川端裕人のブログ

旧・リヴァイアさん日々のわざ

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2007年の批評性

2009-01-31 21:15:21 | 日々のわざ
バブルへGO!! タイムマシンはドラム式 スペシャル・エディション [DVD]バブルへGO!! タイムマシンはドラム式 スペシャル・エディション [DVD]
価格:¥ 5,985(税込)
発売日:2007-08-17
子どもと観る映画として、大変楽しみました。
三丁目は、ばーばが若い頃。
バブルは、とーちゃんかーちゃんが若い頃。

バブルながら地味ーな学生生活を送っていた当時のわたくしは、こーゆー世界は垣間みたくらい、たぶんあと何歳か年上の人が、下川路世代なのかな。

お母さんが薬師丸ということでつながりのある「3丁目」がノスタルジー垂れ流しなのに対して、「バブル」はB級の香り漂う中に、一抹の批評性を盛り込んでいるあたりが、素敵。
「帰って来たら、レンボーブリッジも三本、東京タワーも三本」なんだものなあ。

あくまで2007年にこそ成立した批評性。先進諸国、新興諸国の経済成長に遅れをとるばかりの日本という認識がリアリティがあったあの頃。
でも、実際のところ、映画の設定である「借金で国が滅ぶ」状況よりも、低金利による円キャリートレードが何重にもワインドアップされていた時代。
2009年の今の公開ならもう一ひねり必要かも。

映画を見終わって、DVDの電源を落としたら、おりしも日立製作所の7000億円の赤字のニュース。
洗濯機型泡まみれタイムマシンを作った会社ですね。
平行して呼んでいた金融本は、このあたり。
金融大崩壊―「アメリカ金融帝国」の終焉 (生活人新書)金融大崩壊―「アメリカ金融帝国」の終焉 (生活人新書)
価格:¥ 735(税込)
発売日:2008-12
今、金融恐慌の中で、「日本の傷は浅い」と言われるけれど、実はそんなことはないのだと書かれている。
これからじわじわ効いてくるのは、日立の7000億円ばかりではないであろう、という話。
CDSやCDOについての解説も丁寧。

こちらと併せ読むといい。
早わかりサブプライム不況 「100年に一度」の金融危機の構造と実相 (朝日新書)早わかりサブプライム不況 「100年に一度」の金融危機の構造と実相 (朝日新書)
価格:¥ 735(税込)
発売日:2009-01-13

この本は、ベア・スターンズやAIGが救済されて、なぜリーマンが潰れたのか、という一般の目には意味不明な事象について、後付けなりの仮説を提示しているのが素敵。
クレジットデリバティヴに詳しい著者なので、クレジットまわりの記述に非常に風通しのよいものをかんじた。

強欲資本主義 ウォール街の自爆 (文春新書)強欲資本主義 ウォール街の自爆 (文春新書)
価格:¥ 746(税込)
発売日:2008-10-17
そして、それほど強欲なことをせずに投資コンサルタントとしての投資銀行業務をつらぬいてきた著者が見た「自爆」。しかし、自爆が自爆じゃ済まない大迷惑。
ハリウッドは、「サブプライム前にGO!」なんて映画を20年後に作るのだろうか。
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ネガポジ

2009-01-31 09:39:29 | 日々のわざ
R0010425なぜか、聞いたこともない医学書の書店より、大手取り次ぎへの注文ファクスがうちのファクスに届く、間違ってますよと医学書書店に電話したら、番号登録してあるファクスだから間違うはずがない、あなたの番号はなにかと詰問される。詰問されると言いたくなくなる。「不愉快です」とまで言われ、閉口する。

いつもは夕方4時頃なのに、たまたま昼前に配達に来た郵便やさんに、「日によってこんなに違うのはどうして?」と聞く。延々と説明しててくれて、あ、これは愚痴なのだと気づく。内容は、数年前、民営化される前にきいたことと、まったく変わっていない。きっとその事態がさらにひどくなったということか。
じゃあ、どうすりゃあよくなるか、と問うても「すべての客を最初に配ることはできない。はじまりがあればおわりがある」と、こりゃ、禅問答だ。
直後自転車ででかけたら、信号待ちで止まっている、郵便さんが携帯で話してる。「ごめん、お客さんに呼び止められちゃってさー」と。うーん、呼び止めたのは事実だが、しゃべり続けたのはあなただぞ。

この手の、コミュニケーションがちょっぴり不全なできごとがいくつか。
なぜかみんなナーバスになっている。自分も、か。


R0010419その一方で、ほっこり心があたたかくなる、話もごろごろ転がっている。

取材で訪ねた気象庁の予報畑の人物は、新人時代の思い出に、先輩から「雪の匂いが分からなくて予報ができるか!」と一喝されたという。
いまは、数値予報なので、パソコンのモニタで予報できてしまうのだ。
彼にしても、インドア予報官の時代にはしりなのだけれど、その前の世代を知っている。

金融系の人と話をして、日本のバンカーの心意気を聞く。
Greedyな資本と、過剰な流動性と、どう戦って行くか。
とりあえず、その人が日々やっていることの中では、「200本」の売りなんて大口が入った場合、どうするか、というローカル限定されたことなのだけれど、そこにもわざと工夫と信念があるのだと知る。

娘がいきなり、パパとママのお腹から出てくるカードを合体させてゲーム機に差し込むと、最強、パパママロボが完成する変な話を語りだす。
おかしすぎ。

さて、これらのどこがネガでどこがポジなのだろうと、考えると、ああなるほど、と単純なことに気づく。
しかし、それはみもふたもないことでもあって、あらためて書くかも知れないけど、ここではやめとこっと。


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給食番長とサーカス

2009-01-27 17:45:24 | ひとが書いたもの
2年生の読み聞かせ2冊。
給食番長 (cub label)給食番長 (cub label)
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2007-06

これはインパクト大。
すごくウケた。
給食を残す子どもたちに愛想つかせた「給食おばさん」が家出(登校拒否?)してしまう話なのだけれど、すごく骨太。
絵柄が太い、だけじゃなくて、男の子のための「バムケロ」というくらい細かく、いろいろ仕掛けてある。
読み聞かせだけではもったいないくらい。顔を近づけて、いろいろ見なきゃ。
パパがサーカスと行っちゃった (児童図書館・絵本の部屋)パパがサーカスと行っちゃった (児童図書館・絵本の部屋)
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2005-01

フレディ・マーキュリーみたいな父さんかいきなりサーカスに入って旅立ってしまう。
ロックだぜ。
教えていたのは安藤哲也さんの本なのだった。
しかし、これは給食番長と一緒に読んで、損したかな。これもなかなかいい話なのだけれど、番長はあまりにインパクトが大きかった。

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スポーツ関係の依頼

2009-01-26 13:49:27 | 日々のわざ
R0010412おもしろいフリーペーパーからの依頼を受ける。
なにが面白いって、その配布方法なのだけれど、書いていいのかわからないので、ここでは伏せときます。
思わせぶり、ごめん。
Jリーグ開幕と関係あり、とだけ明かしておきましょう。
ちょうど小説の作業を中断していたところなので、これからたらたら書いてみよう。

で、関係ないけれど、積んどくしていた、デジカメ本を読んだ。
デジカメに1000万画素はいらない (講談社現代新書)デジカメに1000万画素はいらない (講談社現代新書)
価格:¥ 987(税込)
発売日:2008-10-17

おもしろいおもしろい。

ぼくは「デジカメは1000万画素まででいい」と思って来たけど、自分の用途には500万画素で十分じゃないかと思えて来た。まあ、滅多に無い雑誌見開きにばーんとでるようなやつのためには1000万画素あってもいいのかな(トリミングすることもあるし)、だけど。
いずれにしても、これ以上はもういいよ。
かえって、画像が汚くなる。
低い画素数で今の描画エンジンを使えば最強のデジカメになる、というのはすごく納得。

そういう意味で、EOS5Dmk2は、2000万画素もいらない。あれは迷惑。
1000万に抑えて、高感度域のノイズを減らし、さらに豊かな諧調表現を持たせてくれたほうがぼくにはうれしかったのだ。

買い替えを考えつつも(最新の描画エンジンと高感度でのノイズ減は魅力)、やっぱり踏み切れないのはそのせいなのだなあ。
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「PTA・P連がない学校・地域」のまとめ

2009-01-25 22:24:51 | 保育園、小学校、育児やら教育やら
R0010406年始から、書き連ねた「PTA再活用論」が出てから知ったこと調べたことシリーズについてのまとめ。
岩竹論文についてはすでにまとめエントリを書いたので、もうひとつ重要な「PTA・P連がない学校・地域」シリーズ。
シリーズといっても、3つのエントリだけなのですが。
あらためて、ご紹介。
と同時に、情報提供者、求む。

PTAがない学校(西東京市の現状について情報、求む)
P連がない地域(引き続き、西東京市の現状について情報、求む)
PTAがなくなると、先生と話し合えなくなるという誤解



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岩竹ミーティング、その他

2009-01-24 22:24:35 | 日々のわざ
R0010402下北沢のスタバで、岩竹さんを囲んでミーティング。
ほんと、岩竹さんはradicalだ。
こういう人が、同じ単Pにいたら、楽しかったのになあ、などとふと思う。
ちなみに、2時間半におよぶミーティングの間、外は雪だったらしい。
地下のスタバだったので気付かなかった。

帰宅して、ジュヴナイルを書きつなぐ。結構、しんどい瞬間もあったけど、先は見えてきた。編集者に見せるたたき台ができるまで遠くない。

読書は、またも金融系。
オイルマネー (講談社現代新書)オイルマネー (講談社現代新書)
価格:¥ 756(税込)
発売日:2008-12-17

なんだか、蹂躙されそうなイメージのあるオイルマネーだが、イスラム法のもとでの「イスラム金融」には、greedy capitalismを克服するヒントがある、というのも頷ける。
その点で、非常にオプティミスティックに読めた。

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久々、金融

2009-01-22 21:09:37 | 日々のわざ
R0010396_2久々、金融のことを調べている。
リーマン以後、というのをどう受け止めるべきか、というのは、はっきりいって身に余るテーマなのだが、その方面の人たちに話を聞きつつ、リスクテイカー以来のキャッチアップ。
しっかし、CDO、つまり、"Collateralized Debt Obligation"とってのは、すごいものだったのだなあ。
こんなんを二階建て、三階建てされちゃあ、目がくらむ。
もっとも、こういうのも後づけの理解。

読書もそれ系統。
早わかりサブプライム不況 「100年に一度」の金融危機の構造と実相 (朝日新書)早わかりサブプライム不況 「100年に一度」の金融危機の構造と実相 (朝日新書)
価格:¥ 735(税込)
発売日:2009-01-13

はい、素人が読むには、実に早わかりさせていただきました。

追伸
アメリカの住宅ローンがノンリコースであるというのは衝撃。
衝撃を受けたい人は、ぐぐってみてください。
これは銀行、大変だわ。

で、お約束のリンク。
リスクテイカー (文春文庫)リスクテイカー (文春文庫)
価格:¥ 760(税込)
発売日:2003-10-11


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寝坊(むかしのエッセイも)

2009-01-21 09:08:22 | 日々のわざ
R0010392R0010398やる気が出ないので、寝坊する。
早起きしたくないときに、早起きしないのは、大事なことだ。精神衛生上。
のんびり仕事する。
PTCAを積極的に押し進めているPTA会長の前田さんからメールをいただくも、今、消化中。返事は少しまた時間くださいね>前田さん。

そういえば、むかし、「わたしのストレス発散法」というテーマの特集に、こういうエッセイを書いたことがある。
きょうみたいなだらだらを正当化する内容なのだった。

*******************

 生来、リラックスするのはあまり得意ではない。だから、あえてリラックスを心がけなければならないような局面に立たずにすむように努力し、だいたい成功してきた。

 目の前にストレスの源があるとしたら、たいていストレートに対処してしまう。たとえば、受験勉強がストレスなら、それを和らげるのは「勉強」するのが一番だろうし、人間関係が不調ならきちんと話し合うなりして解決を図る。

 ましてやここ十年は気楽なフリーランス暮らしだ。会社員の頃はああだこうだといろいろあったけれど、基本的に自分の好きなことだけをして生きている。よって、ストレスが延々と続くことはあまりないし、人もうらやむようなストレスフリーな生活を送ってきた。

 というのは、書いていて実に白々しい嘘。

 フリーランスにはフリーランスの悩みがあって、やはりそれはストレスなのだ。

 フリーの仕事は自分でペースを作らなければならない。とすると、ぼくのように、ついやってしまう人は、「やりすぎる」ことが多々ある。本当ならもっとじっくり書くべき原稿を、頭の中でしっかり熟成する前に書き始めてしまい、結局、1行も進まないまま何時間も呻吟したり、というようなことはわりと日常的にある。

 また、書き下ろしの長編などに取り組んでいると、今やっている作業が充分な水準に達しているものなのか、それとも、ただの超駄作を書き殴っているだけなのか、自分でも分からなくなる。舞台俳優や歌手なら、演じたり歌ったりした直後に拍手をもらえるけれど(あるいはブーイングってこともあるかもしれないが)、ぼくら小説家の仕事は書いて、編集者に見せて、ゲラになって、本になり、反響があるまでにやたら時間がかかる。

 ちなみに、今、最終局面になんとか持ち込みつつある書き下ろしの「疫学小説」(謎の呼吸器感染症を追い詰める一種の医学探偵もの)など、かれこれ4年くらい前から、書いては放置し、また書く、というようなことを繰り返してきたので、一時、もう何がなんだか分からなくなっていた。今はやっと目鼻がついて、遠からず世に送り出せる確信が芽生えてきたのだが、「いつまでも終わらないんじゃないだろうか」と不安だったし、実は、今も少しは不安だ。それに、ここから先の作業は、本当に細心の注意を払って行う仕上げに入るので、ストレスフリーなんて言っていられない。

 そういう時、自分はどんなふうに不安やはら、ストレスやらに対処するのか。

 やはり……我ながら不器用だ。つい、やりすぎてしまう。根を詰めて、朝から晩まで。子どもの相手をしている時間以外はずっと原稿と格闘することで不安を解消しようとする。PTAや学童保育保護者会の会合があると、むしろブレイクになってありがたいほど。

 究極のリラックス法は……比較的最近になって編み出した。

 起きていたらなにかしらやってしまうので、腹を括って眠るのだ。

 ごろんと横になって、最初は仕事のことを考えていてもいい。そのうちに漫然と意識が拡散して、少しうとうとできれば最高だ。目覚めた後は、気合いが充実して仕事も進みやすいのは実証済み。つい「やってしまいがち」なぼくにとって、最高のリフレッシュ法になっている。会社員でも、強者は営業の外回りの途中にマンガ喫茶やネットカフェで眠っているらしいから(近所のマンガ喫茶でよく見かける)、案外、普遍的なリラックス法なのかもしれないとも思う。

 というわけで、きょうもぼくはだらだら二度寝したり、昼寝したり、ふて寝したり、狸寝入りしたりする。本当に、うとうとできれば極楽極楽。

 え? ストレスフリーな生活に見えるって?

 それがそんなことないんですって。フリーにはフリーの……と書きつつ、いつでも、気が向いたらゴロンと横になれる「居業」は気が楽だなあ、とあらためて思う。
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十五少年は意外に読まれていない

2009-01-20 10:30:08 | ひとが書いたもの
十五少年漂流記 痛快世界の冒険文学 (1)十五少年漂流記 痛快世界の冒険文学 (1)
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:1997-10

志水辰夫訳の「十五少年漂流記」の冒頭だけを読み聞かせで読む。
島に到着しておしまい。
意外に、これは読まれていないようだ。
これをきっかけに、手を出してくれるといいんだけど。

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岩竹論文のエントリのリンクをまとめ。そして、若干のコメント。

2009-01-19 08:56:08 | 保育園、小学校、育児やら教育やら
R0010484民俗学者・岩竹美加子氏の論文「国家の装置としてのPTA」について紹介したエントリへのリンクをまとめておきます。
このエントリ群は「イントロ」にも述べたように、岩竹美加子氏が杉並区の小学校で、みずから会員として属しつつ行った「フィールドワーク」の報告部分。
それを受けての考察は、さらに紹介した部分より後に続いているわけです。
なぜ、ここを重点的に紹介したかったかというと、PTAが持っているにもかかわらず不可視になりがちな部分を、これほど適切な言葉で、実感と鳥瞰を行き来しつつ、うまく腑分けした文章をほかに知らないから。
あらためて、まとめて読んでくださるとその凄みが分かっていだけるかもしれません。

1.イントロ
2.入会のこと、従属的団体としてのPTA
3.地区班の活動、パトロールやリサイクルなど
4.ベルマークについて
5.役員と委員、役員選出など
6.連合組織について
7.あらためて論文要旨

ただ、これを読んでくれた人(編集者を含む)に言われたのですが、「今のPTAにはいろいろ新しい動きも出て来ているし、こういう批判ばかりはどうか」という意見もあるのです。
それについて一言。
たしかに、これらだけ取り出しちゃうと、ネガティヴ・スピーチぽく響くことはあるかもしれません。

特に、今、現役で頑張っている人たちの中には、みずからが血のにじむような労力で行っていることを頭ごなしに否定されているような感覚にとらわれる人は少なくないでしょう。

でもね、やはり、もしもPTAが本当に「先」に進むためには、不可視になっている部分を目にみえるようにして、それをどうすれば克服するか考えなければならないんですよ。
見えないまま、今の枠組みを維持して、マイナーチェンジするなら、結果的にPTAは変われません。

たとえば、一人一役運動だとか、ポイント制の導入だとか、小さな工夫として、一時的にPTAを活性化することはあるでしょう。

でも、これらは、PTAをさらにきつくします。
一部の保護者を救うかも知れないけれど、もっと多くのひとを追いつめてしまいかねないです。さらに、長期的にはまるでダメな方向に(キツキツの方向へ)会を導くだろうと、ぼくは確信しています。

和田中で話題になった、地域本部への編入だって、やりかたを間違えれば、ただでさえ学校の嫁だったものが、地域の嫁にもならざるをえず、保護者はさらにきつく縛られるってこともありそうです。

いったいこれまでPTAの何が問題だったのか。
そこのところをすっとばして、「変わる」なんてできないでしょう。

だからこそ、「がんばっている人」にはネガティヴ・スピーチに聞こえてしまうかもしれないこの論文を、ぼくは逆に非常に重要なものとして評価します。

目をそらしちゃまずいんです。

ついでに、現状認識について、違う軸から語っているぼくの本も読んでいただけると、ある方面ではバランスもとれます。
PTA再活用論―悩ましき現実を超えて (中公新書ラクレ)PTA再活用論―悩ましき現実を超えて (中公新書ラクレ)
価格:¥ 819(税込)
発売日:2008-10


いずれにしても、岩竹氏の考察を、なんらかの形で、多くの人の目にふれるような形にしたなあと願っています。

興味ある編集者さん、ご連絡を。
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アニメの方が難しい

2009-01-18 22:12:50 | 日々のわざ
千年女優 [DVD]千年女優 [DVD]
価格:¥ 5,040(税込)
発売日:2003-02-25

スチームボーイに続いて、千年女優。
ディズニー的なサービス精神とはかけ離れたところで「表現」を追究するジャパニメーションって、しばしば、実写映画よりも、子どもには難しい。

ぼくはこの作品をえらく気に入ったけれど、息子はそれほどでもなさそう。
でも、娘の方は、ああだこうだ、と、目に入ってくるものを解釈・咀嚼しようとして、でも、「なんかおかしいよ、この映画」ってことになって、いとをかし。

その「おかしい」ところが、斬新な表現、といってもよいのだけれど。

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子育てや金融の雑談。

2009-01-18 16:27:28 | 日々のわざ
R0010391R0010393金曜日は、久々に安藤哲也さんに会う。対談の仕事。
読み聞かせの本などの選定に、安藤さんの本にはお世話になっており、ほんと日々感謝なのだけれど、考えてみたら2年ぶりくらいだろうか。
安藤さんはPTA会長を2年やっていて、ちょっと秋津めいた仕掛けも試みていたり、楽しそう。もちろん楽しいだけじゃ済むはずもないのだが、そういう「場」を持てることはかなりうらやましいな。
なんて、ストレートに子育ての話をしなきゃいかんのに脱線を多くしてしまったのは、ぼくでした。
すみません、編集者様。

土曜日は、ディープな金融の話を何時間もかけて雑談。
その世界で仕事をしている友人(アミーゴ!)に「リーマン」以降をテーマに、いろいろ聞かせてもらったのだけれど、これはちょっとつきることがないなあ。

高安さんともメールでやりとりをして、また通貨をめぐる短編を書くことになりそうだ。
あ、これは、話になる、という確信だけは芽生えてしまったゆえに。

「竜とわれらの時代」に対する「ティラノサウルスの名前」的なものになるかな。
地味にディーラーの日常を追う、みたいな淡々とした話。でも、その背景には「100年に一度」と言われる金融危機があって……。

安藤さんの本はこちら。
ぼくの読み聞かせの元ネタ、ばれちゃいますが。
この本よんで!PaPa’s絵本33この本よんで!PaPa’s絵本33
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:2008-12

絵本であそぼ!―子どもにウケるお話し大作戦 (はじめて出会う育児シリーズ)絵本であそぼ!―子どもにウケるお話し大作戦 (はじめて出会う育児シリーズ)
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:2005-03


高安さんは、あまり連絡もしていなかった時期にこんな編著を出していたのだった。
Practical Fruits of EconophysicsPractical Fruits of Econophysics
価格:¥ 10,500(税込)
発売日:2005-11

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steam boyは鉄腕アトム?

2009-01-17 18:17:50 | 日々のわざ
スチームボーイ 通常版 [DVD]スチームボーイ 通常版 [DVD]
価格:¥ 3,990(税込)
発売日:2005-04-14

公開時には見に行けなかったので、今さら。
息子と娘と3人で。
どこかに書いてあった通り、スチームパンクな鉄腕アトムってかんじか。
できるだけ大きな画面で、部屋を薄暗くして見るがよろし。
スチームなメカの美しさは素晴らしい。
鉄腕アトムだというのは、100万馬力っぽいスチームボールで主人公が飛んでしまうってのではなく、科学の暴走、文明の進歩について、つっこんだ考察が、常に背景にあること。

ああ、でも、こういうのって、アニメーションよりも小説の分野だなと感じた。
そう感じさせてしまう部分が、やはり、「弱い」映画だったのかも。

息子はメカに酔いしれ、娘はところどころ「わからなーい」と言う、みたいなさじ加減。

でも、やっと観られてよかったです。



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民俗学者・岩竹美加子氏の論文「国家の装置としてのPTA」を紹介します7(最終回、しかし、あらためて論

2009-01-16 20:59:50 | 保育園、小学校、育児やら教育やら
R0011085民俗学の岩竹美加子氏による「国家の装置としてのPTA 」、最初のセクション「A小学校のケースから」から、引用しつつコメントをしていくシリーズは前回にておしまい。
 
 ただ、それらは、論文の中のフィールドワーク部分を取り出したもので、そのあとのオリジナリティある考察は、追いかけていない。
  
 先を知りたい人はなんとか入手して、読んでくださいませ。
 
 とはいえ、具体的にどんな展開が待っているのか、冒頭の「論文要旨」を読めばある程度わかる。ここはフル引用してしまっていいだろう。
 
 以下、「国家の装置としてのPTA」の冒頭の「論文要旨」。


*******************
 本稿は、東京都杉並区の公立小学校のケースから、日本最大の組織の一つとされ ながら見えにくい組織であるPTAを国民化の装置として論じる。戦前と戦後を断絶よりも連続の視点から捉え、戦前と戦後を共に国民国家による近代化プロジェク トに位置づける。
 
 PTAは、戦後、市民社会の領域を創出することなどを目的 に、GHQ(連合軍最高司令官総司令部)により導入されたが、その前身として文部省により1930年に設立された大日本連合婦人会(連婦)がある。戦前、「修養と奉仕を目的とする系統婦人会」を目的とする婦人の統合は必ずしも成功しなかったが、戦後になってPTAとして一つの達成があったと考えられる。
 
 連婦の時代、家庭と学校は補完的関係に配置され、家庭教育振興は連婦の目的の 、現在は家庭と母への期待は相対的に後退し、家庭・学校・ 地域による教育が推進されている。そこで、PTAは構造的に地域に従属する。ここでは、「地域ぐるみ」という思想を地域主義として捉え、近年英語圏で論じられ てきた共同体主義(コミュニタリアニズム)と社会的資本という概念を援用して、 その位置づけと相対化を図る。
 
 現在、教育基本法「改正」の動きがあり、改憲との連動、戦争できる国づくりに 向ける流れなどが指摘されている。なぜ女性たちは戦争に協力したのかという問いは、しばしば問われる過去形の問いであるが、ここでは現在における動員の問題をは、しばしば問われる過去形の問いであるが、ここでは現在における動員の問題を問う。
*******************
引用終わり。

 前にも書いたかもしれないが……何よりも驚かされるのは、GHQの発案で始まったとされるPTAの「正史」に、「前史」を見いだしたこと。大日本連合婦人会(連婦)という必ずしも成功しなかった、戦前の文部省系婦人組織の「達成」のかたちがPTAだったという読み。これは非常にドキっとさせられる。
 
近年ことあるごとに口にされる「「地域ぐるみ」という思想を地域主義として捉え、近年英語圏で論じられ てきた共同体主義(コミュニタリアニズム)と社会的資本という概念を援用して、 その位置づけと相対化を図る」というのも、非常に鋭い。

PTAを「現在における動員の問題」とした時、岩竹氏が懸念するような「国家の装置」としてPTAは働いてしまうのだろうか。実はぼくにはかなりリアリティが感じられるのだ。

手前味噌ながら、拙著、「PTA再活用論」と併せ読んでいただきたいと願ってやまない。
PTA再活用論―悩ましき現実を超えて (中公新書ラクレ)PTA再活用論―悩ましき現実を超えて (中公新書ラクレ)
価格:¥ 819(税込)
発売日:2008-10

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南太平洋、無人島、漂着、そしてなぜか北千島開拓

2009-01-16 20:22:16 | ひとが書いたもの
無人島に生きる十六人 (新潮文庫)無人島に生きる十六人 (新潮文庫)
価格:¥ 420(税込)
発売日:2003-06

北海道に旅行中の読書。椎名誠さんの「十六中年漂流記」という表現がぴったりくる「実話」なのだが、のっけから、北海道で読む必然性もあるのだと知った。

そのことは後においておいて……とにかく、すっごく面白かった!

書かれた時代背景を考えると、ひじょうにポップな文体で、ぐいぐい「実話」を引っ張ってくれる。

南太平洋での漁業調査に出た帆船がイカリを失って危険に陥り、なんとかホノルルにまでたどり着いて大補修。
しかし、またまた、航海中に暗礁にぶつかり、イカリを失い、全員脱出して、近くの無人島で漂着生活を始める、というもの。

水の確保、食料の確保などから始まって、無人島での救助待ちを「無駄時間」にしないため、若い船員に対して様々な「講義」を始めたり、ウミガメ牧場を作ってみたり、様々な面で、「15少年漂流記」を地でいくような物語。

「十五少年」が好きな息子に読ませたら、やはり旅行の間に読み終えて、やつにとって「文庫デビュー」になったのだった。

彼の感想。「島での生活がよくなってきて、さあ、これからってとこで、救助されちゃう」。まあ、それは史実だから仕方がないのだった。

で、これが北海道と関係していたというのは、実は、難破した船、龍睡丸は北千島開拓に乗り出した報效義会の船だったのだ。

「占守島と内地との連絡船として、島の人たちに、糧食その他、必要品を送り、島でとれた産物を、内地に運びだす任務の船であった」といきなり書いてある。

しかし、これが夏の間の任務なので、冬の間、船を遊ばせるのももったいない。
ということで、南太平洋の漁業調査に出かけたおりの遭難だったというわけ。

ちなみに、龍睡丸の船長で、本書の「語り手」となっている中川倉吉は、占守島開拓の第二次組。
いったん内地に戻ってから、占守島との連絡船の船長となった人物。

第一次開拓は、白瀬矗も参加して、ほとんどが命を落とす悲惨なものだったが、第二次はかなり軌道に乗っていたらしい。

ちなみに、ぼくはテレビ局員時代、ロシアの学術船で北千島からカムチャツカへの旅をしたことがあり、占守島には上陸てきなかったものの、遠巻きに眺めた思い出があって、なつかしい。

ずいぶん「上陸させろー」と交渉したものだが、ロシア人のコーディネーターは「オーケイ、問題ない」と請け合っておいて、直前に「許可が出ない」とダメだしをするのだった。(今思い出しても、疲れる交渉たった。)

で、今、非常に気になっているのは、龍睡丸を失って、占守の生活はだいじょうぶだったのか、ということ。

第二次世界大戦の終戦まで、「別所一家」一家族だけが住み続けた有名な事実があるのだが(ぼくの中ではすごく有有名ってだけなのだが)、来るはずの補給船が来ずにずいぶん困ったのではないか。

今、別所+北千島で検索すると、ふたつ本が出てくる。
1977年のものは、昔読んだ。
非常に優れた読み物だったと記憶する。

今は1999年のものが手に入りやすそうなので、読んでみるか。
別所二郎蔵は、占守で生まれ、終戦後もしばらく北千島に留まった、最後の「北千島の日本人」。

わが北千島記―占守島に生きた一庶民の記録 (1977年)
価格:¥ 1(税込)
発売日:1977-08

回想の北千島―別所二郎蔵随想録
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:1999-09

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