[9月22日15時00分 天候:晴 東京都台東区上野 東京中央学園上野高校]
全ての授業が終わり、リサは帰る準備をしようとしていた。
リサ「フーム……」
帰る前に、ある事を思いつく。
淀橋「魔王様、一緒に帰ろー」
小島「魔王様ー」
リサ「……なぁ、2人とも」
淀橋「なーに?」
リサ「占いで愛原先生の居場所、分かると思う?」
淀橋「ええっ?」
小島「占いに走るの?」
リサ「どうだろうか?」
淀橋「もしかして、占い部の事、言ってる?」
リサ「そこはどう?」
小島「う、うーん……。確かに、よく当たると評判だけどォ……」
淀橋「部長が変わった人だもんね。顧問の先生もだけど……」
リサ「よく当たるのか。よし、占ってもらおう」
淀橋「テンション低いと占ってもらえないってよ」
リサ「料金は?」
淀橋「それはさすがにタダでしょ。学校でお金取ったらカツアゲじゃん!」
リサ「なるほど。それもそうか。よし、行ってみるぞ。部長の名前は?」
小島「3年5組の稲生万梨阿さんって言ったっけ。顧問は科学の入名先生」
リサ「分かった。行くぞ、今すぐに!」
リサは『魔王軍』の幹部を引き連れて、教室をあとにした。
小島「あっ」
その時、1人の男子生徒とすれ違う。
淀橋「なに?どうしたの?」
小島「今の、新聞部の朝比奈君じゃない?」
淀橋「それがどうしたの?」
小島「稲生部長が好きだって噂だよ?」
淀橋「へー、意外w」
小島「ねー!」
リサ「いいから行くぞ」
校舎の外に出て、クラブ棟へ向かう。
小島「ここ……だよね?」
入口が占いの館っぽく、エキゾチックな雰囲気になっている。
稲生万梨阿「今日は閉店だ。帰れ」
黒いローブにフードを被った万梨阿は、不機嫌そうに言った。
淀橋「はあ!?まだ下校時刻前でしょ?」
小島「だったら何で部室開けてんの!」
万梨阿「うるさい!とにかく、閉店ったら閉店だ!帰れ!」
淀橋「ざっけんじゃねーよ!せっかく来たのに!」
小島「リサからも何か言って!」
リサ「……オマエの職務怠慢を新聞部にチクる」
リサは赤い瞳をボウッと光らせて言った。
万梨阿「新聞部!?」
万梨阿はビクッと体を震わせ、目を丸くした。
リサ「部長の朝比奈を私は知ってるからな、占い部の職務怠慢を今度の学校新聞に書いてもらう」
淀橋「ハハッ!いいね、それ!!」
小島「うちの魔王様、怒らせると怖いんだから!じゃあね!」
万梨阿「ちょ、ちょっと待って!」
万梨阿は椅子から立ち上がると、リサの腕を掴んだ。
リサ「何だ?」
万梨阿「朝比奈君のこと、知ってるの?」
リサ「『学校の七不思議特集』は、オマエも知ってるだろう?わたしは新聞部じゃないけど、語り部として参加したから知ってるんだよ」
万梨阿「名前は……?」
リサ「愛原リサ。3年3組だよ」
万梨阿「あ、あの……朝比奈君に会ったら宜しくね?」
万梨阿はモジモジしながら言った。
それに勘づくリサ。
リサ「(なるほど……)分かったよ。オマエの事は、よろしく伝えておく」
リサはそう言って、占い部の部室を出た。
淀橋「リサ?」
リサ「サブクエスト開始だ。新聞部に行くぞ」
小島「本当に占い部の事を書いてもらうの!?」
新聞部は占い部と違い、伝統ある部の為、校舎の中に部室がある。
リサ「頼もー!」
朝比奈「あ、あれ!?あなたは確か……」
リサ「『学校の七不思議特集』ナンバーワン語り部の愛原リサ!再登場!」
朝比奈「な、何の用ですか?今年はもう『七不思議特集』は終わりましたよ?」
リサ「それは残念。せっかく語り部2人連れて来たのに」
淀橋「ちょw 怖い話なんて知らないよ!?」
小島「また適当な事言って……」
朝比奈「それより、今日は何の用ですか?」
リサ「占い部の稲生万梨阿は知ってるだろ?」
朝比奈「え、ええっ!?か、彼女がどうかしたんですか?!」
リサ「わたしが口利きしといてやる。今すぐラブレター書いて。あと、わたしがあいつの占いを受けられるよう、紹介状も書いて」
朝比奈「な、な、な……!?」
淀橋「あー、そういうことw」
小島「朝比奈君、ストライクゾーン、ズレてるねぇ?」
朝比奈「お、大きなお世話です!」
リサ「2人とも、黙ってて。どうする?こんなチャンス、滅多に無いよ?わたしはあのコの占いを受けたい。協力してくれたら、わたしが口利きしといてやるよ」
淀橋「こう見えても、人心掌握術は学園イチの魔王様だからね、協力して損は無いよ」
小島「そうそう」
朝比奈「わ、分かりました。ちょっと待っててください」
さすがは新聞部。
ペンを取ると、スラスラとラブレターの文章を書き始めた。
それとは別に、紹介状。
朝比奈「こ、これでどうですか!?な、中は見ないでくださいよ!?」
リサ「ありがとう。必ず渡しておくよ」
リサはラブレターと紹介状の2通を手に、新聞部をあとにした。
淀橋「中身、見ちゃおうか?」
小島「新聞部の部長だから、きっと文学的な事が書いてあるよ?」
リサ「いいから、余計な事はするな。わたしが占い受けられなくなっちゃう」
淀橋「あっ、ゴメン!」
小島「そうだったね」
再び占い部の部室へ。
万梨阿「また来たのか……」
淀橋「だったら、店じまいすりゃいいでしょーが!」
小島「メンドくさ……」
リサ「まあまあ。これで、わたしを占ってくれ」
リサは万梨阿にラブレターと紹介状を渡した。
リサ「新聞部のアサヒナ、アナタにベタ惚れみたいだよ?」
万梨阿「!!!」
万梨阿はすぐにラブレターの封筒を開け、中身を確認した。
万梨阿「こ、この字は本当に朝比奈君の……」
リサ「紹介状もある。アサヒナからの紹介だ。これでわたしを占ってもらえないだろうか?」
万梨阿「そ、そういうことなら……。そこに座って。何を占って欲しいの?」
リサ「ダーリン。愛原学先生が今どこにいるか、それを占って欲しい」
万梨阿「……難しい依頼ね。まあ、頑張ってみる」
万梨阿は水晶玉を取り出した。
淀橋「すっごい、本格的~!」
万梨阿「入名先生の備品だよ」
そして占いの結果は……。
万梨阿「福島県……。福島県……西部……」
リサ「福島!?福島の西部のどこ!?」
万梨阿「ごめんなさい。そこまでは……」
淀橋「マジ!?それでもそこまで分かるんだ!」
小島「福島県の西部というと、会津若松とかかな?中等部代替修学旅行で行った」
淀橋「あそこか!」
リサ「……分かった。ありがとう」
リサは部室から出ようした。
万梨阿「ちょっと待って!」
部室から出ようとするリサの腕を掴んで引き留める万梨阿。
リサ「今度は何だ?」
万梨阿「すぐに返事を書くから、持っていてくれる!?」
淀橋「LINEにしろよ、LINEに!」
小島「テレグラムでも可!」
リサ「お、おかしいな。サブクエストは完了したはずなのに……」
全ての授業が終わり、リサは帰る準備をしようとしていた。
リサ「フーム……」
帰る前に、ある事を思いつく。
淀橋「魔王様、一緒に帰ろー」
小島「魔王様ー」
リサ「……なぁ、2人とも」
淀橋「なーに?」
リサ「占いで愛原先生の居場所、分かると思う?」
淀橋「ええっ?」
小島「占いに走るの?」
リサ「どうだろうか?」
淀橋「もしかして、占い部の事、言ってる?」
リサ「そこはどう?」
小島「う、うーん……。確かに、よく当たると評判だけどォ……」
淀橋「部長が変わった人だもんね。顧問の先生もだけど……」
リサ「よく当たるのか。よし、占ってもらおう」
淀橋「テンション低いと占ってもらえないってよ」
リサ「料金は?」
淀橋「それはさすがにタダでしょ。学校でお金取ったらカツアゲじゃん!」
リサ「なるほど。それもそうか。よし、行ってみるぞ。部長の名前は?」
小島「3年5組の稲生万梨阿さんって言ったっけ。顧問は科学の入名先生」
リサ「分かった。行くぞ、今すぐに!」
リサは『魔王軍』の幹部を引き連れて、教室をあとにした。
小島「あっ」
その時、1人の男子生徒とすれ違う。
淀橋「なに?どうしたの?」
小島「今の、新聞部の朝比奈君じゃない?」
淀橋「それがどうしたの?」
小島「稲生部長が好きだって噂だよ?」
淀橋「へー、意外w」
小島「ねー!」
リサ「いいから行くぞ」
校舎の外に出て、クラブ棟へ向かう。
小島「ここ……だよね?」
入口が占いの館っぽく、エキゾチックな雰囲気になっている。
稲生万梨阿「今日は閉店だ。帰れ」
黒いローブにフードを被った万梨阿は、不機嫌そうに言った。
淀橋「はあ!?まだ下校時刻前でしょ?」
小島「だったら何で部室開けてんの!」
万梨阿「うるさい!とにかく、閉店ったら閉店だ!帰れ!」
淀橋「ざっけんじゃねーよ!せっかく来たのに!」
小島「リサからも何か言って!」
リサ「……オマエの職務怠慢を新聞部にチクる」
リサは赤い瞳をボウッと光らせて言った。
万梨阿「新聞部!?」
万梨阿はビクッと体を震わせ、目を丸くした。
リサ「部長の朝比奈を私は知ってるからな、占い部の職務怠慢を今度の学校新聞に書いてもらう」
淀橋「ハハッ!いいね、それ!!」
小島「うちの魔王様、怒らせると怖いんだから!じゃあね!」
万梨阿「ちょ、ちょっと待って!」
万梨阿は椅子から立ち上がると、リサの腕を掴んだ。
リサ「何だ?」
万梨阿「朝比奈君のこと、知ってるの?」
リサ「『学校の七不思議特集』は、オマエも知ってるだろう?わたしは新聞部じゃないけど、語り部として参加したから知ってるんだよ」
万梨阿「名前は……?」
リサ「愛原リサ。3年3組だよ」
万梨阿「あ、あの……朝比奈君に会ったら宜しくね?」
万梨阿はモジモジしながら言った。
それに勘づくリサ。
リサ「(なるほど……)分かったよ。オマエの事は、よろしく伝えておく」
リサはそう言って、占い部の部室を出た。
淀橋「リサ?」
リサ「サブクエスト開始だ。新聞部に行くぞ」
小島「本当に占い部の事を書いてもらうの!?」
新聞部は占い部と違い、伝統ある部の為、校舎の中に部室がある。
リサ「頼もー!」
朝比奈「あ、あれ!?あなたは確か……」
リサ「『学校の七不思議特集』ナンバーワン語り部の愛原リサ!再登場!」
朝比奈「な、何の用ですか?今年はもう『七不思議特集』は終わりましたよ?」
リサ「それは残念。せっかく語り部2人連れて来たのに」
淀橋「ちょw 怖い話なんて知らないよ!?」
小島「また適当な事言って……」
朝比奈「それより、今日は何の用ですか?」
リサ「占い部の稲生万梨阿は知ってるだろ?」
朝比奈「え、ええっ!?か、彼女がどうかしたんですか?!」
リサ「わたしが口利きしといてやる。今すぐラブレター書いて。あと、わたしがあいつの占いを受けられるよう、紹介状も書いて」
朝比奈「な、な、な……!?」
淀橋「あー、そういうことw」
小島「朝比奈君、ストライクゾーン、ズレてるねぇ?」
朝比奈「お、大きなお世話です!」
リサ「2人とも、黙ってて。どうする?こんなチャンス、滅多に無いよ?わたしはあのコの占いを受けたい。協力してくれたら、わたしが口利きしといてやるよ」
淀橋「こう見えても、人心掌握術は学園イチの魔王様だからね、協力して損は無いよ」
小島「そうそう」
朝比奈「わ、分かりました。ちょっと待っててください」
さすがは新聞部。
ペンを取ると、スラスラとラブレターの文章を書き始めた。
それとは別に、紹介状。
朝比奈「こ、これでどうですか!?な、中は見ないでくださいよ!?」
リサ「ありがとう。必ず渡しておくよ」
リサはラブレターと紹介状の2通を手に、新聞部をあとにした。
淀橋「中身、見ちゃおうか?」
小島「新聞部の部長だから、きっと文学的な事が書いてあるよ?」
リサ「いいから、余計な事はするな。わたしが占い受けられなくなっちゃう」
淀橋「あっ、ゴメン!」
小島「そうだったね」
再び占い部の部室へ。
万梨阿「また来たのか……」
淀橋「だったら、店じまいすりゃいいでしょーが!」
小島「メンドくさ……」
リサ「まあまあ。これで、わたしを占ってくれ」
リサは万梨阿にラブレターと紹介状を渡した。
リサ「新聞部のアサヒナ、アナタにベタ惚れみたいだよ?」
万梨阿「!!!」
万梨阿はすぐにラブレターの封筒を開け、中身を確認した。
万梨阿「こ、この字は本当に朝比奈君の……」
リサ「紹介状もある。アサヒナからの紹介だ。これでわたしを占ってもらえないだろうか?」
万梨阿「そ、そういうことなら……。そこに座って。何を占って欲しいの?」
リサ「ダーリン。愛原学先生が今どこにいるか、それを占って欲しい」
万梨阿「……難しい依頼ね。まあ、頑張ってみる」
万梨阿は水晶玉を取り出した。
淀橋「すっごい、本格的~!」
万梨阿「入名先生の備品だよ」
そして占いの結果は……。
万梨阿「福島県……。福島県……西部……」
リサ「福島!?福島の西部のどこ!?」
万梨阿「ごめんなさい。そこまでは……」
淀橋「マジ!?それでもそこまで分かるんだ!」
小島「福島県の西部というと、会津若松とかかな?中等部代替修学旅行で行った」
淀橋「あそこか!」
リサ「……分かった。ありがとう」
リサは部室から出ようした。
万梨阿「ちょっと待って!」
部室から出ようとするリサの腕を掴んで引き留める万梨阿。
リサ「今度は何だ?」
万梨阿「すぐに返事を書くから、持っていてくれる!?」
淀橋「LINEにしろよ、LINEに!」
小島「テレグラムでも可!」
リサ「お、おかしいな。サブクエストは完了したはずなのに……」