星のひとかけ

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〈東京の夏〉音楽祭2006 ユッスー・ンドゥールLIVE@人見記念講堂

2006-08-05 | LIVEにまつわるあれこれ
初めてのユッスー・ンドゥールさん、観て来ました。

梅雨が明けて、とうとうやってきた熱い空気のまつわりつくような〈東京の夏〉。
この日はエスコート役がいたので、街着には少し大胆なドレスで、アフリカのリズムにも乗れるように。

お客さんの年齢層はかな~り高く、4,50代のカップルが目立つ。ワールドミュージックのファン層がそうなのか、アフリカへの関心層なのか、(前の方の席に)10代、20代がほとんど見られなかったのはちょっと意外な感じがしました。(でも、某ドラマーさんのご子息の、弟ベーシストさんを発見)、、若い人にもユッスーさん聴いて貰いたいな。

今回の来日メンバーなどについてはこちらで>>
楽器編成では打楽器、特にトーキングドラムがやはり要で、これが夏祭り真っ盛りの日本人の身体感覚にもとても合う(と私は思うのです)、、前にJames Brownさんを観たときよりも、お客さんのリズム感はずっといい感じだった。ダンサーさんの踊りがこれがまた、村祭りのどじょうすくいとか思わせるような(農耕の祭の踊りだと思う、鍬で地を耕すような仕草をしたと思えば、宙返りをしたり)コミカルで、でもすっごいパワフル。これで一気に盛り上がり。
私にはとても面白かったのが、ギタリスト。弾いているのはストラトでしたが、サスティンを余り効かせないペケペケとした音がビートにとても馴染んで、弦楽器なのにちょっとカリブのスチールドラムを思わせるような響き。トム・ヴァーレインのソロ(>>)でも少しそういう音が聴けるのですが、気持ち良い音、、もっとソロを聴かせて欲しかったなあ。
そして、シンセサイザーの〈シャーー―ーー〉という砂のような星のようなさらさらした響きに、高く高く響き渡るユッスーさんの〈語り部〉の声が重なるあたりは、始原の祈りとか、シャーマニズムの恍惚感みたいなものを感じさせる崇高な瞬間。ユッスーさんの家系は代々〈語り部〉なのだそうですが、そういう方の声にはやはり〈言霊〉の力を感じます。聴きたかった「New Africa」感動でした。

パーカッションの人が「セネガルの人、アフリカの人、日本の人がこの会場に共にいる、とても嬉しい!」と言い、ユッスーさんが「貧困、AIDS、、アフリカの問題は世界中の問題」と語る。
そんな重いメッセージも込められつつ、でも、盛り上がってくると後ろの席からどんどんアフリカ系の人たちが踊りに出てきて(なぜか会場には警備員さんの姿はどこにもなく)釣られて日本の人たちも皆、踊らにゃ損々、、の盆踊り状態。盆踊りの「連」とか「輪」って、人と人をつなぐ「鎖」であり「和」でしょう? すっごい楽しかった!

ただ、惜しむらくは、、PA? ミキサーさん? もうちょっと音をくっきり聴かせて欲しかったな。