「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「紅白の木蓮」

2014-03-22 11:17:54 | 和歌

 紅白の木蓮が、隣り合わせで仲良く咲いていた。

 木蓮の樹はかなり大きくなるので、殆どのお宅では紅白いずれか一方にしているが、紅白を並べているのはごく稀だ。よほど木蓮がお好きなのであろう。

 流石にかなり思い切って幹をカットして枝の拡がりを抑え、紅白を共存させているが、出来ることなら、木蓮は自由奔放に枝を伸ばさせてやりたいものだ。
しかしながら、住宅街での木蓮の維持管理は中々大変だ。間もなくすればご近所の庭先や道路まで、大きな花びらが舞い散って、ご迷惑をお掛けすることになる。

 また秋口には、大きな落葉が広範囲に拡がるので、落葉の掃除と処理も並大抵ではない。従って、枝の拡がりを最低限に抑えようとするのは、極めて現実的な対応策といえよう。本来はそんな配慮が不要な環境で、樹一杯の開花を愉しみ、大きな葉の秋風に舞う景色を愉しみたいものだが・・・。




           しろたえの木蓮の花青空に

           浮かぶ姿に 春たつを知る


           もくれんの莟は春日を背に受けて

           猫背に曲げる姿ぞおかしき


           綻びしおおき花びら春風に

           ひらめき合ふは はしゃぐ気配ぞ


           見上げればしろたえの花春風に

           揺れて応えぬ長閑な日和に