草の葉

高山村にある、緑に包まれたギャラリー

しずかさ

2008-01-05 14:25:01 | 雑感
   ふゆのひ

 なんとういう しずかさ
 みあげると えだのあいだから
 みずのような ひかりが
 こぼれてくる
 もりは ねむるものたちの
 かすかな ねいきに みちている

  くまよ あたたかくしているかい
  りすよ たべものは たりるかい
  かえる ねぼけて とびだすなよ

 ああ ほんとうに
 あかるくて しずかだ
    ....
 おや
 むこうの きのかげで
 てんとうむしが いっぴき
 ねがえりを うった

      おちばせいいち




毎日つけている10年日記も、今年2冊目に入った。
先の10年日記には、子どもらのことが多く記されていたが、この10年はどんな年月となることだろう。

信じられない速さで時が過ぎていく。

 Hさんからの新年の便りに、
「この世での仕事がどのくらい残っているか分からないが、人生という仕事を終えて、家に帰るまでの間、常に目標を持っていきたい」と。
精神の強さを思う。
 「迷うことが好き 出口から入って入り口をさがすことも」と言う岸田衿子は、
「一生おなじ歌を 歌い続けるのは だいじなことです むずかしいことです」とも言った。
うんうんと頷く。
 花もめしべとおしべが揃っているだけでは不十分で、風や鳥の仲立ちが必要であるように、
「生命は その中に欠如を抱き それを他者から満たしてもらうのだ」
吉野弘の言葉にハッとさせられる。
 ペテーフィ・シャンドルの「絶望の虚妄なること まさに希望に相同じい」の言葉から、
「淡々と生きていけ!」と、受け取った茨木のりこ。


残された道のりを、淡々と歩んでいきたいものだ。
あるがままに、感謝をもって。




みんなが、それぞれの場所に戻って、
再び、なんということもない静かさの一日だった。