。
暴走族同士の抗争だろうか?
いや、違う。
暴走族達は、たった1人の男に潰されようとしていた。
その男とは……。
鬼の男「ナメた口聞きやがって……!人間の分際で……!!」
暴走族A「ご、ゴメンナサイ……許してくだひゃい……」
鬼の男に首を掴まれ、持ち上げられた暴走族の男は、顔中血だらけであり、手足の骨は折れ、尿失禁を起こしていた。
次の瞬間、ゴキュッ!という音がして、暴走族の男は鬼の男に首を捩じられて絶命した。
鬼の男「くそっ!しかも男ばっかりか!使えねぇ!」
鬼の男はかなり苛立った様子で、牙を剥き出しにし、死体となった男の肉に齧りついた。
鬼の男「不味い。やっぱり人間の肉は、女に限る」
そう呟いて、鬼の男はリサの顔を思い浮かべた。
鬼の男「あれで男だと?信じられねぇ……。あれは絶対ウソだ。何かの間違いだ。あんなかわいいコが男だなんて……!」
暴走族B「うう……助けてくれ……」
その時、まだ生きている暴走族がいた。
それはメンバーの中でも、女顔の伊達男と呼ばれる者だったと鬼の男は思い出した。
鬼の男「待てや、コラ!」
暴走族B「ひいっ!!」
鬼の男「脱げよ」
暴走族B「た、助けて……」
鬼の男は暴走族Bの下半身を脱がした。
男なので、当然アレが付いている。
鬼の男は、それを【ぴー】して、【ぴー】して去勢させた。
暴走族B「うぎゃああああああっ!!」
鬼の男「ちっ、いちいちうるせーんだよ。オメーんとこのチームに女がいねぇから、こんなことになるんだ」
無理やり断種・去勢された暴走族Bは、白目を剥いて、泡を吹いていた。
鬼の男「ふっ、なるほど……」
鬼の男はニヤリと笑った。
鬼の男「こうなったら、あいつのチ○○引っこ抜きゃいいよなァ!?ふははははははははは!!」
その時、背後に現れる者がいた。
栗原蓮華「さっきから騒がしいと思っていたら、ここにいたのか。人食い鬼が」
蓮華は剣道着を着用しており、手には栗原家に伝わる宝刀の一振りを手にしていた。
これで鬼の首を刎ねれば、どんな鬼でも2度と首が繋がることはないとされている。
実際、蓮華はこれで日本版リサ・トレヴァーの首を何人も刎ねて来た。
鬼の男「おおっ!人間の女!やっと美味い肉が食えるぞ!」
蓮華「あいにくと、そこの暴走族が最後の食事になる」
蓮華は日本刀を構えると、鬼の男と対峙した。
勝負の結果は……次回に続く!
部屋に戻って銘々に過ごしていたリサ達だったが、内線電話が掛かって来た。
それはフロントからで、『年越しそば』ができたので、どうぞ食べに来てほしいというものだった。
そこでリサ達は、再び8階の展望レストランに向かった。
上野利恵「どうぞ、縁起の良い年越しそばでございます」
愛原「ありがとう」
展望レストランはガラガラだった。
愛原「他に食べに来る客はいないのか?」
利恵「天長会の信者さん達は、食べてすぐ聖堂に向かわれるので、1階のレストランで召し上がっておられます。愛原様方は、特別にこちらで」
愛原「そうなんだ。お気遣い、ありがとう」
テーブルの上には、丼に盛られた肉そばがあった。
普通、年越しそばというと、掛けそばを思いつくのだが……。
リサ「むむっ!肉がいっぱい」
利恵「姉さんに合わせてのことですよ」
愛原「わざわざ、この為だけに牛肉を?」
利恵「フードロス対策の為です」
それを聞いて、リサはピンと来た。
具材が、夕食の1人鍋に出て来たすき焼きとよく似ているのだ。
ネギやシイタケ、牛肉や蒲鉾はすき焼きの具材にも使われる。
リサ「なるほど。食材の有効活用か。頂きます」
利恵「姉さん、どうかこれで許し……」
リサ「……先生を食い殺そうとしたくせに、これだけで許せるわけないだろ」
リサは赤い瞳でギロリと利恵を睨みつけ、牙を剥き出して反論した。
尚、この2人は実の姉妹ではなく、遠い親戚の従姉妹同士であることが分かっている。
2人ともタイプは違えど、人食い鬼型BOWであり、人間だった頃の記憶が殆ど無くなるため、どのような姉妹関係だったのかさえ忘れてしまう。
因みにリサはGウィルスとTウィルスのブレンドだったものが、紆余曲折を経てTウィルスが無くなり、代わりに特異菌が入っている。
利恵はTウィルスと特異菌。
Gウィルスの方が変化しやすい為、強さはリサの方が上だとされるが……。
利恵「……ですよね、ごめんなさい」
リサ「フン……」
愛原「それより早く食べよう。そして、残さず食べるんだぞ。日付が変わる前に食べきらないと、縁起が悪いんだからな」
高橋「さすがは先生です」
リサ「承知!」
利恵「それと愛原様」
愛原「何だ?」
利恵「明日のお帰りなのですが、年末年始は送迎バスがお休みで……」
愛原「ああ、知ってる。バスのフリーパスは明日まで有効だから、明日はバスで帰るよ」
利恵「申し訳ございません」
愛原「いいよいいよ。どうせ、電車でゆっくり帰るし」
利恵「それでしたら、チェックアウトをゆっくりなさいませんか?」
愛原「えっ?」
利恵「明日はお正月ですし……」
利恵の提案は意外なものだった。
リサは正直あまり食指が動かなかったのだが、愛原と絵恋が思いっきり食指が動いたことにより、自分もそれに乗らざるを得なかった。
[1月1日02時12分 天候:晴 栃木県北部某所 某街道沿いの廃業したドライブイン跡]
作者が中高生の時、地方ではまだ暴走族が生き残っていた。
そんな彼らは『お正月暴走』または『初日の出暴走』と称し、朝日に向かって夜通し暴走行為を行っていた。
今、そんな暴走族は殆ど壊滅しており、夢よもう一度とばかりに、大人の旧車会が似たような行為をすることはたまにあるという。
しかし今回、現場となった場所には、もっと若い暴走族達がたむろしていた。
たむろというか、むくろというか……そんな状態である。
どんな状態かというと……、一言で言えば死屍累々。
暴走族同士の抗争だろうか?
いや、違う。
暴走族達は、たった1人の男に潰されようとしていた。
その男とは……。
鬼の男「ナメた口聞きやがって……!人間の分際で……!!」
暴走族A「ご、ゴメンナサイ……許してくだひゃい……」
鬼の男に首を掴まれ、持ち上げられた暴走族の男は、顔中血だらけであり、手足の骨は折れ、尿失禁を起こしていた。
次の瞬間、ゴキュッ!という音がして、暴走族の男は鬼の男に首を捩じられて絶命した。
鬼の男「くそっ!しかも男ばっかりか!使えねぇ!」
鬼の男はかなり苛立った様子で、牙を剥き出しにし、死体となった男の肉に齧りついた。
鬼の男「不味い。やっぱり人間の肉は、女に限る」
そう呟いて、鬼の男はリサの顔を思い浮かべた。
鬼の男「あれで男だと?信じられねぇ……。あれは絶対ウソだ。何かの間違いだ。あんなかわいいコが男だなんて……!」
暴走族B「うう……助けてくれ……」
その時、まだ生きている暴走族がいた。
それはメンバーの中でも、女顔の伊達男と呼ばれる者だったと鬼の男は思い出した。
鬼の男「待てや、コラ!」
暴走族B「ひいっ!!」
鬼の男「脱げよ」
暴走族B「た、助けて……」
鬼の男は暴走族Bの下半身を脱がした。
男なので、当然アレが付いている。
鬼の男は、それを【ぴー】して、【ぴー】して去勢させた。
暴走族B「うぎゃああああああっ!!」
鬼の男「ちっ、いちいちうるせーんだよ。オメーんとこのチームに女がいねぇから、こんなことになるんだ」
無理やり断種・去勢された暴走族Bは、白目を剥いて、泡を吹いていた。
鬼の男「ふっ、なるほど……」
鬼の男はニヤリと笑った。
鬼の男「こうなったら、あいつのチ○○引っこ抜きゃいいよなァ!?ふははははははははは!!」
その時、背後に現れる者がいた。
栗原蓮華「さっきから騒がしいと思っていたら、ここにいたのか。人食い鬼が」
蓮華は剣道着を着用しており、手には栗原家に伝わる宝刀の一振りを手にしていた。
これで鬼の首を刎ねれば、どんな鬼でも2度と首が繋がることはないとされている。
実際、蓮華はこれで日本版リサ・トレヴァーの首を何人も刎ねて来た。
鬼の男「おおっ!人間の女!やっと美味い肉が食えるぞ!」
蓮華「あいにくと、そこの暴走族が最後の食事になる」
蓮華は日本刀を構えると、鬼の男と対峙した。
勝負の結果は……次回に続く!
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