くらしデザインスタジオ@楽(^^)

住まいや街など、様々な暮らしの提案やサポートをする中で、なんとなく気になったこと…!?イロイロです。

門司港レトロを少し

2020-03-05 | 街のモノ

1月に 津奈木へ行った 帰りに、小倉や門司港に短時間ですが寄ってました。まずは、1年ほど前に、保存修復工事を終えた門司港駅 です。かつての繁栄を感じさせる見事な姿です。建築様式はよく分からないのですが、色々と混ざったような印象です。


駅コンコースも、かつての雰囲気がイイ感じに再現されています。平面や天井高など空間スケールがとても大きく、かつては相当に混雑したのだろう、ということが想像されます。観光客程度の今となっては、ちょっとスケールが大きすぎて寂しいですが…。


1階の待合スペース?には、スタバが入居してました。入口のスタバの看板も、こっそり脚がレールです。お茶はしなかったのですが、天井の高い中の雰囲気は贅沢感があります。店の真ん中にエレベーターがあって、ちょっと空間を阻害してるかな、思ったのですが、後から調べたら駅舎の2階へ行くためのエレベーターだったんですね。私はそれを知らず、2階へ行きそびれてしまいました…。


終端型の駅ホームです。とても広く長く、今でもホーム上に何も置いてないので、なお広く長く感じます。このホームをあふれるくらいの人が、かつては乗降していたのでしょうね。ホームの屋根は、黒く塗装したレールと木下地で組まれています。


門司港駅前の駅前広場は、広いですが噴水があるくらいで、駅前広場の周囲も、"門司郵船ビル" があるくらいです。かつての改修で平面的な外観になったそうですが、キレイに維持されてますし、なんとかしよう感はあります。普通にテナントオフィスビルとして使われているようです。


その、駅との反対側の港側に、"旧大阪商船" が建ってます。こちらは、良い雰囲気がそのまま残っています。1階道路沿いのピロティ的な空間が面白いですが、現在は区切って使われている感じです。現在は、デザイン関係のギャラリーなどに使われているようです。


その隣に、"旧門司三井倶楽部" が建っています。こちらは「ハーフティンバー様式と呼ばれるヨーロッパ伝統の木造建築工法」で建てられた建物だそうです。ディテールを見てると、和洋折衷という感じで、左右非対称のなんとなく落ち着かない動きのある意匠が、もしかしたら、周りの左右対称の伝統的な建物との対比だったのかな、と想像したら、谷町から移築されてきたモノでしたか。現在は、レストランと展示ギャラリーで使われているようです。

上の本館の裏側に、木造平屋の附属屋が建っています。かつて、管理人などの住居として使用されていたそうです。オリジナルの配置は分からないですが、この場所でこの建物・構成は、なかなかの違和感ですね…。


親水公園側から港内越しに、上記の "旧大阪商船" や "旧門司三井倶楽部" の方を見ています。左の "海峡プラザ" から右の "プレミアホテル" まで含めて、まちづくりの迷える感?をかなり感じます。移築して並べていくと、どうしても、現実の街よりテーマパーク感が強くなりますよね…。


港内の東側突端に建つ "旧門司税関" です。港内側の両端部が凸になっていて、2階建でも格式を感じさせる雰囲気があります。説明を読むと、かなり荒廃した状態だった建物を復元修復したそうですが、そのことは全く感じられずすごいです。中には入りませんでしたが、飲食店のほかに、市民向けの休憩室や展示室があるようです。


その傍らに、「門司守」というアートオブジェが立っていました。いい感じのプロポーションです。"守" というので海を見るこちらが正面かと思ったのですが、海をバックに撮った方がよかったですね…。


その奥側に、"大連友好記念館""門司港レトロハイマート" が建っています。"大連友好記念館" は、2年前まで "市立国際友好記念図書館" として使われてきた1995年築の建物で、大連にあった建物をそのまま再現した建物だそうです。"門司港レトロハイマート" は、黒川紀章さん設計による31階建の超高層マンションです。景観に関して色々あった建物ですが、良くも悪くもシンボルではあります。ほぼ同時期に建築された2つの建物ですが、この関係と存在が、まちづくりとしての難しさと迷える感を表現しているように感じます。


北九州港の門司港地区の東港?に、巨大な台船「FLOAT RAISER (フロートレイザー)」が泊まってました。調べると、約100m×40mの広さで、5,000tまで積込みできるようです。4つのスパッド部?は高さは15mくらいあり、甲板面から7.4mまで沈降できるそうです。浮体式洋上風力発電なんて、どこでやってるのだろうと思ったら、北九州市沖で実証運転 が行われているんですね…。

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