「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「瑠璃色重ねる」

2006-03-17 00:44:57 | 和歌

 藤色のこの花は、「芝桜」の一種であろうか? 

 信州の生家の庭には、ピンクの芝桜が、飛び石の周辺を埋め尽くしていた。飛び石とは言っても、中ほどには一メートル程の平石が置かれ、その石に寝転がって芝桜を観た子供の頃が思い出される。

 うろ覚えだが、花も芝草も姿は同じに見えるが、花色だけがピンクと藤色で異なっている。
多分、芝桜の一種であろうと思われる。


  



 
             花びらのかすかに揺れてそれと知る

             弥生の朝のそよ吹く風かな



             藤色の五枚の花びら花芯には

             瑠璃色重ねるにくき業かな



             夜にいりて春の嵐の音を聴けば

             吹き荒ばるる小花を想ほゆ