「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「白彼岸花と水引草」

2015-09-23 15:34:18 | 和歌

 かつては「曼珠沙華」と呼ばれていたが、最近は「彼岸花」が一般的なようだ。
白彼岸花と水引草がセットになった、粋な写真をお送り下さったので、皆様にもお裾分けをお届けします。白彼岸花も水引草もそれぞれに繊細な草花であるが、何気なく組み合わせて育て、愛でる感性には脱帽だ。


                        撮影とご提供 片岡勝子様

 偶々二種類の草花が同居したとは、考え難い。
山野に自生する水引草を、そっと根付で白彼岸花の傍に移植したのであろう。
白い花が咲く頃には、小さな粒々の水引草も紅に色付くことを頭に描いて、移植ゴテを手にしたであろう粋人の姿が、瞼に浮かぶ。

 そんな風情をさりげなく写真に写して、送って下さるとは・・・。
粋なご配慮に、痺れる虚庵居士であった。


           曼珠沙華 白妙の花と細きしべ

           寄り添う野草の 水引草とは


           何気なき水引草と彼岸花の

           その組み合わせにぞ こころ痺れぬ
 

           粋人は想いを抱き水引草を

           白彼岸花に添えにけらしも


           粋人は花咲く頃を描くらむ

           植える姿が瞼に浮かびぬ


           さりげなくカメラに写し送りくる

           粋な思いに 痺れるじじかな