[7月15日16:00.天候:曇 栃木県日光市藤原 緑之花園妄想苑]
ケンショーブルー:「イェーイ♪ノッてるかーい♪あぁッ!?」
男子部員一同:「おおーっ!」
かつてはバンケットホールであったであろう大広間に行くと、そこではケンショーブルーこと、サトー様がソロリサイタルをやっていた。
ケンショーブルー:「サトー様のソロリサイタル、始まるぜっ!あぁッ!?心して聴いて行けよなっ!じゃ、頼んます!」
ジャイアンほどではないものの、とても聴ける歌ではなかった。
勇太:「ヒドい歌……」
マリア:「禍々しい邪気を感じる……」
衛護隊員A:「うぅ……。さすがサトー様……功徳の迸る……歌だ……」
バタッと倒れる衛護隊員。
マリア:「な、仲間も倒すとは……」
勇太:「大丈夫か!?早く、こっちへ!」
衛護隊員A:「す、すまない……」
衛護隊員を物陰に連れ込む勇太。
マリア:「おい、助けるのか?私は回復魔法なんて掛けてやらないぞ」
勇太:「違うよ」
意識を失った衛護隊員から、勇太は『衛護隊員用カードキー』を奪い取った。
勇太:「恐らくこれで、地下に行けるはずだ」
館内で入手した情報によると、ケンショーグリーンこと、横田理事は地下のプールに行ってるという。
侵入者の情報にあっては、何も分かっていない。
マリア:「さすがは勇太」
衛護隊員B:「おい!そこで何をしている!?」
勇太:「しまった!見つかった!」
マリア:「la ri ho!」
衛護隊員B:「うわっ!」
マリアに催眠魔法を掛けられ、それをモロに受けた衛護隊員はバタッと倒れ……。
衛護隊員B:「グー……グー……」
眠ってしまった。
マリア:「今のうちに!」
勇太:「さすがマリア!」
2人はその場からすぐに移動した。
衛護隊員C:「一旦、ロビーに集結!一旦、ロビーに集結!これよりっ、ケンショーレッド(J衛)より、侵入者共の対応について、御指示を賜る!」
衛護隊員D:「衛護隊員はロビーに集合!衛護隊員はロビーに集合!」
衛護隊員E:「特定の任務に当たっている者以外はロビーに集合だ!」
幸い、衛護隊員達は1ヶ所に集まってくれるようだ。
その方が行動がしやすい。
だが……。
勇太:「しまった!地下へ行くエレベーターは、ロビーにあるんだ!あれでは見つかってしまう!」
マリア:「階段は無いのか?非常階段とか……」
勇太:「非常階段か……」
2人は非常階段を探すことにした。
それは幸いにも見つかった。
だが、ホテル時代には無かったであろう、セキュリティドアが増設されていた。
幸い、先ほど衛護隊員から奪い取ったカードキーで、それを開けることができた。
勇太:「よし、こっちだ!」
地下への階段をバタバタ下りる。
だが、全ての階段がプールに繋がっているわけではなかったようだ。
衛護隊員F:「おらおら~っ!もっとタービンを回せーっ!もっと!もっとだーっ!サトー様は只今、バンケットホールでリサイタル中であられるぞ~っ!!」
田代元隊長:「ひぃぃぃっ!」
どうやらこちらは、発電機室であるらしい。
驚くことに、この建物がホテルとして廃業し、廃墟になってから電力の供給は受けていないらしい。
代わりにケンショーは、大型の自家発電機を導入した。
そして、多くの脱落会員達を発電奴隷としてこき使っているようである。
他にはそれを監視し、動きの悪い者には鞭を振るう衛護隊員が数名ほど。
男子部員:「ち、ちくしょう……!何で俺がこんな目に……!?」
衛護隊員G:「無駄口を叩くな!」
ビシィッ!(衛護隊員の鞭が炸裂)
男子部員:「ぎゃっ!」
衛護隊員G:「キサマが3ヶ月連続、誓願を達成できなかったからだろうが~っ!先生に対する懺悔の気持ちで、心を込めてしっかりとタービンを回すのだ!分かったかーっ!」
田代元隊長:「わ、私は雲羽が退転したからここに送られたんだ!私の責任じゃない!」
衛護隊員H:「ああッ!?キサマ!隊員の退転は隊長の責任だ!何年ケンショーで御奉公させて頂いていると思ってるのだ~っ!」
ビシッ!ビシィッ!
田代元隊長:「うっ……くっ……。恨むぞ、雲羽君」
勇太:「こ、ここは違うみたいだね」
マリア:「魔界にすら、こう言う所は無いぞ」
そそくさと場所を移動する魔道士2人だった。
勇太:「あっ、あんな所にエレベーターが!」
地下フロアを進んでいくと、業務用エレベーターを見つけた。
これもまたカードキーが必要だったが、衛護隊員用のカードキーでボタンを押すことができた。
勇太:「プールは地下2階だ!ここじゃないよ!」
マリア:「ガセだったのか!くそっ!」
そして、エレベーターがやってくる。
ドアが開くと……。
男A:「何だ、キミ達は!?」
男B:「誰だ!?」
勇太:「しまった!」
作業服にヘルメットを被った関係者達と鉢合わせしてしまった。
マリア:「la ri ho!」
男A:「くわっ!?」
男B:「くっ!」
マリアの魔法で眠らされる男達。
マリア:「勇太、早くエレベーターに!」
勇太:「分かった!」
2人は無人となったエレベーターに乗り込んだ。
既に地下2階のボタンが押されており、さっきの男達もそこへ向かう所だったらしい。
マリア:「さっきの奴らもケンショー?」
勇太:「……か、もしくは出入りの業者さん達だったのかも……」
勇太は最初、この建物にリネンサプライのトラックが入って行ったのを思い出した。
マリア:「その割には、私達を見てビックリしてなかった?」
勇太:「ま、まあ、確かに……」
そして、エレベーターが地下2階に到着した。
勇太:「ここからが正念場だ。気を引き締めて行こう」
マリア:「もちろんだ」
どうやらケンショーグリーンかどうかまでは不明だが、いずれにせよケンショーレンジャーの誰かがいることは間違い無かった。
巡回する衛護隊員の数がやたら多かったからだ。
マリア:「ここからは『姿隠し』の魔法を使う」
勇太:「便利だね」
一時的に透明人間になる魔法だ。
肉体だけでなく、着ている服や持ち物も一緒に透明になってくれる便利な魔法だ。
そして、プールに向かうまでの間、何となく侵入者が誰かも分かって来た。
衛護隊員I:「おい、そっちに妙観講はいたか!?」
衛護隊員J:「いや、いない!」
衛護隊員I:「奴ら、どこに行った!?」
衛護隊員J:「何でも、出入りの業者に化けて侵入したらしい。既にホールのサトー様は捕まったって話だ」
衛護隊員I:「くそっ!妙観講員め!」
勇太:(侵入者って妙観講員だったの!?)
衛護隊員K:「かつてこのホテルで働いていた従業員が、妙観講の中にいるらしい。だから、構造を熟知しているとのことだ」
勇太:(妙観講員が相手なら、ケンショーなんか一たまりも無いだろうけど……。横田理事がボコボコにされる前に、先に接触しておかないと!)
その深刻さはマリアにも理解できたらしい。
マリア:(勇太、急ぐぞ!)
2人はプールに急いだ。
ケンショーブルー:「イェーイ♪ノッてるかーい♪あぁッ!?」
男子部員一同:「おおーっ!」
かつてはバンケットホールであったであろう大広間に行くと、そこではケンショーブルーこと、サトー様がソロリサイタルをやっていた。
ケンショーブルー:「サトー様のソロリサイタル、始まるぜっ!あぁッ!?心して聴いて行けよなっ!じゃ、頼んます!」
ジャイアンほどではないものの、とても聴ける歌ではなかった。
勇太:「ヒドい歌……」
マリア:「禍々しい邪気を感じる……」
衛護隊員A:「うぅ……。さすがサトー様……功徳の迸る……歌だ……」
バタッと倒れる衛護隊員。
マリア:「な、仲間も倒すとは……」
勇太:「大丈夫か!?早く、こっちへ!」
衛護隊員A:「す、すまない……」
衛護隊員を物陰に連れ込む勇太。
マリア:「おい、助けるのか?私は回復魔法なんて掛けてやらないぞ」
勇太:「違うよ」
意識を失った衛護隊員から、勇太は『衛護隊員用カードキー』を奪い取った。
勇太:「恐らくこれで、地下に行けるはずだ」
館内で入手した情報によると、ケンショーグリーンこと、横田理事は地下のプールに行ってるという。
侵入者の情報にあっては、何も分かっていない。
マリア:「さすがは勇太」
衛護隊員B:「おい!そこで何をしている!?」
勇太:「しまった!見つかった!」
マリア:「la ri ho!」
衛護隊員B:「うわっ!」
マリアに催眠魔法を掛けられ、それをモロに受けた衛護隊員はバタッと倒れ……。
衛護隊員B:「グー……グー……」
眠ってしまった。
マリア:「今のうちに!」
勇太:「さすがマリア!」
2人はその場からすぐに移動した。
衛護隊員C:「一旦、ロビーに集結!一旦、ロビーに集結!これよりっ、ケンショーレッド(J衛)より、侵入者共の対応について、御指示を賜る!」
衛護隊員D:「衛護隊員はロビーに集合!衛護隊員はロビーに集合!」
衛護隊員E:「特定の任務に当たっている者以外はロビーに集合だ!」
幸い、衛護隊員達は1ヶ所に集まってくれるようだ。
その方が行動がしやすい。
だが……。
勇太:「しまった!地下へ行くエレベーターは、ロビーにあるんだ!あれでは見つかってしまう!」
マリア:「階段は無いのか?非常階段とか……」
勇太:「非常階段か……」
2人は非常階段を探すことにした。
それは幸いにも見つかった。
だが、ホテル時代には無かったであろう、セキュリティドアが増設されていた。
幸い、先ほど衛護隊員から奪い取ったカードキーで、それを開けることができた。
勇太:「よし、こっちだ!」
地下への階段をバタバタ下りる。
だが、全ての階段がプールに繋がっているわけではなかったようだ。
衛護隊員F:「おらおら~っ!もっとタービンを回せーっ!もっと!もっとだーっ!サトー様は只今、バンケットホールでリサイタル中であられるぞ~っ!!」
田代元隊長:「ひぃぃぃっ!」
どうやらこちらは、発電機室であるらしい。
驚くことに、この建物がホテルとして廃業し、廃墟になってから電力の供給は受けていないらしい。
代わりにケンショーは、大型の自家発電機を導入した。
そして、多くの脱落会員達を発電奴隷としてこき使っているようである。
他にはそれを監視し、動きの悪い者には鞭を振るう衛護隊員が数名ほど。
男子部員:「ち、ちくしょう……!何で俺がこんな目に……!?」
衛護隊員G:「無駄口を叩くな!」
ビシィッ!(衛護隊員の鞭が炸裂)
男子部員:「ぎゃっ!」
衛護隊員G:「キサマが3ヶ月連続、誓願を達成できなかったからだろうが~っ!先生に対する懺悔の気持ちで、心を込めてしっかりとタービンを回すのだ!分かったかーっ!」
田代元隊長:「わ、私は雲羽が退転したからここに送られたんだ!私の責任じゃない!」
衛護隊員H:「ああッ!?キサマ!隊員の退転は隊長の責任だ!何年ケンショーで御奉公させて頂いていると思ってるのだ~っ!」
ビシッ!ビシィッ!
田代元隊長:「うっ……くっ……。恨むぞ、雲羽君」
勇太:「こ、ここは違うみたいだね」
マリア:「魔界にすら、こう言う所は無いぞ」
そそくさと場所を移動する魔道士2人だった。
勇太:「あっ、あんな所にエレベーターが!」
地下フロアを進んでいくと、業務用エレベーターを見つけた。
これもまたカードキーが必要だったが、衛護隊員用のカードキーでボタンを押すことができた。
勇太:「プールは地下2階だ!ここじゃないよ!」
マリア:「ガセだったのか!くそっ!」
そして、エレベーターがやってくる。
ドアが開くと……。
男A:「何だ、キミ達は!?」
男B:「誰だ!?」
勇太:「しまった!」
作業服にヘルメットを被った関係者達と鉢合わせしてしまった。
マリア:「la ri ho!」
男A:「くわっ!?」
男B:「くっ!」
マリアの魔法で眠らされる男達。
マリア:「勇太、早くエレベーターに!」
勇太:「分かった!」
2人は無人となったエレベーターに乗り込んだ。
既に地下2階のボタンが押されており、さっきの男達もそこへ向かう所だったらしい。
マリア:「さっきの奴らもケンショー?」
勇太:「……か、もしくは出入りの業者さん達だったのかも……」
勇太は最初、この建物にリネンサプライのトラックが入って行ったのを思い出した。
マリア:「その割には、私達を見てビックリしてなかった?」
勇太:「ま、まあ、確かに……」
そして、エレベーターが地下2階に到着した。
勇太:「ここからが正念場だ。気を引き締めて行こう」
マリア:「もちろんだ」
どうやらケンショーグリーンかどうかまでは不明だが、いずれにせよケンショーレンジャーの誰かがいることは間違い無かった。
巡回する衛護隊員の数がやたら多かったからだ。
マリア:「ここからは『姿隠し』の魔法を使う」
勇太:「便利だね」
一時的に透明人間になる魔法だ。
肉体だけでなく、着ている服や持ち物も一緒に透明になってくれる便利な魔法だ。
そして、プールに向かうまでの間、何となく侵入者が誰かも分かって来た。
衛護隊員I:「おい、そっちに妙観講はいたか!?」
衛護隊員J:「いや、いない!」
衛護隊員I:「奴ら、どこに行った!?」
衛護隊員J:「何でも、出入りの業者に化けて侵入したらしい。既にホールのサトー様は捕まったって話だ」
衛護隊員I:「くそっ!妙観講員め!」
勇太:(侵入者って妙観講員だったの!?)
衛護隊員K:「かつてこのホテルで働いていた従業員が、妙観講の中にいるらしい。だから、構造を熟知しているとのことだ」
勇太:(妙観講員が相手なら、ケンショーなんか一たまりも無いだろうけど……。横田理事がボコボコにされる前に、先に接触しておかないと!)
その深刻さはマリアにも理解できたらしい。
マリア:(勇太、急ぐぞ!)
2人はプールに急いだ。
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