晩秋の一日、伊豆・函南にシニアの面々が集って、ゴルフを楽しんだ。
前回、信州蓼科でのコンペの優勝幹事は大阪のY氏だが、ゴルフ場の手配などメンバーの虚庵居士が幹事補を申し出て、諸般の雑事を引き受けた。
このゴルフコンペは「エネルギー問題に発言する会」の全国の会員が、たまには日頃の鬱憤をゴルフボールをかっ飛ばして、スカッとしようよとの呼びかけで、年に二回程度の頻度で開催して来たが、既に23回目の開催となった。天気予報では急速な冬型気圧配置への変化で、かなりの寒気が予想された。また開催日の前後は雨が降る劣悪な予報であったが、幸運にも曇り時々晴れ、微風という絶好のゴルフ日和に恵まれた。
グランドシニアも混じる年齢構成を勘案して、ゴルフを楽しみつつ「体の中からも温めよう、二途を愉しもう」との欲張り企画で、それぞれのカートにコニャック・ヘネシーの ポケット瓶を備えた。大真面目なゴルファーからは、何たる事かとお叱りを受けること請け合いだが、高齢者にとっては寒気は禁物だ。 少しでも体を温めつつ、ゴルフを楽しんで貰いたいとの、虚庵居士流のアレンジであった。
シニアの面々は「ほどほど」を弁えているので、酩酊状態になることなどは全く心配なく、薫り高いコニャックを僅かに口に含むだけで、優雅なゴルフを堪能できた。
シャカリキにスコアを競う若者と違って、それぞれがお互いを気遣いつつ、晩秋の一日を堪能した。スタートホールのティーグラウンドに向けてカートを走らせれば、真紅の紅葉が「頑張ってらっしゃい!」と手を振り、コースの脇ではグラディエーションの見事な黄葉が、目を愉しませて呉れた。
帰路の東海道線では、グリーン車の小部屋が貸し切り状態で、またとない懇親会を堪能した面々であった。
晩秋の秋の一日伊豆の地に
じじ等集いてゴルフを楽しむ
寒気迫るとの予報なればコニャックの
ポケット瓶を備える爺かな
富士山は姿を見せぬと諦めるに
雲は流れて頂き拝みぬ
これ程にもみじ豊かなコースとは
改めて知る爺等のゴルフに
歳を経て互いに気づかう仲間かな
平素は舌鋒 鋭きなれども
ゆったりと座席に酌めば笑顔かな
とどまることなく歓談続くも