【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

秘密の花物語

2009-06-20 19:48:38 | 路傍の花~道草


   こちらは今日も晴れました。
  今日は少々、風が強く、
  蒸し暑くなりました。

   と言いましても湿度は
  丁度 60%。人間の身体には、
  一番良い湿度だそうですね。

   今朝、庭では蝶が
  乱舞していました。
  アゲハ蝶に紋白蝶が何頭も。

   もう、すっかりお馴染みの
  アゲハ蝶は赤いチェリーセージに。

   あげくの果てには私の肩にも留まる始末。
  ただ風が強いので写真を撮るのは、なかなか大変です。
  しかしながら、このお天気も今日まで。どうやら明日は、雨のようです。

「姫女苑(ヒメジョオン)」


     買い物の帰途、“私だけの場所” に寄ってみました。
    ここを訪れたのも、本当に久し振りです。
    いつの間にか草丈が伸び、足を踏み入れるのが怖いほど・・。

     それにしても以前には、ここでは全く見掛けなかった、
    白い 「姫女苑(ヒメジョオン)」 が、風に揺れています。
    
     という事は、正真正銘の 「姫女苑」 のようですね。
    とは言え、姿、形は・・「春紫苑(ハルジオン)」 と、そっくりです。

     「春紫苑」 は心もち花首を傾け、「姫女苑」 は真っ直ぐ・・
    ~なんて言いましても、折からの風に揺れているのですから。

     そうそう、今日気付いたのですが、この花、微かに香りがありますね。
    でも、だからと言って、この花を摘んで帰って花瓶になど、
    挿さない方がよろしいようです。

     何でも、お金が溜まらない・・貧乏になってしまうのだとか。
    花言葉は、“素朴で清楚” なんて、
    素敵な言葉を貰っていますのに、何とも残念です。

     余談ながら・・。
    「ローズマリー」 は、悪魔から身を守ってくれるのだそうです。
    
     眠る前に、ベッドの下に葉っぱを置いて休むといいそうです。
    ただ、あまり香らないように注意して下さいね。
    ローズマリーには、覚醒効果がありますから・・。

    「そんな事は馬鹿げているわ。」
  「確かにそうなのよ ―― 全く馬鹿げているの。
  でも、20年も絶え間なく分別をわきまえさせられて来た後で、
  馬鹿げる事は、ああ、何て嬉しいんでしょう。・・・」

                                         【「アンの友達」 12.】   

美しい花にご用心!

2009-06-19 15:46:08 | A・クリスティーの館

【ハイビスカス】


    こちらは連日の快晴です。
   昨夕も、遠くで雷が “ゴロン・・”。
   
    早めにドクダミなどを家の中に
   取り込んだりしましたので、
   事なきを得ました。

    今日も風があり、爽やかです。
   でも、日中はさすが暑くなって
   来ました。湿度は50%。

    これが70、80%になりますと、
   もうたまりません。
   不快指数も、一気に高まります。

    ところで司馬遼太郎著 『坂の上の雲』
   1巻の半ば辺りまで読んだ所で、気分転換とばかりに読み始めた、
   アガサ・クリスティー。冷やかし半分に読み始めましたのに、思わぬ熱中を・・。

     『ポケットにライ麦を』 から、(なぜかこれは、よたよたでしたが)
    今度は一気に 『死との約束』 を読了。
    探偵役も、ミス・マープルから、エルキュール・ポアロにバトンタッチ。

     エルサレムから死海を旅行中に巻き起こる殺人事件。
    ちょっと松本清張の 『黒の回廊』 を彷彿させたりして。
    テレビでも、以前に見た記憶・・。

     ここで登場する植物は、毒草の 「フォックスグローブ(ジキタリス)」
    俗に言われる、「キツネの手袋」 です。

     ここでも毒物は、それから抽出される、
    「ジギトキシン」 が、死因に挙げられています。

     「ジギトキシン」 は、心臓に作用する劇薬とか。
    尤も今回は、経口ではなく、注射によるものですが・・。

     それにしても、フォックスグローブ、園芸店などにも売られていますが、
    こんな毒草だったのですね。(あまり好きな花ではありませんが)

   一方、肝心の 『坂の上の雲』。大好きな正岡子規の登場です。
  それにしても、あの大政奉還から僅か22年で東海道線が全通しているのですね。
  この年、喀血をした子規は、郷里の松山に静養に帰ります。

   「汽車があるけん、病人でも疲れんでもゆける」 
  ~と言っています。今が平成21年ですから、来年全通した事になるのですね。
  これって、凄い事です。(東海道線開通、明治22年)

   そうそう、ベースボールに 「野球」 という日本語を与えたのも、この子規なのだそうです。
  その後、松山が野球王国になったのも、その影響からだとか。

   ともあれ、この 『坂の上の雲』 も、非常に面白い読み物である事は疑いのない所です。
  あまり他所見(よそみ)しないで、これからも頑張って音読に励むとしましょう。

薔薇の首飾り

2009-06-18 18:57:08 | リラのお気楽ユメ日記


   こちらは今日も快晴です。
  ただ、気温は低め。

   何年か前のように、6月から30度を
  越えるといった気侯ではありません。

   朝晩に至っては、半袖では寒い位。
  アラッ!? こんな気候は爽やか・・
  ~と、言った方がいいですね。

   一方、庭に視線を遣りますと・・。
  「半夏生」 が、少しずつ、少しずつ・・
  白くなって来ました。

   それは本当に白い蝶が止まっているようにも見え・・。
  ドクダミの白い花と良い勝負です。(毎日、開花した分だけ採っています)
  そして、もう一つの紫陽花、「萼(がく)紫陽花」 も青い花を・・。

     さて、冒頭の写真。
    赤い 「ベルガモット」 の花が咲きました。

     白や青の花が多い中で、チェリーセージと
    共に、頑張って咲いてくれています。
  
     何と言いましても、
    赤い花には元気を貰えますものね。

     それにしても、ベルガモットの別名が、
    「松明花(タイマツバナ)」 とは・・。

   松の明りと書いて、“たいまつ”。
  何ともロマンティックです。漢字って、素敵ですね。

     ところで映画の翌日は、必ずと言っていい程、
    映画の余韻に浸るのが、この所の私の通例となっています。
    1本の映画で 2日分、安上がりですこと!

     今回、私の眼を捉えて離さなかったもの・・。
    それは、華麗な衣装です。

     やはり・・と言いますか、今年度アカデミー賞の、
    「衣装デザイン賞」 を見事、受賞したそうですね。

     花(薔薇)をふんだんに散りばめた帽子に、
    大きく裾の広がった段々のドレス。

     それも然(さ)る事ながら、
    今回特に印象に残ったのが、ネックレスです。

   私は、なぜか胸元を飾るネックレスより、首を飾るチョーカーが好き。
  この映画では、そのチョーカーが頻繁に登場していて、画面に釘付けでした。

   中でも、特に印象に残ったもの。
  キラキラ光る、眩いばかりの宝石ではありません。

   淡いピンクの・・桜色をした、小さな薔薇の(コサージュ)チョーカーです。
  たぶん・・これは、記憶が曖昧なのですが・・アイボリーのシルクのリボンに、
  留められていたのでしたっけ・・? 真珠・・? もう、うっとりするほど美しくて。

   勿論、これら薔薇は、様々な所に使われています。
  昨日の写真の上から6枚目の写真のフードには、ピンクの薔薇が・・。(見えにくいですね)

   ただ、コートが紺色だからでしょうね・・こちらの薔薇は同じピンクでも少し濃いめ。
  ドレスの色に合わせ・・。心憎いばかりのセンスです。
  さすが、薔薇が国花である英国ならでは・・ですね。

   『赤毛のアン』 からは、100年ちょっと前の時代背景ですが、
  豪華さに差こそあれ、同様のファッションに身を包んだ、
  華麗な美の世界を堪能させて頂きました。

   そうそう、あの薔薇のチョーカー、真似出来そうです。
  手持ちのコサージュで、すぐ作れますものね。

映画 「ある公爵夫人の生涯」~美しき闘い

2009-06-17 17:33:57 | 映画の香り


     こちらは今日も梅雨とは思えない天気が続いています。
    今も雲、一つありません。快晴。

     起床時、庭の草花が濡れていました。
    あれから雨、降った形跡などありませんのに・・。     
    昨日の夕立ちの凄まじさを象徴しているような気がします。

     本来、「夕立ち」 とは、短時間に激しく降る雨の筈では・・?
    ~なんて、嘆いてみた所で詮方ない事ですね。

     でも、その激しい雨のお陰で、昼間の埃っぽさは取り払われ、
    定番でもある “空気はピカピカ光って”
    夜は美しい 「下弦の月」 を見る事が出来ました。

     ただ、妙にオレンジっぽいのが気に入りませんでしたが・・。
    一番美しい月は、冬の月ですものね。(~と心秘かに思っています)


 







   今日も、前置きが長くなって
  しまいました。

   今日は、映画
  『ある公爵夫人の生涯』
  を観て来ました。

   これも予告編段階から絶対に
  観ようと決めていた映画です。

   故ダイアナ妃を連想させる、
  ドラマチックなストーリーは勿論、
  美しい古城でのロケーションや、
  豪華絢爛(けんらん)たる衣装。

   それらをただ、眺めるだけでも、うっとりの私ですから。
  それに、 主人公のデヴォンシャー公爵夫人を演じるのは、【つぐない】 のキーラ・ナイトレイ。
  彼女の美しさには、ただ、ただ感動。この役は、まさに適役でしょう。
 
   それにしても、例の新型肺炎騒動で、本当に久し振りの映画です。
  しかも、封切りから僅か2ヶ月のスピードで、我街の映画館に掛かりました。

   映画は、故ダイアナ妃の祖先にあたる、デヴォンシャー公爵夫人の実話を映画化。
  華やかな生活の裏で、夫の無関心や裏切りに苦しみながらも、
  自分自身の信念と、愛を貫こうとしたジョージアナ・スペンサーの生涯を描きます。

   デヴォンシャー公爵夫人と言いますと、どうしても断頭台の露と消えた、
  フランス王妃、マリー・アントワネットとダブります。
  それもその筈、僅か2歳違い。同時代を生きた、美しきヒロイン達です。

   【マリー・アントワネット】 の映画も観ましたが、類い稀なる美貌や、
  ファッションリーダー的な役割など、共通点は、沢山あります。

   でも、知性と教養の点では、デヴォンシャー公爵夫人のジョージアナに、
  軍配が上がるのではないでしょうか。

   それにしましても・・。無表情で、犬ばかり可愛がる夫。
  しかも、その夫が外に作った子供を押しつけられ、男の子だけを欲しがり、
  女の子には見向きもしない・・。

   その上、ただ一人の親友だったエリザベス(ヘイレイ・アトウェル)を愛人とし、
  妻妾同居の生活。ジョージアナの心の痛み、いかばかりだったでしょう。

   そして、昔からの知り合いだった、チャールズとの恋愛。
  子供まで宿し、産み、最後には手放し・・。

   このように記しますと、波乱万丈で、救い難い生涯のような気がしますが、
  最後の最後に、“許し”があり、悲惨な結末とならなかった所に、僅かに救いがありました。

   そうそう、この映画では、「愛しています」 ではなく、「崇拝しています」 という、
  言葉が使われておりました。この言葉は、『赤毛のアン』 で、すっかりお馴染みです。

   やはり・・高貴な方の使われる言葉だったのでしょうか・・。
  何だか嬉しくなってしまいました。素敵な言葉ですもの。

   ~あっちに飛び、こっちに飛び・・のバラバラの文章になってしまいましたね。
  あまりの華麗さに、未だに頭がボ~ッとしています。






厳かに、華やかに人生の開幕ベル

2009-06-16 18:58:18 | 趣味の器(壺)~その他
「セージ」


   梅雨に入って雨が降りません。
  今日も、いいお天気!

   今年は、いつまで経っても肌寒い・・
  なんて、つい何日か前まで申して
  おりましたが、ここに来て、
  やっと本来の気温になって来ました。

   とは言え、蒸し暑いのは苦手です。
  (当然ですが)

   それでも今の所、朝晩は、
  ぐっと過ごしやすくなっています。

   そうそう昨夜は、休む前、親しげな三日月を東の空に見ました。
  夜空に、お月様を見ると・・なぜか、ほっとします。ましてや、こんな三日月は特に・・。

   今日(16日)は、「下弦の月」 なのですね。
  ただ今日は午後から所により雷雨とか。今の所、その気配はありませんが・・。

   ~なんて、暢気(のんき)な記事を書き込んでいた私です。その後、俄かに暗くなり・・。
  時刻は、午後4時過ぎ頃だったでしょうか。雷と強烈な雨。豪雨です。

   おまけに雹(ひょう)まで降る始末。それは何とも凄まじいものでした。
  その豪雨が治まったのは、午後6時。延々と2時間も・・。
  去年くらいから感じている事なのですが、まるでスコールです。

   ところで一昨日は、結婚披露宴に
  よばれて来ました。

   ハワイアンに彩られた式。
  そして憧れの 「ジューン・ブライド」。
  
   レストランを借り切って、
  仲人さんもいない、今風の結婚式です。

   「オードリー」 というニックネームの
  彼女は、とても華奢で、どう見ても
  10代にしか見えません。(実年齢は29歳)

   その彼女が、白い螺旋状の階段を
  ウェディングドレスの裾を引きずりながら
  降りて来た時には、思わず溜息。
   
   そう言えば、アンも・・。
  グリーン・ゲイブルスの、手織の絨毯を
  敷き詰めた古い階段を降りて来たものでした。

   “―― 霞のようなヴェールを被り、腕に一杯薔薇を抱え、
  ほっそりした姿で、眼を輝かせたグリーン・ゲイブルス最初の
  花嫁であった。
                          【「アンの夢の家」 第1章】   





    ↑ このお花、披露宴の最後に
   出口の所で、「お花をあげましょう」 と
   新郎さんに言われ、
   頂いて来ました。ラッキー!!

    そして引き出物は、
   大好きな唐津焼。
   大切に使わせて頂きますね。   

白い天使の囁き

2009-06-13 16:08:16 | リラのお気楽ユメ日記

【半夏生】


     起床時は晴れ渡っていましたのに、その後真珠色の空。
    今日は夕立ちも、来るとか来ないとか・・。
    
     でも又、太陽が出て来て・・今は蒸し暑くなっています。
    梅雨ですから、仕方ありませんが・・。

     さて、冒頭の写真の 「半夏生」。
    実は私、とんでもない勘違いを・・。

     “今年は、いつまで経っても葉っぱが白くならないわ・・”
    ~なんて・・太平楽に、のたまっておりました。

     でも、既存の葉っぱが白くなるのではなく、
    白い新芽を伴って、やって来るのですね。
    一体何年、この植物と暮らしているのでしょう。

   毎年、この季節になれば、当然のように顔を出しているものですから、
  こちらも、それを当然のように眺めていました。

   従って、今頃の季節には、いつも視界にありながら、
  ほとんど意識すら、する事のない植物だったのです。

   我庭にも、色々な蝶がやって来るのですが、白い蝶だけは、なかなか写真に撮れません。
  そんな時、この半夏生の 「蝶が止まっているような姿」 に、魅了されてしまったという訳です。

   おまけに、「ドクダミ」 を初め、「トラディスカンティア」 などの白い花も一杯!
  それは、まるで白い蝶が乱舞しているよう・・なんて、思ってしまったのも、
  あながち無理のない事でしょう。そう言えば・・。

   「真っ白なデージーが庭を埋め尽くす姿は、
  夜空の星のよう・・」

  ~と言ったのは、ターシャさん でしたね。

   「想像の余地」 って、こんな効果をも、もたらせてくれるのですね。
  尤もこんな ポール には、到底及びませんが・・。 

   「・・・僕はね、陽が沈んでから、天の使いが世界の上を歩き回ると
  思うんだよ・・・銀の翼をたたんだ、背の高い 白い天使 がね、
  そして花や小鳥達に歌を歌って寝かしつけるんだよ。
  子供達だって、耳を澄ませば、その歌が聞こえるのだよ。・・・」


   「・・・すみれ はね、天使達が空に星穴を開けた時に落ちた、
  空の切れ端だと思うの。
   それから、きんぽうげ は古くなった日光から出来てるしね。
  スイトピー の花は、天国へ行けば喋々になると思うの。・・・」

                                          【「アンの青春」 第19章】


     明日(14日)は、知人の結婚式に出席のため、
    ブログをお休みさせて頂きます。
    
     勝手を申しますが、どうぞよろしくお願い致します。
    (ひょっとしましたら、15日もお休みするかも知れません。)
   

幸せの形

2009-06-12 19:18:38 | リラのお気楽ユメ日記


     今日は、梅雨とは思えない、爽やかな朝を迎えました。
    相変わらず気温は低めです。
  
              そして、この季節には珍しく、雲一つない青空。
             おまけに、カラッとしています。

              それは昼間の一番長い、初夏の黄昏に近い、
             この時間になっても何ら変わる事は、ありません。

       それでも自転車で下まで下りて来ましたが、
      さすがに、こんなにお天気が良いと汗ばみます。

       でも、心地良い汗。
      そんな時、火照った身体に一片の風・・。
              “あ~っ、幸せ!” こういう幸せも、あるのですね。

   “・・・全てのものは、リラがこれまで何百回も見て来た通りである。
  しかし、世界の全様相は変わったように見えた。
 
   「何か劇的な事が起こればいいなんて思って、
  あたしは、何ていけなかったんだろう! 
  ああ、あの懐かしい単調な愉しい毎日がもう一度帰って来たら
  いいのに! もう決して決して不平は言わないから。」”

                                         【「アンの娘リラ」 第5章】

    ~なんて、こんな事を書き込みましたのも、
   実は、今日伺った美容院の先生のお話から。
   その美容院の先生は・・。

    (詳しい事は良く分からないのですが)血圧が高くて倒れ、
   入院している間に、肺機能が低下してしまい、
   お医者様から絶対にマスクを着用するように
   言われたとの事。

    風邪をひいたら命に関わるとも。
   折から今回の新型肺炎騒動。
   それも、まだ終息に至っていません。
    
    それなのに、「マスクをするのが、しんどい。」 と
   仰るのです。そして・・。

   「息をする・・今まで当たり前に思っていた事が、
   どんなに有り難い事だったのかに気付いた・・。」 とも。

     「それなら腹式呼吸ですよ。」 ~なんて、言いましたが、
    ご自分には、出来ないと仰るのです。
    「錬習すると出来るようになりますから・・」 と私。

     そう言えば私も、今回の新型肺炎でマスクをした時、
    息が出来ない・・なんて、思ったものです。
    
   腹式呼吸に切り替え、それは解決したのですが・・。
  そうそう、身体のためには、口呼吸より鼻呼吸、腹式呼吸だと、
  もっと良いそうですね。

   腹式呼吸なんて、とっくの昔に忘れていましたが、
  奇しくも今回の新型肺炎で、それを思い出させてくれました。

   今は、携帯酸素ボンベも、売っているそうですね。
  でも、小さなそれでも1500円弱するそうです。
  それが最低でも1日4本必要だと仰っていました。

   失って気付く幸せなんて、悲しいです。
  普通の事、平凡な毎日、それがいかに幸せな事か・・。
  こんな今だからこそ、見つめ、毎日を大切に暮らして行きたいですね。 

空極の「想像の余地」

2009-06-11 17:46:17 | A・クリスティーの館


   昨日の雨は上がりましたが、
  梅雨特有のはっきりしない天気に
  なっています。
    
   それでも、時折、太陽は
  顔を出しています。
  
   ただ今年は、今日も蒸し暑さをあまり
  感じません。湿度は随分、高いのですが・・。
  
   未だに長袖のブラウスを着ています。
  (Tシャツではありません)

   例年でしたら襟元など暑苦しくなり、
  すっきりしたTシャツしか着れなくなっている筈なのですが・・。
  今日も、“午後からお天気” になりました。

   さて、そんな中、気分を明るくして
  くれるように、パッと開いたのは、
  今年も真っ赤なハイビスカス。

   “私はあなたを信じます”
  その花言葉の通り、純心、無垢な花。
  
   この花に、真っ直ぐに見つめられると
  何も嘘の付けない・・こちらまで
  思わず素直になってしまう花・・。

   別名が、「仏桑花(ブッソウゲ」)、
  「菩薩花(ボサツバナ)」 と聞けば・・
  成程・・なんて、妙に納得。

   原産地も中国南部や、
  インドと言うのも分かる気がします。

   しかしながら、「ハイビスカス」 と言えば、      
  何と言っても、ハワイのイメージでしょう。
  
   真っ直ぐな長い髪に、ハイビスカスの髪飾り・・
  南国ムード満点の花ですものね。

   さて、話はガラッと変わって。
  やっと、アガサ・クリスティー著 『ポケットにライ麦を』、読了。
  と言いましても、2度目、いいえ、3度目にもなる読み直しです。

     かれこれ10年位前にも1度、読んだのですが、
    その頃の私は、乱読もいい所。
    勿論、ハーブなどには、これっぽっちも興味ありません。
    
     あるのは、ミステリー要素だけ。
    でも今回は、ハーブに視点を当て、これも例により音読で。
    そんな風に、望んだのはいいのですが・・。

     出て来るのは、後にも先にも・・最初に登場した、
    「水松(イチイ)」 の実だけと来ています。何だかガックリ・・。

   そうは申しましても、(いつもの事ながらではありますが)犯人の意外性や、
  ストーリー性は、抜群。ついつい物語の中に、どっぷり引き込まれてしまいます。

   さて、今回読んで特に感じた事。
  こうした翻訳本の言葉遣いの美しさです。例えば、こんな風に・・。


 「奥様、お入りになったら? 外套もお召しにならないで、
外にお出になっては毒ですよ。もう随分、冷えて来たでしょうに。」
                       【「ポケットにライ麦を」より】


   ごく、ごく・・さり気ない、日常会話ですが、一事が万事こんな調子です。
  さしずめ、“現代” でしたら、いかがでしょう・・?

   「奥さん、入られたら? コートも着ないで外に出ると毒ですよ・・・・・」
  いやはや・・。

薔薇の花の下の約束

2009-06-10 16:52:52 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編


    起床時には降っていなかった雨。
   いつの間に降り出したのでしょう。
   音もなく静かな雨です。

    気が付いたのは午前8時頃。
   それにしても、降っているかいないか、
   分からないような細かい雨です。

    昨日、花が咲いているドクダミを採り、
   乾かして置いて良かったと、
   ほっと胸を撫で下ろしている私がいます。

    その束は前回と併せて、ざっと30束余り。
   昨夜のうちに一部、家の中に吊るして置いたのですが、
   葉っぱ特有の瑞々しい香りを放っています。

   「私、赤い薔薇が大好きですの。
  アンは、ピンクの薔薇が一番好きですし、
  ギルバートは白が好きなんです。私は真紅のが欲しいのですわ。」

                                         【「アンの夢の家」 第38章】



    さて、世の中に薔薇が嫌いと仰る
   方は、まずいらっしゃらないでしょう。

    私も例外ではなく、今の季節は、
   特に家の外も中も、薔薇の芳香で、
   うっとりしています。

    そして我家では貴重な、
   ピンクの薔薇が再び開花しました。

    薔薇の歴史は、紀元前800年と
   言いますから相当に古いですね。

    日本でも、『古今集』、『枕草子』 には、
   薔薇そうび という名称が現れ、『源氏物語』 にも同様の記述があります。

   「花橘、撫子、さうび・・・などやうの、花のくさぐさを植えて」 ~「源氏物語」

   平安貴族が薔薇を庭に植え、愛(め)でていた様が想像出来ますね。
  そして江戸時代には、『野薔薇』 の素朴さが評価されたようです。

 「路たえて香にせまり咲く いばら かな」 ~松尾 芭蕉 

いばら の花此処ここをまたげと咲きにけり」 ~小林 一茶

                         【注:茨(いばら)は薔薇の別名】

    芭蕉も一茶も野薔薇の香りに誘われ、歩みを止め、一句を詠んだようです。
   何と風流なのでしょう。

    薔薇と言えば、薔薇を敷き詰めたベッドで眠ったという、
   クレオパトラが有名ですね。
   
    クレオパトラの美を引き立てたのも薔薇なら、恋人、アントニウスを招いて
   開かれたパーティーでは、30Cm以上の厚さに薔薇が敷き詰められたとか。

   クレオパトラに限らず、この頃のローマは、ネロ皇帝を初めとして、
  薔薇三昧の日々だったようです。

   そうそう、今日のタイトルの “薔薇の花の下の約束事”。
  ヨーロッパでは、薔薇の花を天井に吊るした議会や宴会での事は、
  秘密にする風習があるそうですね。

   薔薇の芳香には、鎮静効果がありますので秘密が守れるという事なのでしょう。
  一方、レモンやジャスミンは覚醒効果。
  これだと、興奮して思わず秘密の暴露・・ともなりかねませんものね。

    さて、私も・・こんな風に薔薇の事を綴っていますと、
   少々、喉が渇いて参りました。

    折角ですので、薔薇茶を頂く事にします。
   こうなりますと、せめて薔薇のカップで。

    という訳で今日は急遽、
   『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』 のオープンです。
   クレオパトラと違って、せいぜいポプリの薔薇の花びらを散らす程度ですが・・。 

もう一つの花、手鞠花~紫陽花

2009-06-09 18:50:50 | 香る庭の花綴り




    今日も真珠色の空と、
   ヒンヤリとした朝になりました。

    今年は、未だに長袖が手放せ
   ません。と言うより・・
   もう1枚上着が欲しいほど・・。

    尤も、じっとしていれば・・の、
   話なのですが・・。

    ただ、今日は昨日までのように、
   “午後から天気” ではありません。

   その逆で、午前中は太陽も顔を出していましたが、午後になり時間の経過と共に、
  厚い曇に覆われ・・。そろそろお天気も、下り坂のようです。

   さて、庭では初夏の風物詩・・とでも言いましょうか、
  癒やしの色、青い紫陽花が、いよいよ登場です。

   そして先日は、まだ白い花を付けていなかった、
  「折鶴蘭(オリヅルラン)」 に今日は、その花を見ました。

   青い、手鞠のように華麗に咲く紫陽花と、
  ともすれば見逃がしてしまいそうな、小さくて可憐な折鶴蘭の白い花。

   それは、紫陽花の周りを舞っている、白い蝶にも見え・・。
  折しも紫陽花の周りを舞っている本物の蝶も、いつになく、
  嬉しそうに見えたのですが、気のせいでしょうか。

   ところで、『紫陽花』 の別名が、「七変化」 である事は、良く知られていますね。
  その名前の通り、我家の紫陽花も毎日微妙にその色を変えています。
  他にも、手鞠花てまりばな」、「刺繍花ししゅうばなの素敵な名前がある事をご存知でしょうか。

   この 『紫陽花』 こそ、名前の由来として様々な説があります。
  “厚咲き” が、なまったもの、厚藍あつあい の転じたもの、
  あるいは、集真藍あずさあい が、合わさったもの等など・・。

   又、幕末に長崎のオランダ商館の医師として来日したシーボルトが、
  愛人のお滝の名を取って“オタクサ(お滝さん)” にしたという話は、
  あまりにも有名ですね。

   現在、花屋さんで売られている紫陽花は、日本産の紫陽花がヨーロッパに渡り、
  品種改良された、「ハイドランジア」 です。
  在来種に比べて花球も大きく、花色も豊富ですので、大変人気があるようですね。

   しかしながら私は、(【6/4日付の記事】 でも書き込みましたが)
  元々、“青色” が大好きな事もあって、日本の紫陽花が一番だと思っています。


 「紫陽花やはなだにかはるきのふけふ」  ~正岡 子規 

「紫陽花の末一色となりにけり」  ~小林 一茶