日程の読み違えおよび、家庭的事情にて出席できなかったのですが、日本PTAの全国研究大会(千葉)が金曜・土曜に開かれました。なにはともあれ、開催のためにがんばった方々、お疲れ様でした!
さて、聞きに行けなかったので、話題にされたかどうか分からないのですが、第一分科会(組織運営)や特別第2委員会(新しい公共とPTA)で、大事なテーマとして議論されるに値する(そろそろちゃんと議論しとかなきゃならんとぼくが信じている)ことを述べておきます。
上の写真は、文科省から各都道府県の教育委員会事務局にあてた事務連絡。
「平成22年度優良PTA文科大臣表彰について」というタイトルで、 「PTAが任意加入の団体であることを 前提に......組織運営や活動内容の工夫を している団体を適切に評価」できるように出されたものです。
なぜ、こんなことをわざわざ言っているかというと、今のPTAって、規約になんとかいてあろうと任意なのに、多くの場合事実上強制といわれても仕方がないからです。
文科省の委託事業での調査では「PTA役員経験者の半分が、PTAは任意の団体であると知らない」という結果まで出ていて、この件、かなり深刻です。
調査についてはこういうエントリを以前書きました。
http://blog.goo.ne.jp/kwbthrt/d/20100211
http://blog.goo.ne.jp/kwbthrt/d/20100221
本来機会であるものが、義務として定着してしまったがゆえに、とんでもない負荷が日本の保護者にかかってしまっているとぼくは感じています。
それが、自身の学びのため、子どものために還元されるものであればまだよいでしょうが、今のPTAでは、自ら学び成長する保護者よりも、学校から遠ざかる保護者の方を量産してしまっているのではないかと危惧します。
一人のPTA成功体験者を生む背後で、十人、いや数十人の保護者(特に母親)が、悩みに悩んだり、学校に行きたくなくなったり、下手をするとメンタルな病気になったり、その際まで追い込まれているのではないかと、ぼくはこれまでの個人的体験、取材、講演などでの対話を通じて感じています。
そんなこともあって、大会の特別第2委員会でも登壇した、岸裕司さんや、寺脇研さんと一緒に、「フォーラム・PTAは新しい公共を切り拓けるか」を、8月7日に開催しました。その中でも提言のひとつとして、
*****
加入を義務ではなく機会と捉え「やりたい人がやりたい時」にできる仕組みにしたいなあ。入退会の自由は当然のこととして、できない人ややりたくない人の意向も尊重し、同時にやりたい人の参画機会を拡大したいなあ。
*****
などということを述べています。
さらに、PTAの連合体が、従来の活動を拡大していくよりも、むしろ、個々のPTA(単Pという言葉はぼくはあまり使いません)の実情に即した支援をしていくべきではとも提言しました。
*****
個々の学校のPTA支援を第一にしてほしいなあ。PTAの正常な運営のために、ヘルプデスクなどを設置して(デスク担当者はPTA体験者であることより、むしろ法律知識、人権問題にかんする知識を持っている者がふさわしいカワバタ注)、運営に悩む役員だけではなく、PTAを重荷に感じる人、PTAに悲鳴をあげている保護者の援助も行ってくれたら素敵! きっとできるはず!
*****
全文はこちらからお読みいただけます。
http://pta-forum.seesaa.net/article/158112960.html
また、ぼく自身が、発起人の一人であるThink PTA!というサイトでは、「PTAの入退会自由に関する要望書」というものも試みています。
http://www.shomei.tv/project-1539.html
本来こういうことは「お役所」にお願いすることではありませんが、ぼくはこの試みを支持しています(Think PTA!は、PTAに問題意識を持つ者が参加していますが、すべての活動や主張にすべての参加者が賛同しているわけではありません)。
理由はこちら。
http://blog.goo.ne.jp/kwbthrt/d/20100520
以上、だだだと書き連ねましたが、日本のPTAの将来のために、ぜひクリアしていくべきことではないかと考え、まとめてみた次第。
なにはともあれ、大会運営、お疲れ様でした!
今回の大会で、上で述べたような問題意識が、どこか前に出て積極的な意見交換がなされたなら、ぜひ教えてくださいませ。
そうでなくても……千葉県のPTAのみなさんは、今後しばらく日本PTAとのやりとりをされることになるのでしょうから、このようなコメントが寄せられたことも念頭に置き、また、お伝えいただければさいわいです。
追伸
たまたまぼくがテレビ局出身者だということも関係あるのかもしれませんが、「子どもに見せたくない番組」に関する調査にも、長年、疑問をいだいており、また、この調査が不適切な統計処理により、PTA一般について社会的な信用を減じているかもしれないと懸念しています。
その件についてのエントリはこちらより。
http://blog.goo.ne.jp/kwbthrt/d/20081117
さらに追伸
今のところブログなどでの大会報告は数えるほど。
興味深い報告などを発見しましたら、コメント欄に付け足していきますね。
さて、聞きに行けなかったので、話題にされたかどうか分からないのですが、第一分科会(組織運営)や特別第2委員会(新しい公共とPTA)で、大事なテーマとして議論されるに値する(そろそろちゃんと議論しとかなきゃならんとぼくが信じている)ことを述べておきます。
上の写真は、文科省から各都道府県の教育委員会事務局にあてた事務連絡。
「平成22年度優良PTA文科大臣表彰について」というタイトルで、 「PTAが任意加入の団体であることを 前提に......組織運営や活動内容の工夫を している団体を適切に評価」できるように出されたものです。
なぜ、こんなことをわざわざ言っているかというと、今のPTAって、規約になんとかいてあろうと任意なのに、多くの場合事実上強制といわれても仕方がないからです。
文科省の委託事業での調査では「PTA役員経験者の半分が、PTAは任意の団体であると知らない」という結果まで出ていて、この件、かなり深刻です。
調査についてはこういうエントリを以前書きました。
http://blog.goo.ne.jp/kwbthrt/d/20100211
http://blog.goo.ne.jp/kwbthrt/d/20100221
本来機会であるものが、義務として定着してしまったがゆえに、とんでもない負荷が日本の保護者にかかってしまっているとぼくは感じています。
それが、自身の学びのため、子どものために還元されるものであればまだよいでしょうが、今のPTAでは、自ら学び成長する保護者よりも、学校から遠ざかる保護者の方を量産してしまっているのではないかと危惧します。
一人のPTA成功体験者を生む背後で、十人、いや数十人の保護者(特に母親)が、悩みに悩んだり、学校に行きたくなくなったり、下手をするとメンタルな病気になったり、その際まで追い込まれているのではないかと、ぼくはこれまでの個人的体験、取材、講演などでの対話を通じて感じています。
そんなこともあって、大会の特別第2委員会でも登壇した、岸裕司さんや、寺脇研さんと一緒に、「フォーラム・PTAは新しい公共を切り拓けるか」を、8月7日に開催しました。その中でも提言のひとつとして、
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加入を義務ではなく機会と捉え「やりたい人がやりたい時」にできる仕組みにしたいなあ。入退会の自由は当然のこととして、できない人ややりたくない人の意向も尊重し、同時にやりたい人の参画機会を拡大したいなあ。
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などということを述べています。
さらに、PTAの連合体が、従来の活動を拡大していくよりも、むしろ、個々のPTA(単Pという言葉はぼくはあまり使いません)の実情に即した支援をしていくべきではとも提言しました。
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個々の学校のPTA支援を第一にしてほしいなあ。PTAの正常な運営のために、ヘルプデスクなどを設置して(デスク担当者はPTA体験者であることより、むしろ法律知識、人権問題にかんする知識を持っている者がふさわしいカワバタ注)、運営に悩む役員だけではなく、PTAを重荷に感じる人、PTAに悲鳴をあげている保護者の援助も行ってくれたら素敵! きっとできるはず!
*****
全文はこちらからお読みいただけます。
http://pta-forum.seesaa.net/article/158112960.html
また、ぼく自身が、発起人の一人であるThink PTA!というサイトでは、「PTAの入退会自由に関する要望書」というものも試みています。
http://www.shomei.tv/project-1539.html
本来こういうことは「お役所」にお願いすることではありませんが、ぼくはこの試みを支持しています(Think PTA!は、PTAに問題意識を持つ者が参加していますが、すべての活動や主張にすべての参加者が賛同しているわけではありません)。
理由はこちら。
http://blog.goo.ne.jp/kwbthrt/d/20100520
以上、だだだと書き連ねましたが、日本のPTAの将来のために、ぜひクリアしていくべきことではないかと考え、まとめてみた次第。
なにはともあれ、大会運営、お疲れ様でした!
今回の大会で、上で述べたような問題意識が、どこか前に出て積極的な意見交換がなされたなら、ぜひ教えてくださいませ。
そうでなくても……千葉県のPTAのみなさんは、今後しばらく日本PTAとのやりとりをされることになるのでしょうから、このようなコメントが寄せられたことも念頭に置き、また、お伝えいただければさいわいです。
追伸
たまたまぼくがテレビ局出身者だということも関係あるのかもしれませんが、「子どもに見せたくない番組」に関する調査にも、長年、疑問をいだいており、また、この調査が不適切な統計処理により、PTA一般について社会的な信用を減じているかもしれないと懸念しています。
その件についてのエントリはこちらより。
http://blog.goo.ne.jp/kwbthrt/d/20081117
さらに追伸
今のところブログなどでの大会報告は数えるほど。
興味深い報告などを発見しましたら、コメント欄に付け足していきますね。