「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「梅雨の合い間のレインリリー」

2013-07-01 21:51:53 | 和歌

 「うつろ庵」のレインリリーが咲いた。

 半月ほど前にも咲いたのだが、二順目が咲き揃った。この花は、梅雨の頃に咲くので、レインリリーと呼ばれているが、又の名を「ハブランサス・ロブスタス」とも云う。
花図鑑で調べた結果を以前に掲載したので、ご参考にリンクを張っておく。

 

 梅雨の頃に咲き始めて、真夏になっても次々と花を付ける優れものだ。
更に花の後には実を結び、莢の中に沢山の種子を抱えている。種がこぼれて発芽し、球根を次々と増やす逞しい生命力の持ち主でもある。

 「うつろ庵」のレインリリーは、ご覧の様な淡いピンクの色が何とも優雅だ。
種類によっては赤みが更に加わったり、或いは朱色が勝ったりするが、虚庵居士はこの色合いに首ったけだ。

 大紫つつじの根方に、種子が風で飛んで来て腰を据えたものだが、薮茗荷も同様に共生する愉快な一郭である。

 


           梅雨に入り待ちにけらしもわぎもこは

           いろ淡く咲くレインリリーを


           斯くばかり仄かな色のかんばせを

           誰に向けるやレインリリーは


           しろたえの乙女のかんばせ仄かにも

           匂い立つかな思ひをかくせず


           花咲くも日を措かずして萎れなば

           新たな花に思ひを託すや


           つぎつぎに麗しき花を俯きて

           咲かすはたぎる思ひならめや