ご苦労さん労務やっぱり

労務管理に関する基礎知識や情報など。 3日・13日・23日に更新する予定です。(タイトルは事務所電話番号の語呂合わせ)

“相対評価”の簡便な方法

2010-05-23 14:30:11 | 労務情報
 そろそろ夏季賞与支給のため査定準備に取り掛かる会社も多いだろうが、人事考課の方法については、中規模以下(会社トップが従業員個々人の顔を判別できる程度)の会社では、「絶対評価」よりも「相対評価」がお勧めである。払える賞与の原資が初めに決まっているのなら、その総額を企業活動への貢献度に応じて配分するという点で、相対評価は理にかなっているからだ。また、絶対評価のための基準設定が小さい会社の実態にそぐわないという理由もあるが。
 さて、今回は、相対評価の例として、その最たるものである「全従業員に序列を付ける」という方法を紹介しよう。

 まず1次考課者(例えば課長)は、自分の部下を序列付けする。次に、2次考課者(例えば部長)は、複数の部門から“1次考課序列”を提出させ、それらを合体させて“2次考課序列”を作る。その際には1次考課序列での順番は崩さないことが大事なポイントだ。そして、できた2次考課序列の中に、1次考課者(課長)を位置づける。さらに3次以降の考課者もいるなら、これと同様の作業を繰り返していく。
 そうすると、最終的に、“企業活動に最も貢献できた者”から“最も貢献できなかった者”まで、全従業員を一列に並べることができる。そして、この序列に基づいて賞与支給額に差を設ければ良いというものだ。

 ざっと概略はこういうことだが、人事考課の方針を決めるにあたり、「評価期間を半年とするか1年とするか」、「数値化できる基準で評価するか、上司の主観も評価ポイントたりうるか」、「今期の成績だけで評価するのか、“基礎能力”や“将来性”も加味するか」といった具体的な問題は、経営環境や経営者のポリシーやいわゆる“社風”も考慮する必要があろう。
 また、賞与支給額に関して言えば、「定額部分(例えば「基本給1か月分」)を補償するか」や「最高~最低のレンジ幅をどのくらいに設定するか」も考えなければならない。


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「落語」と「スペシウム光線」と「チキチキマシン」の共通点

2010-05-13 12:06:42 | 労務情報

※5月13日付けの記事は、諸事情により全面差し替えさせていただきます。
 なお、本稿は、別のブログサイトに投稿した内容に一部手を加えたものです。(2010.08.10筆者拝)


 落語でも、演劇でも、客席から見て「右側が上手(かみて)、左側が下手(しもて)」とされている。
 主人公あるいは位の高い人は、舞台の右袖から登場し、観客に左の横顔を見せてお芝居をするのが、一応のパターンなのだそうだ。(敢えてパターン崩しに挑戦する前衛的な演出も有るだろうが、ここでは例外としておく。)

 これは、「人間の心理が『右から左へ』の流れを自然だと感じる」という仮説に基づくものらしい。
 もっとも、本当は逆で、似たような事象をいろいろ研究しているうちに、こういう仮説が生まれた、と考えるべきかも知れないが。

 この仮説は、テレビの世界にも当てはまるようだ。
 例えば、「ウルトラマン」の必殺技「スペシウム光線」は、画面の右から左に向かって発している。言われてみれば、「仮面ライダー」やその他のヒーローたちも、敵と対峙する場面では、画面の右側に立っているような気がする。(すべての場面を検証したわけではないが…)

 日本人は文章を右から左へ読むことに慣れているため「右=過去、左=未来」という時間軸を構築している、との推測も成り立とうが、ところがどっこい、この話は、洋の東西を問わないようだ。
 先に挙げた演劇の例でもそうだし、米国ハンナバーベラ社製のアニメ「チキチキマシン猛レース」でも、画面左側にゴールを想定し、各車は左に向かって走っている。

 もし、この仮説が正しいとしたら…‥

※この続きは、『実務に即した人事トラブル防止の秘訣集』でお読みください。

  


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「支度金」を返還する特約は違法?

2010-05-03 12:02:02 | 労務情報

 従業員の採用にあたり、「支度金」を支給する会社も有ることと思う。
 「支度金」の本来の意味は、身だしなみを整えたり場合によっては転居する等、その名の通り入社の支度をするために必要な費用を入社前に渡しておくという趣旨の金員であって、昔から日本の雇用慣行に根付いている制度だ。
 しかし、平成になって以降は、「契約一時金」または「サイニング・ボーナス」とも呼称され、特にヘッドハンティングの際に、優秀な人材を獲得するために用いられることが多くなり、金額も100万円以上に及ぶことが珍しくなくなってきている…‥

※この続きは、『実務に即した人事トラブル防止の秘訣集』でお読みください。

  


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