ご苦労さん労務やっぱり

労務管理に関する基礎知識や情報など。 3日・13日・23日に更新する予定です。(タイトルは事務所電話番号の語呂合わせ)

労働時間適正化キャンペーンで労基署の指導強化も

2010-10-29 15:17:54 | 労務情報
 毎年11月は厚生労働省および都道府県労働局による「労働時間適正化キャンペーン」期間となっている。今年は「過重労働による健康障害の防止」と「賃金不払い残業の解消」が重点テーマだ。

 過重労働に関しては、今年4月から施行された改正労働基準法により、月60時間を超える時間外労働に対して50%以上の割増賃金を支払うか代替休暇を与えることが義務づけられ、月45時間を超える時間外労働に対する割増賃金も25%を超えて支払うよう努めるものとされた(いずれも中小企業は適用猶予)ので、その周知・指導が中心になるものと見られる。
 また、健康障害防止の観点から、長時間労働者に対する面接指導等(労働安全衛生法第66条の8)を実施しているかどうかも指導のポイントとなるだろう。

 賃金不払い残業(一般には「サービス残業」とも呼ばれている)については、管理職や営業職への時間外賃金が支払われていないケースが見受けられ、賃金不払いである旨を経営者が認識していないことも多い。
 厚労省では「労働基準監督署の指導により不払であった割増賃金が支払われた事案」として(彼らの“成績”として)件数を集計しているので、労基署の指導が強化されることは大いに考えられる。

 なお、労働時間適正化と直接の関連は無いものの、「受動喫煙」と「メンタルヘルス不調」に関しては社会問題にもなりつつあるので、今回のキャンペーンに併せて指導を受ける可能性はあると思っていた方が良い。

 労働基準監督署の調査が入ると、叩いても埃すら出ない会社であっても、少なからず業務に支障が出るし、社内外に流言が飛び交うし、何より「痛くもない腹を探られる」ようで不愉快だ。
 事前にこれを防ぐことはできないが、会社としては、最低限、「時間外労働・休日労働に関する労使協定」(いわゆる「サブロク協定」)を正しく締結し労基署に届け出ておくことは必要だろう。


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「厚労省人事労務マガジン」配信開始(別刊も)

2010-10-23 14:02:58 | 労務情報

 厚生労働省は、10月6日から「厚労省人事労務マガジン」の配信を始めた。
 メルマガ第1号の冒頭、細川厚生労働大臣の挨拶によれば、「厚生労働行政はその範囲が広く、内容も複雑なので、国民の皆さまに分かりやすく情報をお伝えすることが必要ですが、その取り組みが不十分です」とのことで、その改善の一環という位置づけだ。

 配信は原則として月1回、第一水曜日。法改正・助成金の案内・雇用情勢など、労務管理に必要な情報が中心の構成となっている。
 なお、必要に応じて、企業での人事・労務管理上で知っておきたいトピックスをまとめたものを“随時配信”するものとし、早速、昨日(10月22日)「別刊第1号」を発行している。
 ※その後、10月25日に「別刊第2号」、28日に「別刊第3号」、29日に「別刊第4号」と立て続けに送信されており、若干うとましく感じられる向きもあるかと思う。バックナンバーは下記参考サイトからいつでも読めるようになっているので、必ずしもアドレス登録する必要は無いかも知れない。各自のご判断にて。(2010.10.29 追記)

 内容については、厚生労働省がマスコミ発表した項目を整理した程度のものであり、厚労省サイトにはもっと詳しい解説が掲載されているので、メルマガに過度の期待を寄せるのは禁物だ。とは言え、目的も無く厚労省サイトを定期的に巡回するのも時間の無駄であろうから、このメルマガをそのきっかけ作りとするのも賢い使い方だろう。
 また、政府が発表するものなので自社には不要な情報も含まれていることは否めず、それぞれの立場に必要なものを取捨して読み込まなければならないことも承知しておかれたい。

 経営者や人事労務担当者はそういった点を踏まえたうえでアドレス登録しておかれることをお勧めする。

【参考】厚労省>「人事労務マガジン」


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精神疾患への対応は慎重に

2010-10-19 12:39:55 | 労務情報

 「うつ」などの精神疾患を発症した従業員の扱いについては、多くの会社が苦慮することと思う。しかし、過剰反応を示して拙速な解雇に走るのは愚の骨頂だ。

 会社としては、まず…‥

※この続きは、『実務に即した人事トラブル防止の秘訣集』でお読みください。

  


その出向は「偽装出向」(=違法派遣)に該当していないか

2010-10-13 19:13:19 | 労務情報
 「偽装“請負”」は日本を代表する大メーカーが摘発されたことで社会問題化したが、「偽装“出向”」で職業安定法違反に問われるケースも実は多い。
 「偽装出向」とは、実態は“労働者派遣”であるのに、書類上は“出向”としておくものだ。出向であれば労働者派遣法の適用を受けないため、人選も自由であるし、受け入れ期間の制限(原則として最長3年)も無い。加えて、請負でもないので、自社の就業規則により指揮命令できるため、受け入れ側としてはまことに都合が良い。
 しかし、これが違法派遣の隠れ蓑となっているのも事実である。

 適正な出向とは、経営・技術指導、職業能力開発、人事交流等を目的として(多くの場合は同一の企業グループ内で)行われるものである。
 もちろんグループ外企業への出向が違法ということではないし、逆にグループ内企業への出向であれば適正であるとも言いきれないが、少なくとも、それが“業”として行われていないことが条件と言える。業であるか否かは、出向先の費用負担が当該労働者の賃金その他の実費をどの程度上回っているかが大きな判断要素となろう。

 現に従業員を出向させている、または出向者を受け入れている会社は、その出向が適正なものであるかどうか、再確認しておきたい。


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厚生年金特例法による保険料納付勧奨とは

2010-10-09 17:44:13 | 労務情報

 年金記録問題について、社会的な騒動は一段落したようだが、今や会社にとっては「厚生年金特例法による保険料納付勧奨」が問題となりつつある。

 「消えた年金」の問題は、社会保険庁(当時)の不正や杜撰な管理に発端があったことは事実だが、厚生年金に限って言えば、会社が保険料を納付しなかったために年金記録が消えてしまったケースも数多く報告されていることは無視できない。すなわち、会社が従業員から保険料を徴収(給与から控除)しておきながら、国へ納付していなかったというものだ。
 国は保険料が納付されていない分の年金は給付しないのを原則としているが、こういうケースの場合、それでは「従業員本人は保険料を負担したのに年金額に反映しない」という不合理を生じる。そこで、平成19年12月に制定された「厚生年金保険の保険給付及び保険料納付の特例等に関する法律」(厚生年金特例法)では、総務省に設置された年金記録確認第三者委員会において「厚生年金保険料を給与から控除され」かつ「会社が保険料を納付したことが明らかでない」と認定された場合には厚生年金の記録を訂正することとし、このようなケースの救済を図ることとなった。

 この特例法に関して会社として注意しておくべきなのは、会社が納付していなかった保険料について、時効に関らず納付するよう勧奨されるということだ。そして、厳しいことに、一部例外はあるものの、この保険料納付勧奨に応じなかった会社は原則としてその名が公表されることになっている。
 会社にしてみれば、いきなり、何年も(事案によっては何十年も)前の保険料とその間の利息相当額を「払え」と言われる(“勧奨”と言いながら罰則があるので事実上“強制”)わけで、まさに青天の霹靂だ…‥

※この続きは、『実務に即した人事トラブル防止の秘訣集』でお読みください。

  


接待ゴルフでのケガは労災扱いになるか?

2010-10-03 21:31:09 | 労務情報

 ゴルフには絶好の季節となってきた。
 ところで、例えば、営業マンが取引先と休日にゴルフをしていてラウンド中に負傷したら、それは労災扱いになるのだろうか。
 一般的に、休日にゴルフをするのは“私的行為”とされる。したがって、そこでケガをしたとしても通常は業務上災害とは認められない。しかし、それが取引先を接待する目的で行われた場合はどう考えるべきだろうか。

 その場合は、次の2つの側面から…‥

※この続きは、『実務に即した人事トラブル防止の秘訣集』でお読みください。