川端裕人のブログ

旧・リヴァイアさん日々のわざ

なんとなく、ビミョーなこと

2005-07-08 01:19:56 | 自分の書いたもの
リンク: せどり&DAYS~あくまで楽しく~: 今日の売れ.

RSSの検索で、こういうのを発見。
古本をブックオフやらで安く仕入れてネットで高く売る、と。
「せどり」日記みたいなサイトですね。

で、「ペンギン、日本人と出会う」が売れたそうなのですよ。
よしよし、一度は捨てられた(?)きみだけど、新しい読者に出会ってたわけで、よかったー、と思うわけです。

けれど、なにかがひっかかる!
ちなみに、ぼくは古本が流通するのは、わりとうれしいです。
もちろん、古本でもぼくの懐に還流するような仕組みがあれば、サイコーなわけだけれど、それは別問題。これまでたくさん古本を買ってきて、今後も買うであろうぼくは、古本を否定できないし、するつもりもないのです。
これは図書館も同じね。

で、なにがひっかかるか。

それは、つまり、ぼくの本、ここでは単に利益を生み出す媒介物でしかないのだな。

本という商品は比較的恵まれていて、新刊の書店でも、古本屋でも、本が好きな人、活字が好きな人がやっている可能性が高い(と信じる)わけです。棚差しでずっとおいてあった「良い本」が売れたら、自分が買った人と本とのあいだを取り持てたことを歓んだりしてくれるかもしれない。少なくとも本、あるいは作品に対して、敬意をはらってくれるであろうと期待できるし、じっさいにそういう人や店が多いと感じています。

ところが、このブログでのぼくの本の扱いは、なんと「薄利本」(笑)。105円で買って、600円で売った、と。
たしかに薄利、ですね。それでもって、梱包が面倒くさいなんて言われる始末。とほほ。

ぼくはこの人物が、ぼくの本をブックオフから回収し、新しい読者を見つけてくれたことを素直に感謝いたします。

そこで思うのだけど、こういうのって、利益目的でありつつ、やっぱり人と作品を結ぶ仕事でもあって、そのあたりに意義を見いだしたりはしてくれないのかなあ、ってことなんだよなあ。

あなたのやってること、意外に貴いことです。
ぜひやってください。
もう少しのリスペクトとともに。なんて思いました。

あえてトラバはしないけど、もしも、作者の方(?)、読まれることがありましたら、ひとつご検討を。ついでにご健闘を。