テラスの足元に、ムスカリとヒヤシンスが咲いた。草丈の低いムスカリとヒヤシンスが咲き終わると、次には水仙と紫蘭が待ち受けている、「うつろ庵」の花壇だ。
ご近所の飼い猫たちが花壇を掘って困るので、篠竹を疎らに敷いて猫予防にした。
お見苦しいがご勘弁願いたい。
ムスカリの花が咲いて間もなくは、細葉はまだ短く本数も少なくて控えめだが、花茎の足元の花房が次第に咲いて、花の房数が増える頃になると、細葉の数も長さも忽ちに繁茂して、篠竹が見えなくなる。そんな頃のムスカリの細葉は、しどけない姿に変貌するが、群れ咲く房花との対比が、何とも微笑ましい。年毎にムスカリの株数が増えるのは、この花壇がお気に召したということであろうか。
ムスカリの花房の隣で、ヒヤシンスが殆ど同じ時期に咲き初めて、かなり長い日数にわたって咲き続け、愉しませてくれる。花の寿命を長く保てるのは、葉も花も肉厚なのがその秘密かなと想像するのだが・・・。
花の寿命とエネルギー保存の法則は、関係ないのだろうか?
ムスカリの壺花の房かかげるは
春の祭りの花灯篭か
咲き初めし頃のムスカリ控えめな
細葉の長さもその数もまた
房花の数増す頃のしどけなき
細葉の様は「尽す」姿か
何時しかにムスカリの数いや増すは
この花園をお気に召すかも
些かに草丈高く共に咲く
ヒヤシンスかな兄貴の気分か