[4月3日15:00.天候:曇 秋田県大館市 大館矢立ハイツ]
チェックインの時間になり、私達は臨時の宿泊先にチェックインした。
鍵をもらってエレベーターに乗り込む。
愛原:「飛び込みの宿泊だから、夕食は付かないそうだ」
リサ:「えーっ!?夕食抜きぃーっ!?」
愛原:「違う違う。あくまで夕食の付かないプランというだけで、レストランで食べればいいってことだよ。レストランの営業時間、何時までだった?」
高橋:「確か、20時までっスね」
愛原:「20時か。あのラーメン屋と同じだな。だったら18時ぐらいに食べに行けばいい。『腹が減っては戦はできぬ』、夕食を食べてから作戦決行だ」
リサ:「おー!」
高橋:「はいっ!」
4階でエレベーターを降り、客室フロアへと向かう。
そして渡された鍵番号と部屋番号を確認して、確保した部屋へと入った。
愛原:「うん、イメージ通りの和室だな。取りあえず、荷物置こう」
高橋:「温泉行きますか?」
愛原:「行こう行こう。浴衣ある?」
高橋:「そっちに入ってるみたいですね」
愛原:「そうか」
私は浴衣を受け取った。
愛原:「ストーップ!リサ、ここで着替えない!」
リサ:「ん?」
愛原:「仮にも15歳の女の子なんだから、大の男達の前で着替えない!」
リサ:「研究所にいた頃は、マジックミラーやカメラで盗撮のオンパレードだったよ?」
あのロリコンどもめ!
愛原:「悪いがリサは、そっちの洗面所で着替えてくれ」
リサ:「んー、分かったよ」
リサは面倒臭そうに、浴衣を持って洗面所に行った。
この部屋、洗面所とトイレは付いているようだ。
浴衣に着替えた私達は、バスタオルとフェイスタオルを手に部屋を出た。
部屋の近くに温泉があるのは良い。
愛原:「それじゃリサ、またな」
リサ:「えー?一緒に入りたい~」
愛原:「ダメダメ。それじゃ、またな」
リサ:「はーい」
私と高橋は男湯に入る。
愛原:「入口にマッサージチェアがあったな。さすがに、機械以外のマッサージは無いか」
高橋:「俺がしましょうか?」
愛原:「いや、いいよ。オマエも長旅で疲れただろうし」
高橋:「俺は大丈夫っスよ」
愛原:「若いっていいねぇ……」
私は感心しながら脱衣所で浴衣を脱いだ。
愛原:「結構いい旅だ。またボスや斉藤社長にお土産買って行かないとなー」
高橋:「仕事なのに、いいんスかね?」
愛原:「いいのいいの」
営業中のラーメン屋が逃げるとは思えないからな。
むしろリサの見立てでは同じBOWではないかと思われる女性店員が追ってきやしないかと心配したが、杞憂のようである。
高橋:「先生!不肖この高橋が、先生のお背中を、お、お流しして差し上げたいと思いつかまつり候~也~!」
愛原:「オマエ、日本語おかしいぞ。てか、何で歌舞伎調?市川海老蔵か」
高橋:「先生!お背中を!お背中を!」
まるでワンコが飼い主におやつをねだるかのようである。
愛原:「分かった分かった。そう、せっつくなよ。よろしく頼む」
高橋:「はいっ!」
いつも大浴場に一緒に入るとこんな感じだな。
以前、ユニットバスのビジネスホテルに止まった時も迫られたことがあったが、さすがに狭いので断った。
マンションの風呂はセパレートタイプだが、さすがに家では三助を断っている。
で、その分の不満がこういう所で爆発するのだ。
高橋:「ハッとして~♪グッとして~♪Hey♪」
愛原:「何だその歌……」
因みにこいつ、家事能力は高めだし、車の運転もまあまあ上手い。
だが、歌唱力に関しては壊滅的なのである。
地元のオヤジ:「おい、兄ちゃんよ。歌がうるせーから静かにしてくれ」
高橋:「あぁッ!?」
愛原:「すいませんすいません!静かにさせますんで!高橋、歌は歌うな!」
高橋:「は、はい」
このように、近隣の方々から苦情が来るほど。
高橋が暴走族時代、元仲間に言わせると、高橋の車の中では歌のCDは掛けないという暗黙のルールがあったそうである。
『下越のヤンキー』と呼ばれた高橋は、『下越のジャイアン』とも呼ばれたそうな。
愛原:「新潟でも歌いまくってたのか?」
高橋:「いや何か、俺が車に乗ろうとすると、皆して歌のCDを切るんスよ。何なんスかね?」
愛原:「そういうことだよ」
高橋:「え?」
愛原:「もういいから、さっさと流してくれ」
高橋:「あ、はい」
高橋に背中を流してもらった後、他の部分は自分で洗う。
その後で、やっと入浴できる。
愛原:「うーむ……。本物の温泉は素晴らしい」
高橋:「全くです」
愛原:「露天風呂もあるんだよな。後でちょっと出てみよう」
高橋:「夜とかだと、もっと雰囲気あるんじゃないスか?」
愛原:「そうかもな。作戦が上手く行けば、帰って夜にまた入ることもできるだろう」
高橋:「さっさと店長のヤツ、ぶっ殺しましょーや」
愛原:「おい、作戦内容勝手に変えるな。店長は普通の人間っぽいから、倒さなくていいの。それより、店長からあの店の土地とかについて聞くんだよ」
高橋:「は、はい」
内湯に入った後は露天風呂に移動する。
愛原:「“天空の湯”っていうの。いいねぇ」
高橋:「女湯は“かぐやの湯”って言うらしいですよ」
愛原:「ほおほお。“東方永夜抄”だな」
高橋:「空をぉ~鳳凰が往くぅ~♪昇るゥ~不死の煙ィ~♪」
うわ、またこいつ歌い出しやがった。
確かにヘタクソ!
オヤジ:「うるせって言ってんだろぉ!!」
愛原:「すいませんすいません!」
ところが、だ。
女湯の露天風呂はここから凄く反対側にあるはずなのに、後で合流したリサが言うには、『お兄ちゃんの歌声がしたと思ったら、周りの女の人達が「イケボ、イケボ♡」「歌ってる人、絶対イケメン💛」って騒いでた』という。
何だそりゃ。
男が聴けばジャイアン並みのヒドい歌声なのに、女性が聴けばイケボなのか。
何ちゅう異能だ。
イケメン最強だな。
チェックインの時間になり、私達は臨時の宿泊先にチェックインした。
鍵をもらってエレベーターに乗り込む。
愛原:「飛び込みの宿泊だから、夕食は付かないそうだ」
リサ:「えーっ!?夕食抜きぃーっ!?」
愛原:「違う違う。あくまで夕食の付かないプランというだけで、レストランで食べればいいってことだよ。レストランの営業時間、何時までだった?」
高橋:「確か、20時までっスね」
愛原:「20時か。あのラーメン屋と同じだな。だったら18時ぐらいに食べに行けばいい。『腹が減っては戦はできぬ』、夕食を食べてから作戦決行だ」
リサ:「おー!」
高橋:「はいっ!」
4階でエレベーターを降り、客室フロアへと向かう。
そして渡された鍵番号と部屋番号を確認して、確保した部屋へと入った。
愛原:「うん、イメージ通りの和室だな。取りあえず、荷物置こう」
高橋:「温泉行きますか?」
愛原:「行こう行こう。浴衣ある?」
高橋:「そっちに入ってるみたいですね」
愛原:「そうか」
私は浴衣を受け取った。
愛原:「ストーップ!リサ、ここで着替えない!」
リサ:「ん?」
愛原:「仮にも15歳の女の子なんだから、大の男達の前で着替えない!」
リサ:「研究所にいた頃は、マジックミラーやカメラで盗撮のオンパレードだったよ?」
あのロリコンどもめ!
愛原:「悪いがリサは、そっちの洗面所で着替えてくれ」
リサ:「んー、分かったよ」
リサは面倒臭そうに、浴衣を持って洗面所に行った。
この部屋、洗面所とトイレは付いているようだ。
浴衣に着替えた私達は、バスタオルとフェイスタオルを手に部屋を出た。
部屋の近くに温泉があるのは良い。
愛原:「それじゃリサ、またな」
リサ:「えー?一緒に入りたい~」
愛原:「ダメダメ。それじゃ、またな」
リサ:「はーい」
私と高橋は男湯に入る。
愛原:「入口にマッサージチェアがあったな。さすがに、機械以外のマッサージは無いか」
高橋:「俺がしましょうか?」
愛原:「いや、いいよ。オマエも長旅で疲れただろうし」
高橋:「俺は大丈夫っスよ」
愛原:「若いっていいねぇ……」
私は感心しながら脱衣所で浴衣を脱いだ。
愛原:「結構いい旅だ。またボスや斉藤社長にお土産買って行かないとなー」
高橋:「仕事なのに、いいんスかね?」
愛原:「いいのいいの」
営業中のラーメン屋が逃げるとは思えないからな。
むしろリサの見立てでは同じBOWではないかと思われる女性店員が追ってきやしないかと心配したが、杞憂のようである。
高橋:「先生!不肖この高橋が、先生のお背中を、お、お流しして差し上げたいと思いつかまつり候~也~!」
愛原:「オマエ、日本語おかしいぞ。てか、何で歌舞伎調?市川海老蔵か」
高橋:「先生!お背中を!お背中を!」
まるでワンコが飼い主におやつをねだるかのようである。
愛原:「分かった分かった。そう、せっつくなよ。よろしく頼む」
高橋:「はいっ!」
いつも大浴場に一緒に入るとこんな感じだな。
以前、ユニットバスのビジネスホテルに止まった時も迫られたことがあったが、さすがに狭いので断った。
マンションの風呂はセパレートタイプだが、さすがに家では三助を断っている。
で、その分の不満がこういう所で爆発するのだ。
高橋:「ハッとして~♪グッとして~♪Hey♪」
愛原:「何だその歌……」
因みにこいつ、家事能力は高めだし、車の運転もまあまあ上手い。
だが、歌唱力に関しては壊滅的なのである。
地元のオヤジ:「おい、兄ちゃんよ。歌がうるせーから静かにしてくれ」
高橋:「あぁッ!?」
愛原:「すいませんすいません!静かにさせますんで!高橋、歌は歌うな!」
高橋:「は、はい」
このように、近隣の方々から苦情が来るほど。
高橋が暴走族時代、元仲間に言わせると、高橋の車の中では歌のCDは掛けないという暗黙のルールがあったそうである。
『下越のヤンキー』と呼ばれた高橋は、『下越のジャイアン』とも呼ばれたそうな。
愛原:「新潟でも歌いまくってたのか?」
高橋:「いや何か、俺が車に乗ろうとすると、皆して歌のCDを切るんスよ。何なんスかね?」
愛原:「そういうことだよ」
高橋:「え?」
愛原:「もういいから、さっさと流してくれ」
高橋:「あ、はい」
高橋に背中を流してもらった後、他の部分は自分で洗う。
その後で、やっと入浴できる。
愛原:「うーむ……。本物の温泉は素晴らしい」
高橋:「全くです」
愛原:「露天風呂もあるんだよな。後でちょっと出てみよう」
高橋:「夜とかだと、もっと雰囲気あるんじゃないスか?」
愛原:「そうかもな。作戦が上手く行けば、帰って夜にまた入ることもできるだろう」
高橋:「さっさと店長のヤツ、ぶっ殺しましょーや」
愛原:「おい、作戦内容勝手に変えるな。店長は普通の人間っぽいから、倒さなくていいの。それより、店長からあの店の土地とかについて聞くんだよ」
高橋:「は、はい」
内湯に入った後は露天風呂に移動する。
愛原:「“天空の湯”っていうの。いいねぇ」
高橋:「女湯は“かぐやの湯”って言うらしいですよ」
愛原:「ほおほお。“東方永夜抄”だな」
高橋:「空をぉ~鳳凰が往くぅ~♪昇るゥ~不死の煙ィ~♪」
うわ、またこいつ歌い出しやがった。
確かにヘタクソ!
オヤジ:「うるせって言ってんだろぉ!!」
愛原:「すいませんすいません!」
ところが、だ。
女湯の露天風呂はここから凄く反対側にあるはずなのに、後で合流したリサが言うには、『お兄ちゃんの歌声がしたと思ったら、周りの女の人達が「イケボ、イケボ♡」「歌ってる人、絶対イケメン💛」って騒いでた』という。
何だそりゃ。
男が聴けばジャイアン並みのヒドい歌声なのに、女性が聴けばイケボなのか。
何ちゅう異能だ。
イケメン最強だな。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます