台風一過と思いきや、想像を超える豪雨が関東・東北地方を襲った。
鬼怒川堤防の決壊などで多くの皆さまが被災された。行方不明の方々のご無事と、一日も早い復旧を心から念じている。幸いにも「うつろ庵」周辺は被害も無く、生垣の「珊瑚の房」が赤く実って「よかったね!」と、朝のご挨拶だった。
初夏の6月頃には白い花房を付けて、道行く人々の話題にもなった。何よりも蝶や蜂達にとっては、この上ないご馳走だった。そんな様子を「珊瑚樹・花房の饗宴」にご紹介したので、改めてお楽しみ頂きたい。(クリックすればリンク先が開きます↑)
珊瑚樹の実房は、将に「血赤珊瑚」で造ったかと思われる程の鮮やかさが自慢だ。一時、太平洋の日本近海で中国の珊瑚密漁船がメディアを賑わせた。あの海域では最高級の「血赤珊瑚」が自生しているが、密漁と密売による想像を絶する巨額の収入のために、国際ルールも規制も一切無視し、中国政府も口を噤んで黙認したのは頂けない。 日本国政府はもっと厳しく追及すべきだったのだが・・・。
「うつろ庵」の珊瑚の房は将に「血赤珊瑚」ではあるが、9月末までの百万長者の儚い夢がせめてもの慰めだ。血赤珊瑚はたったの一粒でも、10万円程の高級装飾品だ。ましてや数百個の小粒の一房は如何ほど高額になるのだろうか、などと胸算用に夢みる虚庵居士だ。
生垣を彩る珊瑚の実房かな
煌めく挨拶 朝日に映えて
耐え忍ぶ猛暑の次の台風と
誰も招かず 斯くもの豪雨を
しぶきあげ濁流呑み込む民家みて
命をとどめよ! 祈りを伝えよ!
幸いに台風・豪雨の被害もなく
実房の挨拶 「よかったね!」とぞ
生垣の「血赤珊瑚」に夢みしは
文無しなれども 百万長者ぞ
珊瑚樹の枝葉と語り紅の
実房を誇れる己を誇りぬ