川端裕人のブログ

旧・リヴァイアさん日々のわざ

「みっともないけど本物のペンギン」のネタあかし

2007-02-02 21:07:35 | ひとが書いたもの
80年代SF傑作選〈上〉
価格:¥ 987(税込)
発売日:1992-10
80年代SF傑作選〈下〉
価格:¥ 987(税込)
発売日:1992-10

『星と半月の海』で一番最初に収録した作品、「みっともないけど本物のペンギン」には、オマージュであるとか、リスペクトと言うにはあまりに直接的な元ネタがあります。きょう、本棚を整理していて、ひさしぶりにその短編を読み、やっぱすげえっと思ったので、自己申告。
それは、ハワード・ウォルドロップの「みっともないニワトリ」。
ぼくは高校生の頃に、SFマガジンに掲載された翻訳で読んだのですよ。
それで、もうめちゃくちゃツボに入って……。
ずっと、ああいうのを書きたいと思っていたわけです。

そのわりには、タイトルも著者も忘れてしまい、一時、lostの状態だったのです。
それを、堺三保さんにはじめて会った時に、「ああなってこうなってこうなる話」と言ったら、脳内検索0.5秒で、この選集(上)に収められているハワード・ウォルドロップの「みっともないニワトリ」だと教えてもらった次第。

「ペンギン」を気に入った方、ぜひ読んでみてくださいませ。
あからさまに、コピってます。
けれど、これに関してはこれでいいのです。
だって、「ペンギン」を読んでしまったから、「ニワトリ」つまらないなんてことは絶対ないのですよ。
ステラーカイギュウやら、リョコウバトやら、カロライナインコやらについても、それぞれ別の話が、別の誰かによって書かれてもいいくらい。
そんなふうに思って、「ペンギン」を書いたのでした。


理系白書’07:第1部 科学と非科学

2007-02-02 06:00:00 | トンデモな人やコト
R0010176小林さんからの情報。毎日新聞で「理系白書’07:第1部 科学と非科学/1 万能うたう「波動」」と銘打ったシリーズがはじまりました。気合いが入っています。シリーズなので、この後、どういうことを取り上げていくのかドキドキ。「ニセ科学」の問題がまさに「問題」として社会的なテーマになりつつあるのだと意を強くします。要はゴリゴリの科学信仰と、ニセ科学は実は通底しているってこと。そこのところが分かっている人がどれだけいるかで、ずいぶんちがうはず。