川端裕人のブログ

旧・リヴァイアさん日々のわざ

「頑張っている方に読んでもらいたい。きっと結城君が寄り添ってくれますよ」(声優の菊池こころさんより)

2016-04-05 20:58:34 | 日記

写真は「銀河へキックオフ!!」ブルーレイディスクより。青砥ゴンザレス琢馬君(背中はしっかりタギーに守られ中)

 

さて、「銀河へキックオフ!!」で、青砥ゴンザレス琢馬君を演じてくださった菊池こころさんから、拙作「声のお仕事」(文藝春秋)の感想が届きました。

許可を得て、公開させていただきます。

 

(以下、引用)

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川端せんせい!!

「声のお仕事」感想です!!

送って頂いていた「オール讀物」でも読んでいたのですが、一冊にまとまったのを読むとまた違いますね!!午後のロードショーで観た映画を改めてDVDで観る感じでしょうか……(笑)

結城の気持ちに何回も「分かるわ…」と共感しました。

特に、全部リテイク!
音響監督に対して自動的に恐怖を覚える、とか(苦笑)

他にも共感した事が多々あって、なんて嘘の無いお話なんだろうと思いました。でも物語ならではのフィクションもあって、そのバランスが絶妙ですね!!だから私もまっすぐ読めました。

スタジオの建物描写が銀オフの時のスタジオを思い起こしますね……(嬉)
あと日向学と友坂優が、坂巻くんと優さんから名前をとっているんだろうなって、何だか嬉しかったです。

マイクワークの事や、結城の葛藤や、その葛藤理由や、すごく丁寧で、特にアフレコの様子と言うか雰囲気と言うか……、あの何とも言えない空気が丁寧に描かれているので、読みながら改めて体験しているようで。

プロの物書きさんって本当にすごいんだな…と思いました。歌手に「歌上手いですね」って言ってるようなものですがお許し下さい………

このお話は声優業の明るい面だけでなく、苦労の面も描かれているから現実味があるのかもしれないと思いました。「キラキラして見えるかもしれないけど、どんなお仕事も大変だよ」と。

そして、読んでいると、わたしにとっては「銀オフ」の日々が重なって、あの楽しかった日々がこの小説に繋がっているんだなぁ……とキュンとします。川端せんせいが銀オフを執筆して、アニメ化して、それがまた川端せんせいの別の作品に生きて……何か不思議ですね。

すごくすごく面白かったです。
銀オフを見て下さっていた方はもちろん、絶対にくじけまいと踏ん張っている方、そんな沢山の「頑張っている」方に読んでもらいたいです。きっと結城くんが寄り添ってくれますよ…

また、銀オフ会しましょう!!

では…(´`)

菊池こころ

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 「あの何とも言えない空気が丁寧に描かれている」というのはとてもうれしいです。

丁寧に書いたつもりでありました。

そして、「頑張っている人たち」に読んでほしいという、メッセージ!

実際、結城くんは、いっぱいいっぱいなので、読んだ人か寄り添っているような気分になっちゃうかもだけど……4月だし、新しい職場や環境でがんばっている人、多い季節、うん、たしかにそういう「読み」は、とっても正しい!

本当に、こころさんありがとう!

また、銀オフ会、やろな! 


蜂須賀正氏のドードー研究(博士論文)を北大図書館で閲覧させてもらった。

2016-04-04 12:25:34 | 日記

川端裕人の「秘密基地からハッシン!」13号より。

北海道大学の図書館に保管されている1949年度の博士論文を閲覧させてもらった。

既定では、北大の内部者ではないと見られないのだけれど、事情を説明した上で判断をいただいたらオーケイが出た。

尽力してくださったみなさんどうもありがとうございます。

で、蜂須賀博士論文は、こんなふうに2つの箱に入っていた。

これは主論文と参考論文に分かれているからだ。

1つの箱には、主論文+参考論文2。

もうそひつの箱には、参考論文1。

そのような構成。

蜂須賀正氏のドードー研究というと1953年(没後)に出版された「ドド鳥と近縁の鳥類」が有名。これは稀覯本になっている。

博士論文は、その元になったもので、基本的に中身は一緒と言われていた。

でも、ぱっとみたところ、49年論文の方が、ちょっと内容か薄いかもしれない。

その一方で、参考論文なるものが大量に添付されていて、これは53年書籍版にはないものだ。

いずれにせよ65年以上、ひと目に触れなかったと思われる一次資料を引っ張りだすことに成功したので、自分でもざっと目を通しつつ、しかるべき専門家に見てらおうと思っております!

北大のみなさん、ちゃんとここから、有意義な成果を出しますのでちょっとお待ちを(かなりお待ちを、になったらすみません)。

引き続き、ドードーめぐりしていくぜよ。


スペースシャトルのオービターの隣にはいつもティラノサウルスがいる。

2016-04-04 11:51:07 | 日記

メルマガ川端裕人の「秘密基地からハッシン!」13号より。

先月、余ったまま放置しようと思っていた航空券の片道分が突如、大事に思えて、1日だけで行って来ましたロスアンジェルス。日本を出た日とアメリカを出た日が「同日」という地球の自転周期を利用した狡猾な作戦で、「日帰り」45時間の旅。帰り便に乗る時点を「帰り」とすればだけれど。

さてテーマは、スペースシャトルのオービタと恐竜。

オービタが退役してから、各地の博物館的施設におさめられています。

残っているオービターは、宇宙には行かなかったエンタープライズを含めて4機体。

それぞれ、ニューヨーク、ワシントンDC、オーランド(の近郊)、ロスアンジェルスにある、と。

そして、それぞれ、アメリカ自然史博物館、スミソニアン自然史博物館、アニマルキングダム、ロスアンジェルス郡自然史博物館と、まるでセットになるかのように「同所的」に展示されているというお話。

今回はロスなのて、オービターがあるサイエンスセンターと徒歩3分くらいの自然史博物館を両方楽しんできました。現地滞在数時間なので、それしかできなかったけれど。

で、今回のロスアンジェルス・サイエンスセンターは、無料の公開部分で、マーキュリー・ジェミニ・アポロと続く、第一世代有人宇宙の展示が無料部分にこってりあって、そして2ドル払うとご本尊オービターに出会える仕組みです。

やっぱり、ぼくはこれが恐竜的におもえてならんですよ。

ちなみに、サイエンスセンターの近くに恐竜の博物館もあるというのは、単に4つのオービターが展示されるような主要都市には、自然史博物館がある、というただそれだけの事実にしかすぎないのだけれど、ぼくは両方同時に見る計画を発動します。

そん中で一番イージーだったのが、ロスアンジェルス。

ワシントンDC(スミソニアン航空宇宙博物館の本館ではなく分館なのでする)とオーランドはそれなりに離れているので。

それでも、そのうち見に行くなり。

なお、本文中でも、松浦晋也さんの「スペースシャトルの落日」は紹介しておきました。

あれはやはり、2010年までの宇宙開発の総括にもなっていて、今その先にいることを噛みしめるのに必要な文献。