報恩坊の怪しい偽作家!

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“愛原リサの日常” 「栗原蓮華の最期」 2 

2024-05-09 20:27:37 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[3月26日20時30分 天候:不明 神奈川県相模原市緑区某所 国家公務員特別研修センター地下研究施設・地下2階→地下1階]

 BSAA隊員から突き当りのエレベーターに乗るように指示されたリサは、早速そのエレベーターに乗り込んだ。

 リサ「久しぶりの地上かぁ……!」

 隊員の話によると、当初は地下1階の荷捌き場からトラックに乗って避難という話だったが、今はそのトラックが地上に移動した為、リサも地上に移動するように言われた。
 そして、エレベーターに乗り込む。

 リサ「1階!1階!」

 そして、1階のボタンを押した。
 ドアが閉まって、エレベーターが動き出す。
 今度は途中で止まらず、エレベーターは1階に着いた。
 ドアが開いて、廊下を走る。

 リサ「ん!?」

 途中でBSAAの隊員が何人か倒れてる。

 リサ「な、何があった?」

 血の匂いもしたので、一瞬リサの食人衝動が掻き立てられる。

 リサ(本当にわたしは、人間に少しでも近づけたんだろうか?)

 倒れている隊員を調べてみると、まるで槍のような尖った物で首を突かれた跡があった。
 他の隊員も似たような死に方だった。

 リサ「蓮華のしわざ?蓮華ってこんなことできるの?」

〔非常事態発生!非常事態発生!B3C地区より、BOWの脱走あり!……〕

 リサ「!? わ、わたしのことじゃないよね?」

 すると、ダクトの金網を突き破って、蓮華が首だけで追って来た。

 蓮華「逃がしはしないよ……!死ぬ前に、せめてキサマに一太刀……死なばもろとも……!」
 リサ「オマエ、本当、鬼になったな!?」
 蓮華「よくも体を黒焦げにしてくれたね……!今度は私がオマエを電撃で黒焦げにしてやる……!」
 リサ「電撃使えるの?!」

 リサは手に持っていたタバスコの瓶を見た。
 あと1回分くらいはある。
 それで蓮華を倒せるだろうか?

 リサ「この隊員さん達を殺したのも、あんた?」
 蓮華「あんた、他人のせいにするんじゃないよ!あんたがやったんでしょ!?」
 リサ「いや、知らないよ。(蓮華がやったわけでもない?じゃあ、誰が……!)」
 蓮華「死ね」

 蓮華は口を開けた。
 そこからバチバチと火花が飛び散る。

 リサ「!!! 後ろ!後ろ!」
 蓮華「キサマ、フザけてるのか?」
 リサ「こんな時にフザてないって!!」

 リサは思いっ切り後ろに跳んだ。

 蓮華「待て!……あ?」

 直後、蓮華の頭を何かが貫通した。
 何かに串刺しにされたのだ。
 それは……。

 サスペンデッド「ヒヒヒヒヒヒヒ!」

 天井を這う女の化け物。

 リサ「リッカー!?……じゃないか。昔、愛原先生が言ってた『逆さ女』!?」
 蓮華「オマエ……私の……仲間に……殺させてやる……!」
 リサ「仲間?!」

 そして、蓮華の頭部が爆発した。

 サスペンデッド「ギャアアアアアア!」

 舌から高圧電流が流れて来たようで、それがサスペンデッドのダメージになったようだ。
 ショックで、天井から床に落ちる。
 人間を巨大なヤモリにしたような姿と言えばいいだろうか。

 リサ「今だ!」

 リサは残っているタバスコを飲み干すと……。

 リサ「ボォォォォォッ!!」

 サスペンデッドに口から吹き出した火炎を浴びせた。

 サスペンデッド「ギャアアアアアアッ!!あ゛づい゛!あ゛づい゛!!」
 リサ「こんなんでいいのかなぁ!?」

 リサは取りあえずその場から離れ、非常口から外に脱出した。

 レイチェル「Oh!リサ、無事でしたか!?」
 リサ「レイチェル!?中が大変なことになってるよ!サスペンデッドがいる!……わたしが黒焦げにしたけど?」
 レイチェル「クロコゲ?……まもなく応援部隊が突入します!リサは……こっちへ!」

 レイチェルはインカムで本部と交信した。
 彼女はBSAAの軍服に身を包み、軍用のショットガンを持っている。

 レイチェル「Yes!リサ・トレヴァーは無事です!私が保護しました!……了解!本部へ連行します!」
 リサ「何か、わたしが悪いことしたみたいだなぁ……」
 レイチェル「いえ、そんなことはないです。それより、レンゲは?」
 リサ「そのサスペンデッドにトドメ刺されたよ。脱走したBOWってのは、サスペンデッドのこと?」
 レイチェル「他にも研究用に飼育されているハンターαやハンターβも脱走したようですね。レンゲが所内で暴れ回ったせいで、セキュリティシステムがダウンしたらしいです」
 リサ「うわ……。あ、そうだ。もしかしたら、他にも鬼がいるのかも」
 レイチェル「何がですか?」
 リサ「蓮華のヤツ、死ぬ直前に『仲間がいる』なんて言ってたから」
 レイチェル「そうですか。それについても、本部に報告しておきます。まずはリサも本部へ」
 リサ「本部に着いたら、まさかの殺処分なんてことはないよね?」
 レイチェル「そんなことしたら、日本政府から抗議が来ます。国際問題になりますので、そんなことはしません」
 リサ「日本政府?……ああ、デイライトのことか」

 その後、リサは本部に連れて行かれた。
 そこで色々事情を聴かれたが、その後はトラックに乗せられた。
 但し、今すぐ脱出するのではなく、状況に応じて出るかどうかを判断するという。

 リサ「一体、何がどうなる?」
 レイチェル「リサ、水飲みますか?」
 リサ「飲む飲む!」

 リサはレイチェルが差し入れて来た水のペットボトルを一気飲みした。

 リサ「辛いのは好きだけど、さすがにタバスコの一気飲みはねぇ、キツいよね!」
 レイチェル「Tabascoのイッキノミ……?」
 リサ「わたしは、いつ戻れるの?」
 レイチェル「まずは脱走したBOWの掃討が完了してからです。それから、中の安全を確保してからですね」
 リサ「なるほど。さすがに変な汗いっぱいかいたから、お風呂には入りたい」
 レイチェル「リサの宿泊施設辺りは安全なのか、確認する必要がありそうですね。ちょっと待っててください。今、確認してきます」
 リサ「ありがとう」

 レイチェルが本部に確認してくると、リサの宿泊スペースにはダメージが無いらしい。
 電源とセキュリティーシステムが復旧次第、リサは戻っても大丈夫だとのことだった。

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