藤色のこの花は、「芝桜」の一種であろうか?
信州の生家の庭には、ピンクの芝桜が、飛び石の周辺を埋め尽くしていた。飛び石とは言っても、中ほどには一メートル程の平石が置かれ、その石に寝転がって芝桜を観た子供の頃が思い出される。
うろ覚えだが、花も芝草も姿は同じに見えるが、花色だけがピンクと藤色で異なっている。
多分、芝桜の一種であろうと思われる。
花びらのかすかに揺れてそれと知る
弥生の朝のそよ吹く風かな
藤色の五枚の花びら花芯には
瑠璃色重ねるにくき業かな
夜にいりて春の嵐の音を聴けば
吹き荒ばるる小花を想ほゆ