時々、ブログやTwitterなどで話題にしていた「リョウ&ナオ」が、とうとう書籍として発売されました。光村図書の「飛ぶ教室」という季刊誌に書いた10の連作をまとめたものです。
さんざんタイトルは悩んだのですが、結局、シンプルきわまりなく、言葉を替えればなにがなんだか分からないものになりました(笑)。さらにいいますと、書店でどんな棚に置かれるのか、著者もよくわかりません。
「飛ぶ教室」の連載だったため、小学校高学年以上が読めるように心がけています。視点人物が中学生なので、難しい言葉もあまり出てきません。しかし、児童文学というのもちょっと違和感あり……まあ、書店の棚は、著者にとってアウト・オブ・コントロールです。
どういう形でどういう読者に出会うのか、すでにネット書店、全国のリアル書店(たぶん基幹書店的な大きめのところ)に並んでおりますので、なんとか探しだし(笑)お手にとっていただけましたらさいわいです。
内容についてあえて簡単に述べるなら……こちら、版元の光村図書のウェブページです。
http://www.mitsumura-tosho.co.jp/shohin/etc/book148.html
そちらからでの紹介文を引きます。
児童文学総合誌『飛ぶ教室』の人気連載「リョウ&ナオ」が単行本になりました!
小6の冬,リョウは仲良しのいとこナオを亡くしてしまう。中学生になって,ぼんやりと過ごすことが多くなったリョウ。そんなとき,リョウの前に現れたのは,次世代の世界のリーダーを育成する団体「GeKOES(ジーコーズ)」で同じユニットのメンバーだという,ナオにそっくりなナオミだった──。
児童文学総合誌『飛ぶ教室』で連載した「リョウ&ナオ」が単行本になりました。切なくもきらめく青春物語を,どうぞご堪能ください。
補足しておくと、舞台は世界の「あちこち」+地元です。中学生になったリョウ君は、訳が分からないうちに世界の「あちこち」を飛び回ることになります。
あと……章立てを書いておけば、ざっくりとお話の外郭、てざわりがわかるかもましれませんね。
目次のページにはこんなふうです。
雪の日、ロボットマーチ
1森の匂い
2水をはこぶ女の子たち
3ミスター・ロボット
4赤土の村で
5洞窟の奥から聞こえる声
6きみに会いたい
7スーパーガールズ!
8あしたへつづく
地球の心臓
今本としての形を得て、よくよく見ると、クサナギシンペイさんの装画の、「イメージの広がり力」のようなもののおかげで、もともと茫洋としたお話が、さらに広く開かれたらうに思います。しかし、読んだ人の心の中でシャープに焦点を結ぶ、そんな物語になればよいと思っています。
それでは、「リョウ&ナオ」出航です。
クサナギシンペイさんの画集もあわせ紹介しておきます。
じっくり時間をかけて愛情を注がれたことがよくわかる美しい本です。