「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「命の迸り」

2006-04-06 00:08:15 | 和歌

 大葉紅槲(オオハベニガシワ) が、鮮やかに芽吹いた。

 遠くから見やれば、花かと見まごう大葉紅槲であるが、神様は、この木の逞しい生命力に相応しい装いをお与えになった。毎年のことながら、秋には全ての葉を落とし、人間は大胆にも丸坊主切り詰めるが、次の年には旺盛な「いのちの饗宴」を見せて呉れる。人との係わりが、どこか潔い武士の生き様を思わせ、なお且つ迸るものに感動させられる。

  





             大岩の根方に見ゆるは花ならめ

             萌えいずる芽のはしきなるかも



             紅槲の切り株に萌ゆる息吹かな

             雄々しき命の迸り見ゆ



  




             名にし負ふ緋縅鎧の若武者か

             熱き想いの紅槲かな